
彼女に首ったけ
アンドリュー・ゴールド
1978/3
まったく英国チャートって面白いっす。
何故ならアメリカン・チャートと違うから。
当たり前だー。
特に面白いのは、同じミュージシャンのアルバムから双方で違うヒットが生まれること。
あっちでヒットしたからっていってこっちでヒットするとは限らない。どんなに素敵な歌でも。
不思議。
国民性ってヤツなんでしょうか?日本でもそうだけど。
それって何故なんだって考えていくとますます面白くなりまして抜けられません。
ここに思いっきりLA人、しかし遠くイギリスに憧れてやまない天才音楽坊ちゃんがおります。
名を
アンドリュー・ゴールドちゃん。
裕福な家の出らしく、それでルックスもハンサムさん、しかも楽器万能、声麗しってんだから、困っちゃうほど羨ましい方。
気をつけないと浪費して詐欺しちゃって誰かさんみたいに逮捕されちゃうぞー、なんてーのは心配御無用。
何しろ欲が有りません。音楽さえ出来れば幸せーって顔に書いてあるで。
作る音楽も、のほほーんです。人によってはその、のほほーんが許せんって方がおるかもしれませんが、
それがアンドリュー王子の味ですから。取ったら何も残りません。許せん方はスルーして下さい。
彼女に首ったけ
〜Never Let Her Slip Away

1978年に英国でヒットした曲です。4枚目のアルバム、
幸福を売る男
〜All This And Heaven Too

からのシングル・カット。
3月下旬に28位で初登場、以後、月を3回に分けた推移で、11-6-6-6-6-12-35位。6月下旬までのヒット。
最高位6位を一月粘る、変動激しい英国チャートにしては珍しい粘り方です。
本国ではTOP40入りならず、日本でもヒットしなかった。
何故だろねえ。ここまでわかりかけてるような気がするんですけど。
ま、いっか。わからないこともまた楽しや。
さてでは御本人にこの歌についてお聞きしてみましょう。
「この歌はどんな歌ですか?」

「あのね。当時滅茶苦茶好きな人がいて(今でも大好きなんだけど)、
そんなある素晴らしい晩にこの歌は録音されたんだ。
ちょうどJ.D・サウザーがスタジオに遊びに来てくれていたんで、飛び入りでバックヴォーカルに加わってもらったんだよ。
スタジオには、ティモシー・シュミットも顔を出していてね、
このセッションから数ヵ月後にイーグルスが”ハートエイク・トゥナイト”を録音、
何故かイントロがこの曲にそっくり。んーー、気のせいかな???
(かくゆう僕もヴァル・ギャレイからビートをパクたんだけどね。そのヴァルも古いレコードから沢山パクってる。)
パーカッションは僕とブロック・ウォルシュで、死ぬほど壁と手を叩いたんだ。
この歌はイギリスで大ヒットしたんだよ。」

ありがとうございました。そっかー。何かに似てると思ったら・・・。
うふふ。
それをふまえて、どーかお聴きください。

♪
僕は僕の恋人と長距離電話で話した
僕は思いもしなかった
えらくひどいことに誰かを失うことになるかなんて
いえい
僕はホントに一週間前に彼女と会ったんだ
でも
それは僕のハートにとって大したことじゃない
僕にはわかっている 彼女を愛してるって
願ってるんだ そんな状態が治らなくっていいって
だって彼女は僕にとってグッドだし
それはほんとに僕を幸せにしてくれてる
だから
彼女をけっして僕から離してはいけないんだ
サックスー
僕は子供みたいに感じている
学校時代の十代のおろおろしてる子供みたいに
(放課後)
僕はまるで”ロミオとジュリエット”状態みたいな気がしてる
いえい
僕はちょっとクラクラしてる、僕は少しばかり怖がってる
思うんだけど、こんなに彼女のことを愛するようになるなんて思いもしなかった
僕はこんな感じが治らなくたっていいと望んでる
だって彼女は僕にとってグッドだし
それはほんとに僕を幸せにしてくれてる
だから
彼女をけっして僕から離してはいけないんだ
サックスー
僕はホントに一週間前に彼女と会ったんだ
でも
それは僕のハートにとって大したことじゃない
僕にはわかっている 彼女を愛してるって
願ってるんだ そんな状態が治らなくっていいって
いえい
だって彼女は僕にとってグッドだし
それはほんとに僕を幸せにしてくれてる
だから
彼女をけっして僕から離してはいけないんだ
んー
僕は彼女を愛してる
いえい
だって彼女は僕にとってグッドだし
それはほんとに僕を幸せにしてくれてる
だから
彼女をけっして僕から離してはいけないんだ
わかってるんだ
ほんとに僕を幸せにしてくれてる
だから
彼女をけっして僕から離してはいけないんだ
♪
いいうただなあ・・・なんてのほほーんと
してる場合じゃないよー。
かなり絶体絶命の歌じゃん。
しかも実話らしいし、それで
こんなにのほほーんと歌が出来るとは、
さすがミュージシャン!
まさか、いいネタが出来たとは思わなかったろうけど、
因果な商売だよなあ。まったく。
自分笑って歌うしか無かったんだろうけど。
そんな正直で嫌味が無いとこがイギリスでウケた理由かも。
それでいてこのアルバムに入ってる、ど名曲、
”サンキュー・フォー・ビーイング・ア・フレンド”
がヒットしないで、次にまた違う曲がヒットするってのがまた不思議であります。

(山)2008.12.7
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All This & Heaven Too

ろっくす特製でかい画像ページ也。

Never Let Her Slip Away - Andrew Gold - Lyrics
http://jp.youtube.com/watch?v=yxeRowG8U2g
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ろっくすアンドリュー・ゴールド王子ページ
英語資料
English Version
。
歌ってるんでしょうか。
随分セレブな野郎のようなので。
♪
僕はショービズ界の王様にならなくたっていい
成功するなんて考えは僕の中には無いんです
僕が必要なのは、導いてくれる女性だけ
日がな一日無事に過ごさせてくれるよな
♪
ってサビです。
ほぼ、「彼女にくびったけ」と同じ、甘えたさん歌で、
セレブさんちは、お金が有るだけに、金じゃ買えない人の情けの大切さを身に染みて感じているようです。
不幸の種は誰にでもあるもんすねえ。
ことでしたか。
グレアム・グールドマンと組んだ時は
かなり入れ込んで鶴首状態に見えましたが
あれは「いい気合ノリ」だったのか。
ご丁寧にご返事頂きお手間お掛けしてしまいました。
こちらこそありがとうございます。
アンドリュー王子は、芝向きの快速馬体なのに、どーも良血ゆえのズブさが有るようです。
何かのきっかけでドカーンと爆発すりゃあG1並のデカイお仕事を・・・。
もどかしいけど、そこもまた魅力かと思いますです。