NPO法人ウルトラ警備団
第5回:帰ってきた男(5)
「30秒だけしか変身出来ないって・・それじゃ・・」
「はい、大してお役に立てないかと。力も衰えてますし。」
「とはいえ。」
「とはいえ。」
「とはいえ、今回は前回みたいなことにはならんよ。
まあ、のんびりと、たんたんと俺たちの仕事を手伝ってみたらどうかね。」
「そう言っていただけると。嬉しいです。
ただ・・・・・」
「ただ、何だよ?」
「ええ、ただ、国を出てくる時に、妙な噂を小耳に挟んだもので。」
「どんな噂だいそりゃ。つか、セブンの小耳ってどのへんかな。」
「からかっちゃかわいそうでしょ。私も気になるわ。どんな噂?」
「いや、あまりにも突拍子も無い話だったんで・・・・
自分が、もう少し調べてみます。はっきりしたらお話させて下さい。」
「お前がそう言うんならそれでいいだろう。
さー
明日は、イデとビショップの発明のお披露目だろ。
そろそろお開きにして、みんな、早く寝よう。
あ、
話してなかったがビショップもイデの発明なんだ。」
「へへ。ゴース星人の基地の焼け跡でポジトロニック・ブレインを発見しましてね。
他の連中に気付かれないうちにソーっと。それで作りました。」
「こいつ、そうゆうことだけは昔から達者で。
超兵器R2号の元になった反物質と反物質制御装置も実は2つあったんだが、一つちょろまかしてこっちに持って来てやんの。
それが明日の発明の元。」
「そうなんですか。それはそれは。」
「えっへん。それにですね、他にも・・・・」
「はいはい、イデさんがエライのは充分わかったから。もう寝ましょ。
あ、ダンの部屋は2階ね。今、案内するから。」
「え?僕の部屋が有るんですか?」
「団長がね・・・ダンは絶対いつか戻って来るからって。こっちに移動する時に必ず用意するようにって。
部屋番号はもちろん。」
「007!!」
全員爆笑
−−−−−−−−−−
ダンの部屋にて
「4畳半だから、狭いけど。我慢してね。」
「いや、これだけあれば充分だよ。隊長にくれぐれも感謝してたって言っておいてくれないか。」
「うん。」
「それよりも・・・・
あのあと・・・アンヌ・・・結婚はしたのか?」
「それはまあ色々と・・・。ゴジラ対ガイガンに出たり、必殺仕切り人の髪結いでレギュラーしたり・・・
そんなこといいじゃない。昔のことだし。
今、こうしてまた会えて一緒に仕事が出来る。それだけで満足・・・じゃない?」
「そうだな。あ、それと・・・これ、預かってくれないか。」
「何それ?」
「カプセル怪獣の入ってる箱だ。こいつらもだいぶ歳とってくたびれてるけど。一緒に連れてきた。
何かの役に立つかもしれない。」
「何で前みたいに自分で持たないの?」
「それは・・・・とにかく預かって欲しいんだ。いいだろ。いつも持っていてくれ。」
「それはいいけど・・・・。
さ、長話はこれくらい。早く眠って。明日は早いわよ。」
「じゃ、おやすみ。」
「おやすみなさい。」
−−−−−−−−−−
翌朝、朝5時
「ふあああ、眠い眠い。何だってこんなに早く起きなきゃいけないんだ。」
「壁に耳あり障子に目あり。こっそりとお披露目しなきゃ。どこに宇宙人がいるかわかりませんよー。」
「ま、そうだが。あ、ダン、こっちこっち。びっくりするぞ。この倉庫にあるもの目にしたら。」
つづく
.
2009年08月25日
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