
ライブ
ジェネシス
1973/7/27
草木も眠る丑三つ時、
しこたま居酒屋風呂暮で飲んだカリスマ君が、ふらふらになりながら家路に着こうと歩いております。

あー駄目もう眠と近道を通ろうとしたのが運の尽き、そこは墓地。
夏だとゆうのに何だか生暖かーい風が首筋を。
「あちーな。」

突然天空が明るくなります。思わず見上げるとそこにはでっかい目の玉が。
「ぎゃああ

腰を抜かしたカリスマ君。多田羅を踏んで後ずさり。
ぽんぽんぽん、ぽんぽん。
やおら肩を叩かれました。「何?」と振り返りますと、暗闇の中から・・・。

「ぎゃああああ。」。

腰を抜かしたのも忘れて走り出します。足元不如意、当然電信柱に激突。
「痛ぇええ。」

ぱたぱたぱたぱた。
柱の上部から蝙蝠男が舞い降りて参りました。

突如鳴り響く教会の荘厳なパイプオルガンの音。
じゃっぞー・・・・うん・・じゃっぞー・・・
じゃっぞーー。蝙蝠が歌いだしショーの始まり。
怖いどころかあまりに面白いんでカリスマ君、きゃっきゃ言いながら聴いちゃったとさ。
ジェネシス・ライヴ

1973年7月27日の絶好の怪談日和の季節に発売されました。
長い間、ピーター・ガブちゃんの時代の唯一のライヴ盤として愛され、そしてけなされてたブツ。
何でけなされるのや。
メンバー全員発売不本意だったそうです。放送用音源の勝手にリリース。なんつっても、全員上がってガッチガチだったつう。
話が、みんなが実物聴く前に知れ渡っていちゃ先入観有り有りだわ。
元々、ジェネシスは名前は有名だけど、まるで人気はありゃしませんところに持って来て。
しかしてこのジャケットです。

当時よほどじゃなけりゃ我々日本人は見ることが出来なかったガブちゃんの白塗り雄姿。

それをば想起して楽しむ、これ悦楽の境地以外、何の言葉がございましょう。

また
何で日米で人気が無かったか、何でイギリス本国で人気が絶大だったか、これほどはっきりさせる盤もございません。
プログレと言えばロックの音の快刀乱麻七転八倒の様をこれでもかと聴かせ見せるワンダーランドでございます。
押し出しが命。
その押し出しがジェネシスは控え目で有ります。もっさりしております。地味。善き言葉で言えば上品。
そのくせ生では蝙蝠男白塗り。
恐らくその地味さをピーちゃん自覚していたのかもしれません。他の連中は全部座ってるし。
結果、一番目立つわなそりゃ。ジェネシス=ガブちゃんワンマンショー。

だけんどもさ
上品で地味だからこその必殺が有ります。
繰り返しで抜けられなくなる。

せっかく買ったんだから24回も聴いて見てくださいまし。
あーら不思議、全方位の景色がすべて巨大ぶた草に囲まれ、怪奇骨董音楽箱の中に入り、ナイフが首筋に当てられっぱなしに。
抜けられません。頭に突き刺さった音ナイフ。
そなりますと、音はけっして悪くないよ。何が変ってのは放送用ですから音のバランスがちょいと変。
でも既に抜けられなくなったナイフを頭に持つに至りますと、それまでも愛してしまってます。
これがたまらんのだぁ。

病気です。


あー、あのカブリモノ欲しい。俺もかぶりたい。かぶりえる。
そうなったらもうこっちのもんだな。
ジェネシス・ライヴは貴方の家庭の夏の必需品。
存分に涼しくゴシック・ホラーの世界をお楽しみ下さい。
ジェネシス劇場
(山)2008.8.6

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Live

ろっくす特製でかいジャケットのページ也。

Watcher of the Skies - Genesis - Live at shepperton - 1973
http://jp.youtube.com/watch?v=m-VCv29PeMY
Genesis - Live in 1973
http://jp.youtube.com/watch?v=8Oy5J7VoKZU
Genesis - The Musical Box , Belgian TV - Six Hours Live
http://jp.youtube.com/watch?v=W35wtfcByIY
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ろっくすジェネシスのページ
資料
資料(英版)
English Version
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