2005年12月31日
英国のファンクがロックで細い奥道だった4曲が瞬間
Trampled Under Foot
Led Zeppelin
1975/5
*いよいよ大晦日。泣いても笑ってもシャウトしても2005年は今日で最後だ。とゆうことで今年最後の「完璧なシングル」は
「ブリティッシュ・ファンクなロックの細き道」。
無謀にも4バンドの超キラーな4曲に挑戦。
一口にファンクとゆってもでっかく分けて2つに分かれると無理やり。一つはブルースに始まりソウルを経てファンクに至る道。黒い分野ではJB親分、ミーターズ、Pファンクら暗闇に黒の人たちです。もう一つはジャズからソウルを経てファンクに突入いたす道。白い歯っていいねのEW&Fが代表選手か。ここでは前者の道に入道した寒い国イギリスの猛者どもの4キラーナムバーに大感謝。元々かの国ではファンクは誕生以来まことに冷たい目で凝視されておりました。ソウルとはモータウンなり。手拍子打ってスイートなメロディが必要じゃの信念厚く、大陸での狂熱的勃興にも我関せず、チャートに登場は非常に稀な状態で。ところがどっこいしょ、意外なところから風穴が開いたのだぴゅう。ことの起こりは大ロック・バンド、レッド・ツェッペリン。ナンバー4アルバムから果敢にもファンク道に入道、さらにノリノリの5を経ての超大作フィジカル・グラフィティからの完璧シングル
「トランプルド・アンダー・フット/Trampled Under Foot」
で何と全米チャート入りを果たしてしまいました。ジョーンズ氏による明らかにfromスティーヴィー・ワンダー氏迷信のグゴガゴ・クラヴィネットのまるまるソウル・リフ。そこに極めてロックなプラント氏の歌、ペイジ氏のギンギラ・ギター、そして何よりも一番ソウル好きの男、ボンゾ氏のメガ・ドラムが加わるとこれが大ロックなのだ。形はファンクなのに。しかもでっかい。地でとにかく幅、高さ、奥行きともやたらとでかいぞうゼップってバンドは。まるで無理せず、まんまで大貫禄なんだからこりゃ仕方が無い。ロックは形で無く態度だ佇まいだと証明したこの曲が成功したのはでかく有形無形の波紋を彼の地の妖怪どもに与えたその曲で歌うは
♪
(コードは考えなくて結構、リフ一発)
たらーりと油を塗っておくれ 素敵エレクトリック
その道でそれを放置 ママ、トリック無しよ
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
故障無しのギア そいつはお前のオイルを溢れさせ
ママ、おいらのガスを大爆発 ママ、全部お願い
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
あんたの頭巾のその下に そのヘヴィメタルはいかが
ベイビイ、一晩中だってやっちゃうよ チュウブのでっかい山を取っ払っておくれ
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
特別製の自動車 ほんと特注だい
特別ってこたあ伝統ってことだ ママ、目で楽しましておくれ
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
空調ばっちしの工場 風がびゅうんと巻き上がる
時間ごとにそれは保障済 ママ、新しいタイヤだな
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
ハイウエイをぶっ飛ばせ、道のカミソリとは俺のことだ
おいらのガソリンをお前の髪にふりかえてやるぜえ
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
言い出したらとまらへん
言い出したらとまらへん
おー、いえいえ、イエス、あー、のりのり
おー、いえいえい、イエス、来ちゃったよ
遥か百マイルからでもやって来て沢山サービスお願い
べいびー、俺のバルブをチェックしてや、君のオーバードライブをぴったし
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
オー。イエス 全開オートマチック どんなサイズでもOK
俺のするこたあ全部ワンダー、俺がびったし来る前に既に
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
おー、羽根のように軽いサスペンション、巻き具合は今にもばんらばんらに
