2009年07月13日
ガロ /ガロ 1971/11
ガロ
ガロ
1971/11
現在、人生三度目の転機最中です。
1回目は、何もこれが迷わないでミュージシャンになろうとし&結婚した20代。
2回目はミュージシャン諦めた訳じゃねえすがゼネコンのサラリーマン辞めて自由業になった時。
正にバブルがはじけ現場が無くなって行き場所無し。
ちょうどPCに興味を持ってCADをやりたくなった。
で、思い切って辞めちゃって30万のエプソンのノートPCと百万のプロッター(図面印刷機械)買ってね、
仕事一つしか決まって無かったけど。
それ終わってからが悲惨だった。何も仕事無しで究極の貧乏生活。
切羽詰まってゼネコン時代に何かと世話になった防水会社の方に電話したら、
窮状を救っていただきその縁でキッチンメーカーと取引出来、
そこでそのメーカー初のCAD図面屋として下請けで働くことに。
一転、すげえ儲かる状態に。公団のアパートじゃ印刷音がうるさくてヤバいってことで、家建てちゃったよ。
そして現在、ご存知のミゾユウの不況でにっちもサッチモ、ルイアームストロングでブルドッグです。
売り上げ激減、世間でボーナスが出たつ話を聞きますと、元々そんなものは無いんすが傷だらけの天使なの。
で、先はこれではあかんのは明白、かと言ってこんな世情でとりあえず何でもいいから働くってことにすると、
これまたジリ貧で崩壊先延ばし。いづれは轟沈間違いなしだよなあと、
これは神様が与えた三回目の転機、これが何かを生むと直感したことをやろう。
やるなら180度、違ったことだな。
ワイルドストロベリーとゆう野草を育ててます。これがまたかなり大規模に。出来ることになったんで。
それで日本初の純正ポプリ製作。
一方、これまた正反対。裁縫してます。まほさんが。ある便利なグッヅを作るため。
近所の評判はよろし。モノはいいものが出来る。
それで今はお金になってるかとゆうと、まるでなってない。とにかく準備万端せねばの最中。
の中ですから、
お金は使えないよ。大好きな競馬でも、レコード買うのにも。
毎週のレコ購入の予算は、1000円だ。
日本ロックに600円、洋楽には400円。
その範囲で探すとなると、これは容易ではありません。
日本のもので聴きたいのは70’s前半のブツ。
これがまた高い。うーむ困る。歌謡曲も欲しいんだけど、これも最近高いのだ。
手はメジャーな売れた方々のを買うこと。
ただ、もちろん誰でも良い訳では無く、これだけ日本モノに慣れた今でもどうしても聴きたくない方々はおるので。
となるとますます選択肢が狭くなって往生してる昨今です。
そこで出て来てくれたのが、
ガロだ。
「学生街の喫茶店」の。正直、あの歌は少年時代耳タコなんであれだけど。
かまやつさんの「わが良き友よ」と同じく、ヒットと実情はまるで違うとの噂を聞いた。
なら、突入するに何も躊躇する贅沢あるか。
と思っていたら、レコ屋さんの棚に出現してくれました。
いやー、馬券も最近好調だし、これもそれも幸運を呼ぶつうワイルドストロベリーちゃんのおかげだな。
(↑これ、これからしょっちゅう書くかもしれません。小さな希望なんで許して。)
しかも出て来てくれたのが1971年11月発売の1st。帯付き。
色あせた分だけ安い。
針を落とさば・・・
目耳からウロコがバリバリバリっと音を立ててはがれました。
ガロはこんなに素敵な方たちだったのか。
サウンドは質素そのもの。リズムセクションに生ギター、オルガンに控えめな弦。
ど真ん中に歌声。
他には何もありませぬ。元々、音楽に他に何が必要なんでしょう。
タダの歌が良くなければ、どんなに飾ったって良くなる訳は無い。
当時、歌謡曲は過剰だったかと思い出します。今の過剰さとは別の次元で。
だからこの質素さは新しく冒険だったのだろうかと。
これで売れるのか?
製作のミッキー・カーティスさん。
イカ天に出た時は、ちとキツいこと言われて、そうゆう意図でやってるんじゃないのにーと思った方ですが、
ことこの時期の製作レコを聴くと素晴らしい慧眼の持ち主の人です。
しないことをしなくていいと決断できる方は凄い。勇気と信念有り。
音楽は、メンバーが好きであったろうCSNの姿が憑依されたもの。CSN&Yで無くCSN。
Y付きの方の混沌は、はっぴいえんどです。こちらはアメリカ(バンドの)。
微妙に違うのに、これだけ違う。
歌は、これぞプロ。こうゆう方々がプロになれるんだろうなと完膚無きまでに納得する。
曲は、何らかの形でメンバーが作に参加し、演奏も何らかの形で参加。
アレンジは東海林修さんとバンド自ら。
歌詞は、正直甘いです。パラダイスの世界かもしれない。
だが、
デトロイトメタルシティの例を見るまでも無く、音楽は字面のものではありません。
歌詞も字面では無い。
感じるのは、根っ子がっしりロックスピリットのみ。
解決しないややこしい、それでも夢を追う気持ちの時はそのまま解決せず、
言葉に出来ない感情を出す時は、”ああああー”とコーラスし。
クライマックスに向かう。
地球はメリー・ゴーランド
2曲目の”たんぽぽ”が71年10月10日のデビューシングルで、これは72年2月10日の2ndシングル。
歌詞は”水戸黄門”の、この時期、もうこの世界で愛されていた山上路夫さん。
作曲は、メンバーの日高富明さん。
最近、茶飲料のCMに使われたらしいこの歌こそ、必要な歌です。
いや、みんなが元々持っている歌なので、イントロが終わったら自然と、
♪まわーるう、まわるよー♪
って唄っちゃう。
”一人で行くさ”で始まり、”人は生まれて”で終わるこのアルバム。
てらいも無くそうだその通りですって言えます。
一番大切なものは何かってことを。
また一つ誤解が氷解して大切なバンドと再会することが出来ました。
貧すれど鈍せず。
ありがたや、こんなんでも、こうなると
ハッピーなのです。
(山)2009.7.13
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GOLDEN☆BEST/GARO アンソロジー 1971~1977
GARO
ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
GARO(ガロ)/地球はメリーゴーランド(アルバム・ヴァージョン)
http://www.youtube.com/watch?v=27wWmypT7lQ
GARO(ガロ)/たんぽぽ
http://www.youtube.com/watch?v=WNcehkwqUpk
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資料
資料(英版)
English Version
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もう一回引っ張り出して再挑戦してみることにします。ある意味バッドフィンガーと同じような不幸を背負ってしまった人たちだな、とは思っているので。
言葉に窮します。