
タロットの呪い
ブルー・オイスター・カルト
1976/5
ようやっと我が家に来てくれたっ!
ジャケとシングル”死神”をこよなく愛するこのレコが。
ブルー・オイスター・カルトです。
謎のバンド。ベスト持ってるも、アルバム”スペクター””ライブ2枚”持ってるもどうも正体がわからん。
世ではヘヴィ・メタル元祖、オカルト大将として流布され、ゴジラだし・・・
でもそうなの?
”死神”は全然メタルじゃないし、センス抜群だけどカウベル入れちゃうし、ライブでは赤面するくらいダさい朴訥瞬間有り。
うーむこれは東海岸のグレイトフル・デッドか?それともアメリカのハウンドドッグか?
後者だったら参っちゃうなあ。
それにしてもこれを聴かねば話にならん。欲しくてたまらぬも、時期が来て棚に出て来る運命を待つ。
だってアルバム・タイトルがタイトルだし。
タロットの呪い
〜Agents of Fortune
1976年5月登場。

おおお、ジャケはWジャケだったか!
裏側あまり意味無いけどあはは。

何でも感動しちゃうわ。待ってたの32年分ですから。
そして
ずべてが氷解いたす。すっきりこん。
この訳のわからん、今までの訳のわからん感総結集みたいな盤で。
このバンドは、ニューヨークのロック・バンドだったのだ。
無茶当たり前な帰結だ。
どう見ても人の良い、きっと友達になってくれたら凄く良くしてくれそうな方々で。
だからこそ皆が慕い、彼の地のごった煮音楽の終着駅になったに違いありません。
1曲目はモロ・・・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド。

NYのロックバンドつうたらVUだもん。何がおかしいかの。
「死神」の突然の登場は、まだ謎だけど。きっとゴジラと一緒にグループサウンズも好きだったから。
NYの女王、パティ・スミス嬢もゲストで出て来ます。ちょっと居心地悪そうに。
屈託無い歌でですから。
「ノー・モア・ホーセズ、ノー・モア・ホーセズ」って唄わされてるよ。

いたづら好き意地悪なおっさんたちに。
ヘヴィメタ元祖のイメージにぴったしな”E.T.I”も有り。
B面冒頭の日本でシングルA面になりました”罪深い恋”

は、そりゃ日本でA面になるのは当然です。
イントロが流れると
♪
どぼしてどぼしてえ、ぼくたちーはあ
♪
ユーミンさんのあの叫んでる歌を唄ってしまいます。あ、そりゃだいぶあとか?きっとタロットで予言したのだな。
そして最大の発見!
全編にわたって鳴り響くギタアの旋律。
16分音符連発、鯉の滝登りの如く駆け上がるこの感じは・・・・

テレヴィジョンだーーー!!
1stにおいて特に活躍する、リチャード・ロイド君の流麗なあのスタイル。
どこからあんな聴いたことの無いのが出て来たのかなあとかねがね思ってました。
ニューヨーク・スタイルだったのだ。
BOCが元祖かどーかは断定しかねますが、
”では、貴方のバンドをNYスタイル・ギターの元祖と認定してよろしいですね?”

”うーん、よくわからないけどいいんじゃない。”

テレヴィジョン2枚目のあの月夜の哀愁も匂います。
彼の地のパンク登場は、突然のものでは無く、続いて出るべくして出たのだ。
目から鱗がまた一つ。
で、
まだまだ・・・・
それだけじゃないだろう。
そう思わせる奥の深さ有り。
天然で気のいいおっさんたちのこのいかにもぐずぐずな大傑作盤、その完結してないとこが大好きです。

洋楽たるもの、海の向こうのものですから、事情がわからんのは当たり前で、それじゃ困るから何となくええいっってタタキ文句売り文句決めて
失敗し、
それも無理からぬことで、当地でもコロンビア・レコードは、アメリカ版ブラック・サバスで売り出そうとして失敗す。
何より自分たちでも自分たちのことをわからんまま、その時やるべきことをやってただけの節も有るし。
サンディー・バールマン氏とゆう方針決定者且つ作詞担当がいたのにも関わらず。
どんなに怖い歌詞を作ってやらせても稲川淳二さん

おそらく
だからこそ現地ではえらく人気あるんだろな。
(山)2009.7.16
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タロットの呪い(紙ジャケット仕様)
タロットの呪い
Agents of Fortune

ろっくす特製でかいジャケットのページ也。

Blue Oyster Cult - This Ain't The Summer Of Love
http://www.youtube.com/watch?v=iT8NhcVxLVw
Blue Oyster Cult - Agents Of Fortune - 06 - Sinful Love
http://www.youtube.com/watch?v=FD1In5enqMM
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↑当時ML誌レビュー
ろっくすブルー・オイスター・カルトのページ
資料
資料(英版)
English Version
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