お前のショールーム扉を覗いたらおいらはそりゃ大喜び
愛についてここで言及
愛についてここで言及
げんきゅう
それからはもう、言及するのやめられず プッシュプッシュ やってくれや べいびー おうはあうー
♪
スケベ歌であるつうことは言うに及ばず。誰だ頭悪なんて言うのは。破れたスネアドラムが1ダース降って来ます。
ROCKSのZEPページ
入手先参考
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Why Did You Do It
Stretch
1975/11
*このトランプルド・アンダー・フットが大陸でヒットしたのが75年の5月。聴いたか聴かずか勇気を得たか、はたまた運命の巡り合わせ同時発生だったか、11月に突然全英チャートに登場したのが
「ホワイ・ディッド・ユー・ドゥ・イット/Why Did You Do It」
ストレッチです。ストレッチはボーカルのエルマー・ガントリー氏をリーダーとするイギリスのブギー・ブルース・バンド。ブレーク前にフリートウッド・マックの影武者として全米ツアーを敢行するとゆう暗い過去有り。とゆうのもエルマー氏ってボブ・ウエルチさんとルックスがそっくりなんです。
↑左に〜
ボブ氏とくりそつって時点でロック・アイドルとして致命的弱点を抱えた(失礼!)このバンド、大丈夫、ジャケでは姿は出しませんから。元来ロリー・ギャラガー兄貴スタイルの猪突猛進ロックを身上としたします。それが何をとち狂ったかブリブリのファンクでチャートに登場。見たところはゼップと同じ地点。ブルース、ブギが大好きで、どこが好きかって言うとあそこだから。あそこがやりたくってブルースやってたって訳で、あそこが見えるのならファンクも同じだい。ってことに気付く。聴くからに超低予算、そのまままんま音を録りましたって生生な音が返って色気増大。予算の90%を使って採用英断したラッパ隊の絡み大成功で、そりゃもうスーパーな出来に。焦げ臭い臭いの素敵さに思わずあんなに嫌がってる英国チャートを駆け上がったってんだから曲の力は膨大だ。しかーし、この挑戦はこの1曲のみで完結。あまりにもこの1曲に総てが集まり過ぎたのでありました。そして再びブギ街道を猪突猛進。
ROCKSのストレッチのページ
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Couldn't Get It Right
Climax Blues Band
1976/10
*そのWhy Did You Do Itのヒットからほぼ1年、再びこの試みに参戦したのが
「クドゥント・ゲット・イット・ライト/Couldn't Get It Right」
クライマックス・ブルース・バンドです。
ストレッチのちょっと先輩、60’s末からのブリティッシュ・ブルース・ブームの一翼を担ったバンドだ。な中でも当初はクライマックス・シカゴ・ブルース・バンドって名乗ったくらいですから、ごりごりのブルース大好き。大学のサークル研究会状態。から雪が溶け出すように徐々に変貌。変貌の仕方が世間の欲求からずんれずんれだったのでどうも今一歩毎日マンガの肉を喰える生活にはならず。それがどうしたことか、ゼップ、ストレッチと同じ光を突然見てしまいました。自分達でも何が何だかわからぬうちにファンク天使の導くままに完成したのがこの曲だ。オイモさんが魅力の身上だったアレンジがどーよ、恐ろしくハイセンスであります。イントロのじゃーじゃじゃ、キョーン。のキョーンのギター・ハーモニクス。こりゃ考えオチじゃ出来ない神業。あると無いとじゃ大違い。時々失敗するのがかわゆい。そしてキモはカウベルだ。ぽく、ぽく、ぽく、ぽくって普通ならダッサダッサなとこ、転じてのナイス・フィーリン。カウベル・フューチャー・ソングの世界選手権でこの年優勝(うそ)。歴代の優勝曲はブルー・オイスター・カルトの死神、グランド・ファンク・レイルロードのアメリカン・バンド。押しなべてバンド名が長いのは何かの偶然ですかいの?感触がストレッチとくりそつです。アイデア、パクられたとしても一切文句言えず。一番怖いのは近い先輩です。口を開こうとしてもギロと睨まれて終わりやで。こちらは全英のみならず全米でも夢のブレーク。その秘密は
♪
時は流れる ロックはロールいたします
ですから私はヒット・ザ・ロード、逃げ出そうかと
どうにもこうにも落ち着かず そんな思いにとらわれて
もっといいやり方が無いかと探し始めました
