2009年06月08日

ラブソングス /岡林信康 1977/4/25

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ラブソングス
岡林信康
1977/4/25


100点満点のアルバムです。
いや私なんぞが付けた点数では無く、付けたのは、

ニューミュージックマガジン編集長、中村とうよう氏。

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忘れもしない1977年6月号のレビューにて。
16歳の時、それまで買っていたミュージックライフに物足らなくなり初めて買ったマガジンで紹介されていた。
なんつたって100点。ちなみに同じ号で、ジェスロ・タルの”神秘の森”は93点。7馬身差で岡林さんの優勝。

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どんなアルバムなんだ、いったい?

と思ったもんです。で、それで買ったかとゆうと買わない。買ったのは21世紀に入ってから。
中村氏はレビューで0点をも付ける人です。面倒見る自信が無い等々の理由でずっと独身。
ロッキンオンの渋谷氏とは天敵の間柄で、東京渋谷の巌流島で決闘の際、あまりに恐ろしくて渋谷氏は愛車のポルシェに乗ってトンヅラしたらしい。
うそです。
音楽頑固が生き甲斐の昭和のおっさん。
そこまで徹底して褒めるにしよケナすにしよ生きてらっしゃいますから、こちとらの如き、人生は一回こっきりだから、
信念は貫きたいも、小さな幸せぐらい欲しいです、カップヌードルだって食べたいですなんつ軟弱者には抵抗する言葉無い。

そんなお方が
100点つけやがった。
そんなアルバムは
1977年4月25日リリースの

ラブソングス

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ジャケは素っ裸で、顔隠してる。
ジャケは体を現す。
まさにそんなアルバムでした。

”ほんとうのことは人を傷つける場合がある”

いくら本当のことだって、本当のことだからこそキツイってことの方が遥かに多し。
なるべくさ、最低でもカッコはつけたいもんだ。
何故って
弱点だらけじゃないすか、オールオーバー・ザ・人類。
その弱点のすべて、己の弱点をも含めた全部一切かっさいを吐露なさってる。
出来る限り、どうにも出来ないカッコつけ含め、それさえも隠さずに。

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まずは冒頭、

Mr.Oのバラッド

で徹底的にそこに至る経緯を克明に活写。
小さな小さな小さな野郎が、小さな小さな小さな島国ニッポンで突然有名になり、
最初は喜んだものの、怖くなって逃げ出し、時がその怖さを誤魔化してまた再びやらざるを得なくなった経緯。
結局、一番出来ることはそれだけ、好きなことはそれ。
聴けば容赦なく弾き語りしてくれます。

以下、
その77年周辺でてめえの身に起こり、感じたことを列挙いたす。
言ってみりゃあ、
個人ブログ歌だ。

無名なら相手にされぬ。あ、違うか。個人ブログで本当のことを書く馬鹿は滅多にいないはずだもんな。
誰だってだからせめてみんなの目の留まるかもしれないところではカッコつけたいから。

私はもう阿呆化してますから、つか、これだけ毎日書いてますと、カッコつけてもいづれバレバレすから、
放棄してます。そりゃ言われりゃ頭に来るけど、馬鹿と思われようが仕方がありません。

レベルはそうとう違うも、音楽を続けるに当たって、O氏も同様の気持ちになったのかと思い。
覚悟して再起の最初に全部白状。
共感して買っていただくか、無視されてほっとかれるか、そんな余裕も無いくらい。

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A面は、生ギターバックを中心とした裸編。
言葉から逃れる手段無し。演ってるほうも聴いてるほうも。
耐えながら聴く羽目になりますからご覚悟を。

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B面は一転、開き直って汗出し切ったあとのバンド編。
1曲目、”ラブソング”、
バックはムーンライダーズの面々。サウンドは言い分けないくらいザ・バンドだよ。
”南十字星”の頃の。
嬉々としてそれ楽しんでますバンドの方々。

俺だってこんなんに参加出来たら狂喜乱舞だ。

ギタアのブワアの一瞬だけでも弾かせてくれー。ベースのボコボコの頭だけでいいからやらせてー。
歌の中身は、当然、情けない自分大巨編。

続けて何とまあダウンタウンブギウギバンドをバックにおチャラケを2発。
精一杯やってらっしゃるけど、恥ずかしいてば。出てますそれ。
だもんで、顔隠してるわけで。ジャケで。
2発目の

男30のブルースよ

はい、私も男49のブルースやりたいです。多分、ジョン・ライドンさんもパンク爺のブルースやりたかろうなあ。
で、存分に恥をサらした後、
妙にアーバンなライトファンクはいオーリアンズのようですのサウンドに乗って

ベイビー

タイトルも恥ずかしいっす。歌詞は本編でお楽しみを。そんなもんです男子は。
それを含めてのカッコつけサウンド。

最後は、
急に真顔になって、それもまた恥ずかしいとは思うんだけど、

花火爆弾

すべてが終わり、嗚呼またやっちゃったよと思われたか、
ここまでやったら怖いもん無しだぜ、と思われたか、
その両方か、

おまけに
100点つけられちゃった。

結局のところ、それがトドメの恥ずかしいになったのではないかと思う所存であります。

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(山)2009.6.8

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ラブソングス(紙ジャケット仕様)

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ろっくす特製でかい画像ページ也。

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このアルバムからは発見出来ず・・・

岡林信康 26番目の秋
http://www.youtube.com/watch?v=MHesux05k6M


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ろっくす岡林氏のページ

資料

English Version

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