
ヒート・オブ・ザ・モーメント
エイジア
1982/5/1
♪ぷろぐれー、ぷろぐれー、焼き立てのぷろぐれー♪
「おいしょっと、やっと着いたな。ってあれ、今日はやけに人がいないな。
どこにいったい・・・また公民館かな・・・行ってみよ
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何々、2009年度新年会。
てこたあ、もれなく村民さんがここにいるって訳か、しめしめ・・・乱入!」
がやがやがや
「お、坊主発見、ラッキー。」
「あ、おいちゃん、いいとこに来た。みんながさあオイラに何か隠し芸やれってうるさいんだよ。
何とかしてー。」
「あはは、何だそんなことか。よっしゃ任せとき。とにかく一緒にステージに・・・
大丈夫、言うとおりにすりゃオオウケするから。

はいはい、皆様、新年新年会おめでとうございます。
毎度御馴染み80’sのレコ屋でござーい。これからですね、この坊主と一緒にとっときのかくし芸をば。
題して”山田太一氏調ありふれた奇蹟今時低視聴率当たり前〜〜”!」
「何それ?おいちゃん、オイラどーしたらいいのそれで?」
「こそこそこそ(耳打ち)・・・こんな感じで適当に合わせなさい。
お前さんは、えーと名前を覚えだせない若い女優の役、俺はえーと思い出せないも何も最初から知らない若い男優の役。」

はじまりはじまり〜〜〜。場所は初めて来た男の子の部屋です。
「何、あ、君、こんな音楽が好きなんだ。ふーん。プログレって言うの?こうゆうの。」
「あ、それ・・・まーね。ちょっとオタクみたいだけど。」
「ううん。そんなこと無いよ。私はあまり聴いたこと無いけど・・・
あ、これ知ってる。エイジア。好きなんだ?」
「う。あ、それ見つけちゃったの・・うん、まー、一応。」
「何か歯切れが悪いなあ。どした?何か秘密でもあるのかなー?」
「いや、そうゆう訳でも無いけど・・・」
「話せないこと?なら無理しないでいいよ。」
「いや、だいじょぶ。話せる。それってさ。プログレなんだけどさ。プログレの大スターの人が集まってやってるんだけどさ。」
「凄いじゃない。それで何か問題ある?」
「あ、いや、無いと言えば無いし有ると言えばあるし・・・
売れちゃったんだ。その歌、ヒート・オブ・ザ・モーメント。デビュー・シングルで。
デビュー・アルバム”詠時感〜時へのロマン”からのカット。

1982年5月1日に全米TOP40に20位で初登場、それから15-15-13-11-8-6-6-4-4-4-24位。
最高位4位3週。
日本では5月22日に15位で初登場、それから15-10-7-6-6-5-3-3-4-4-4-4-10-11-18-15位。
こっちも偶然かな、最高位4位。4週間。あはは、不吉だね。」
「でも凄い。プログレって普通そんなにヒットしないんでしょ?」
「うん。長いしややこしいから・・・しない。
ジョン・ウェットンって凄くベースが上手くてしかも歌も上手い人が音頭を取って結成してね、
この人、ベースを持った渡り鳥って言われてて、ベースが抜けて困ってるバンドにことごとく応援で入って、
助けてあげて喜ばれて、それで責任もあまり無くて、気持ち的に楽だなあってずっとやって来たんだけど、
今度ばっかしは自分が親分でやるって、それなら銭にならなきゃいけないなって・・・
いや別に銭の亡者じゃないとは思うんだけど・・それでプログレなんだけど3分間ポップスって正反対やって、
この歌なんか最初のくだりは黄金フィル・スペクター・リズムでさ、
そりゃこの歌の上手い人がこんなキャッチーな歌唄えば売れるの当たり前なんだけどさ、
何か俺、複雑な心境で・・・俺のウェットン師匠がーー!フォーリン・エンジェルっスターレスうおーー
ごめん。取り乱しちゃって。
かける。レコード。」

♪
私としては君にけっしてそんな悪いことをしてるつもりは無いんです
僕がけっしてしないって言ってたった一つのこと
君から見たら、僕はみんなから白い目で見られるドジ踏んじゃってるって思うかもしれない
そしたら僕の顔から笑いは消えちゃって顔面蒼白だわさ

君はおぼえているかい 僕らがいつも一緒に踊っていた時のこと
そして事は、まあ色んな事情で起こったんだだけど
次々と成行でね 僕らは若かった
んで、唄われもしない歌を一緒になって叫び唄ったのさ
それは時代の熱波だったのさ
僕のハートがどうしようとしたかを僕に教えてくれ
それは時代の熱波だった、君の目に見えた
そして今、君は82年にいる自分に気付く
ホット・スポットのディスコは君にはもう魅力的に思えない
もっと何かおっきなことに興味を持つことが出来るんだ
君は真珠を手に入れる、そしてドラゴンの羽根に乗る

何故ならそれは時代の熱波だから
時代の熱波
時代の熱波
時代の熱波
君の目に見える
そして君の美貌が失われた時、君はたった一人
どんなに多くの夜を過ごすのでしょう、電話の傍らで
それは君が君自身で望んでいたこと
10代の野望、君がよーく覚えている
それは時代の熱波だったのさ
君のハートがどうしようとしたかを僕に教えてくれ
それは時代の熱波だった、君の目に見えた

それは時代の熱波
時代の熱波
時代の熱波
時代の熱波
君の目に見える
ギタア
時代の熱波
時代の熱波
時代の熱波
♪
「あはは、何か正直・・・」
「うん、そうだね。」
「負け犬の遠・・・」
「あ、それだけは言っちゃいけない。」
「うん。そっか。そうだよな。
でさ、困っちゃうのは、これ、いい歌でメロディなんだよ。
だから買っちゃって・・・聴いちゃって・・
聞くんだけど・・・」
「いまだに解決してない。」
「そう解決してない。」

・・・・・・・
「はい、これでお仕舞い。坊主上手かったじゃないか。えらいえらい。」
「あはは、まーね。」
「とゆうことでここまでやったんだから、皆さん、買いましょう買いましょう。
売上げの95%はウェットンさんお財布基金に行きまして、5%は、わたくしのビール代になります。
さーさー・・・・」
・・・・・・・
「売れなかったね、おいちゃん。」
「ああ。やっぱ今時、山田太一師匠風は駄目か。まだるっこしくて。
好きなんだけどなあ俺。全部独り言みたいで。誰がやっても太一になって。」
「しょうがないよ。
だってそれは時代の熱波だったんだから。」
「何か上手いな、その〆。納得出来ないけど。」
(山)2009.1.30
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詠時感~時へのロマン~(紙ジャケット仕様)
Asia

ろっくす特製でかいジャケットのページ也。

Asia - Heat of the Moment ( w. lyrics )
http://jp.youtube.com/watch?v=wlTvWvfEMxE
Asia- Heat of the Moment (live 1983)
http://jp.youtube.com/watch?v=H37MI9WVRTg
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ろっくすべすとヒット80’sのページ
資料
資料(英版)
The English translation page : here.
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最高に愉しかったです!
あのドラマのシーンが浮かびましたよ
まだ1回しか見てないんですが・・・
やたらと見てますです。
やたらと人に気を使ったり、かとゆうと突発的に無茶なことしだすのが面白くて。
今回のドラマも例によってじわじわっと面白くなって来ましたでー。
何やら不穏な空気漂い。
今までのとはちと違うとんでもねえ結末になるやもしれません。
それにしてもいつまでも持ってるあのエネルギー、見習わねば。