2009年06月24日

子供は人類の父である/ブラッド・スウェット&ティアーズ 1968/2

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子供は人類の父である
ブラッド・スウェット&ティアーズ
1968/2


0-090624-08.jpg「お得意さんからレコードを貰ったのだ。SX68サウンドだぞ。早速聞くのだ。早くプレーヤー出しなさい。」

0-090624-09.jpg「あら、困ったわね。ウチのレコードプレーヤー10年前に故障しちゃって・・・押入れにしまっちゃったと思うんだけど。」

0-090624-10.jpg「パパ、どうしたの?」

0-090624-08.jpg「お得意さんからレコードを貰ったのだ。SX68サウンドだぞ。早速聞くのだ。早くプレーヤー出しなさい。」

0-090624-10.jpg「ウチにそんなもの有ったっけ?僕知らないよ。」

0-090624-11.jpg「パパ、どうしたの。そんなに慌てて。」

0-090624-08.jpg「お得意さんからレコードを貰ったのだ。SX68サウンドだぞ。早速聞くのだ。早くプレーヤー出し・・
って何回言わせるのだ。いいから早く出せ。」

0-090624-09.jpg「だから今、動くの無くて。」

0-090624-08.jpg「では、聞けないのか?いやだいやだ、ワシは絶対聞く。何とかしろ。」

0-090624-09.jpg「何とかしろって言ってもねえ。今、お金無いし。」

0-090624-11.jpg「パパ、大丈夫だよ。僕に任せて。少しだけ時間ちょーだい。」

かっちんかっちんごそごそごそ

0-090624-11.jpg「おまちどうさま。これで聞けるよ。」

0-090624-09.jpg「まあ、はじめちゃん、直してくれたのね。」

0-090624-08.jpg「さすがワシの子だ。では、早速聞こう。・・・どうやってかけるのださっぱしわからん。」

0-090624-09.jpg「しょうがないパパねえ。で、どんなレコード?・・あら・・・・これは・・・」

0-090624-08.jpg「子供は人類のパパのママのパパなのだなのだ。」

0-090624-10.jpg「パパ、そんなこと書いてないよ。」

0-090624-08.jpg「そうなのだ。絶対絶対そうなのだ。そうじゃなきゃいやだ。」

0-090624-09.jpg「しょうがないパパねえ。で、どんなレコード?・・あら・・・・これは・・・」

0-090624-08.jpg「ママが針飛びしてるぞ。」

0-090624-09.jpg「私が女学生の頃、好きだったバンドじゃない。ちょっと待ってね・・・

ごそごそごそ

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有ったわ。これが当時のML誌のレビュー。

あらこれってちょっと遅れて日本では発売されたのね。
すぐそばに”レッド・ツェッペリン登場”のレビュー。
ふむふむ・・・・
この文章、この限られたスペースで端的に素晴らしくこの盤のことを書いていると思うわ。
でも読んだ人の取り方によって、これじゃ買うか買わないか分かれちゃうじゃない。
肯定的に取ればいいんだけど。
時代はサージェント直後、ロックに可能性の希望が果てしなく広がっていたの。
アメリカで当時そのど真ん中にいたのがこのバンドの創始者、アル・クーパーさん。」

0-090624-08.jpg「歩くパーか?」

0-090624-10.jpg「パパ、違うよ。アル・クーパーさんだよ。」

0-090624-09.jpg「アルさんって人は、歌も上手くないし、オルガンだってほんと素人から始めたような人、
ギターも技術的には褒められたもんじゃないわ。いわゆるノン・ミュージシャンのハシリみたいな。
でも、しっかりとした耳と、確実な音の姿が頭の中に有ったのである。ブルース・プロジェクト後、
その構想によって召集されたのがこのランディ・ブレッカー氏をはじめとするラッパ隊そして弦隊。
その構想を具体化する為に、あのザ・バンドのプロデューサー、ジョン・サイモン氏を製作参謀に迎えて
その時のニュー・ヨークの空気、風景を音にしました。

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子供は人類の父である
〜Child Is Father to the Man
1968年2月発売


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イントロの荘厳なる前フリに続いて
この自作のあえぐようにむせかえるブルースを聴きなさい。
この熱気を聴きなさい。古臭いなんて思うなら君の耳はどうかしてる。

熱い物に時は無縁である!手(グー)

そしてティム・バックリー氏の朝焼けの”モーニング・グローリー”。これが夜明けよ。
そして自作の、これぞクーパー節、”マイ・デイズ・アー・ナンバード”。嗚呼たまらないっ!
そして粋、ニルソンちゃん作の”ウィズアウト・ハー”。ボッサ。お洒落・・・。
そして何とランディ・ニューマンおじさん作の”ジャスト・ワン・スマイル”、
裏返して必殺の熱唱・・・”アイ・キャント・クイット・ハー”・・・・
最後はキャロキンの曲から、終章へ。
名盤て、あまりに高く、神棚に祭り上げられるのは嫌だけど・・・
そっと近くにいつも置いて愛したいわ。いつまでも私の青春、そして希望、未来・・・」

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0-090624-08.jpg「誰だ、この女?」

0-090624-10.jpg「ママ、急にキャラ変わったね。」

0-090624-09.jpg「何、言ってるの?もう晩ご飯の時間よ。駄々こねてないで早く食べなさい。」

0-090624-08.jpg「嫌だ、嫌だ。ワシはもっと聴きたいのだ。面倒なご託宣聞かされる前に外で聞いてやるのだ。」

0-090624-12.jpg「おれかけれすかー?」

0-090624-08.jpg「出掛けるのだ。お前のウチにプレーヤー、有るか?」

0-090624-12.jpg「ホウキしかあーりませーん。」

0-090624-08.jpg「うーむ。困った。どこで聴いたらいいのだ。むーー」

0-090624-10.jpg「パパ、我慢してここで聴きなよ。」

0-090624-08.jpg「何を我慢するのだ?うーむ。忘れてしまったぞ。」

0-090624-09.jpg「あーら、パパったら。おかしい。さ、みんな、ご飯よ。
そのことは食べてからゆっくりと考えましょ。」

0-090624-08.jpg「それでいいのか?これでいいのだ。それでいいんだろうなあ多分。」

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(山)2009.6.24

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子供は人類の父である

Child Is Father to the Man

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ろっくす特製でかい画像ページ也。

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Blood Sweat & Tears - I Love You More Than You'll Ever Know
http://www.youtube.com/watch?v=Gd2LSKL9Yjs


I Can't Quit Her
http://www.youtube.com/watch?v=u-rF7C6PBoU


Without Her
http://www.youtube.com/watch?v=qdXahV9Ro_I

Harry Nilsson - Without Her
http://www.youtube.com/watch?v=aJbizTCeJMg

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資料

資料(英版)


English Version

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posted by 山 at 08:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 黄金の60年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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