なもんで深夜の兆しを見逃さないようにしたんだけど
光はさっぱし見えず
ほんと見えなかったのです光が
一晩中道を見逃さないようにしたんですが
うまくやることが出来なくて
うまくやることが出来なくて
LAの熱狂は私を最高にさせてくれました
それが一番良かったのを認めねば
ぐーんと来て とっても深く
溺れることが出来た
もう元の道に戻ることなんか出来やしない
なもんで深夜の兆しを見逃さないようにしたんだけど
光はさっぱし見えず
ほんと見えなかったのです光が
一晩中道を見逃さないようにしたんですが
うまくやることが出来なくて
うまくやることが出来なくて
ニューユーク・シティは波で私をさらっていったのです
危うくその歓迎で死に掛けるほどに
そいつは私を足止めし プライドをもずたずたに
正に別な拒絶は運命を約束ってことでしょうか
なもんで深夜の兆しを見逃さないようにしたんだけど
光はさっぱし見えず
ほんと見えなかったのです光が
一晩中道を見逃さないようにしたんですが
うまくやることが出来なくて
うまくやることが出来なくて
♪
京都にいるときゃ しのぶ〜と呼ばれたのえ〜 神戸じゃなぎさとお 名乗ったの状態でして、アメリカさん大好き、でも田舎者ですけ、ひどい目にに会いましたと。こりゃ米人大喜び。歌はもう真面目に音を求めるバンドマンの最後の身上吐露。トロにゃ。うまくやったじゃないですか。最後の最後に。しかし、ほんとに最後になってしまった。この挑戦はやはりこの1曲のみで。総てを凝縮し過ぎたのであります。最後の力で。復活はより柔らかくなった80’sになってから。そこでは既に失ったものも多く。
ROCKSのクライマックス・ブルース・バンドのページ
入手先参考(試聴はこちらで)
The Unconventional
Japan
1978
*白ファンクの神様は強大なるZEP以外は一滴一滴しかファンクの恵みをお与えになりませんでした。そしてその2年後、神をも恐れぬ悪魔の子がこの曲をもって誕生
「奇しい絆 / The Unconventional」
ジャパンです。日本題、何て読むんだろ。きしい・・じゃないし、そうだうちのは日本盤CDだ。えーっと、「アンコンベンショナル」って書いてあるよ。困った。きっと「あやしい」だろな。あやしいから。さー、この曲をクライマックス・ブルース・バンドのと聴き比べて下さい。あらまー同じ。イントロとリフは違います。悪魔はカウベルを叩きません。しかし最初の歌メロが速度20%増しでほぼ同じだったりして。佇まい及びルックスがやたらと遠い世界ながら密かに好きだったのかも。うひひ。言われたら絶対顔を赤くして反論しやがるだろうけど、そうだろそうだろやーいのび太ってか。メロと音楽風景は同じとこ見たかもしれぬが、そりゃもう何をも恐れぬ生まれたての悪魔ぼんぼん。無茶な香りがたっぷし魅力だ。
♪
お前はいったい何者なんだはっきりしやがれ
そしたら愛もどかんと来るぞ
そうゆうこった
なんも要求無し
なんもシニカル要求無し
誰もわかりゃしない
だって僕はダンシン
君のハートにダンシン
君のハートにダンシン、ナウ、ベイビー
おー、なんてえ始まり方だ
おう、見つけようと思ってるんだけど
僕らが知りうる全ての愛を
ま、そうゆうこった
変態じゃないぞ
この掟破りの愛は
他に知りたいなんて思わないぜ
遊びなんかじゃない
この掟破りの愛は
他に知りたいなんて思わないぜ
だって僕はダンシン
君のハートにダンシン
君のハートにダンシン、ナウ、ベイビー
おー、なんてえ始まり方だ
おう、見つけようと思ってるんだけど
僕らが知りうる全ての愛を
ま、そうゆうこった
♪
不敵かつ傍若無人且つ無茶且つ不遜かつカツライス。でございます。他に知りたいなんて思わないぜ。
と言ってた、ジャパンはその後他に知ってしまい、得たものあり、失ったものあり。失ったものはどろどろで汚く格好悪かったもしれないがそりゃもう美しかった。逃したら再び得ることは不可能。最初からこれも最後の最後でした。
その後、この瞬間美芸に果敢に挑戦したものと言わば、ギャング・オブ・フォー。アルバム2枚でてっぺん。そしてレッド・ホット・チリ・ペッパーズ。レッチリがどうだったかは。
ROCKSのジャパン・ページ
入手先参考(試聴はこちらで)
(山)2005.12.31
The English translation : here.
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