2009年08月31日

二色の独楽/井上陽水 1974/10/1

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二色の独楽
井上陽水
1974/10/1


心もようで心が惹かれたもようだったのに、集団で攻めてくる洋楽の波乗りがとにかく楽しく、
私の音楽ロンドン急行から途中下車した途端の井上さんのアルバムです。
それでもほとんど曲を知ってるってんだから、何も無理することなくどっかで聞いていたのであろう。
ほんまにすげー音楽てのはそんなもんです。無視が出来ないことになってる。

よきに付け悪きにつけ。

だもんで初めてだよ、こうして買ってとっくり聴きますのは。
で、聴く前にもう充分びっくりしてる。
何がって参加ミュージシャンのクレジットに。この盤てば海外録音だったんかいな。
こんな凄いことになっていたとは!
4作目。
もはやフォークでは完全にありません。

録音はハリウッドのA&Mスタジオ。
演ってる方々の人選、半端で無し。これ以上望んだら罰が当たるよのLAオールスターズ。
ま、当時買っていてもまだこれらの人たちの凄さ実感出来なかった。
今だからこそ、腰抜かします。この背後のアメリカンPOPの底なし沼思うと。
井上さんもそうだったみたいで(もしくはあまりに凄いんでそうゆうふりをしてるのか)、
裏ジャケではいつもの脱力エッセイ。ほんとにこんな人がこないなアルバムで歌ってるのかみたいな。

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みんな、当然会ったんだよな。どんな方々でしたかっ?って聞いてみたい。
徹子の部屋に出て話して下さい。あ、徹子さん、訊かないってば。

それではこれから一々とっくりと驚きますからどーかよろしく。

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ギターで参加は、
レイ・パーカーJr氏。

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ニヤけたゴーストバスターズのおっさんです。が、腕前は確か。
スティーヴィー・ワンダー氏のとこでぶりぶりしとった。ヴァン・モリソン氏に態度が悪いと飛行場で追い返された。

デヴィッド・T・ウォーカー氏。

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この頃のメリケンレコードを買うとどこかしらに名前を発見率87%の方。
どの部分を弾いてるのか悟らせないプロ中のプロです。
が、どれも名盤化させてしまうっつうちゃんと取った味噌汁の出汁みたいな方だ。

で、極めつけ
ジェシ・エド・デイヴィス氏。

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ウルルでさららなインディアン。味濃いと申したら相当なもので、一発でわかるロータリー・スピーカーのフェイズ音色、
そして土のスライドの人。この盤では、正体を現さぬよう地味に参加。さてどこで弾いてるでしょう?
エドさんを探せ!わかる。

ドラムス!
エド・グリーン氏。

いっぱい名盤有るで、その中で何が有名だろう。ジェフ・ベック氏のワイアードかな。
望めば必ず120%のステディなプレイしてくれる。包丁一本さらしに巻いてドラマーさん。

ハーヴィ・メイソン氏。

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あまりに切れが有るので、音が立ち過ぎちゃって歌をぶち殺すと恐れられてたファンキードラマーさん。
だもんで、ハービー・ハンコック氏のヘッドハンターズとかインストもので登場多し。
この方のドラムスに対抗できる歌手はそうおりません。この中では手数が多い過剰さんやってるのがこの方だな。

ベースには
ウィルトン・フェルダー氏。

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クルーセーダーズのメンバーで本職はサックスながら、望まれて呼ばれるのはほとんどベースでって因果なおじさんです。
だって上手いんだもん。派手ではありませぬがこれまた歌心ど真ん中を支える。スティーリー・ダン団です。

マックス・ベネット氏。

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はい。LAの主です。私にとってはフランク・ザッパ大明神のホット・ラッツにて壮絶な戦いをなすった方。
音に土下座してしまう。

鍵盤には、
ジョー・サンプル氏。

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フェルダー氏とお仲間、クルーセーダーズの方です。後にフュージョン大魔王となる。
そうなるとこちとらには縁が無くなるんだけど。

パーカッションには、
ミルト・ホーランド氏
ランディ・ニューマンおじさんの”小さな犯罪者”でぽこぽこしてた方。
他、バーバンクの一族の叩き物と言ったらまずもって呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーん。
あまりに参加作多くて狂う。

アレンジャーは、
もちろん地球猿人、星勝さんが、この猛者どもを風貌で恫喝して腕づくで言うことを聞かせ。
そして
ジャック・ニッチェ氏。

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ニール・ヤング兄さんの”ハーベスト”!グラハム・パーカー氏の”スパークス”!
偏った勝手な代表作書きましたが、これまたでか過ぎて私の手には負えません。
追っかければレコードがうず高く積まれるよ。
タイトル曲でアレンジ担当。ああそうだよ、この音だと鳥肌くださる。

ジーン・ペイジ氏。

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ゴッドファーザー・オブLA。よくもまあ引き受けてくれたぞな。
御免、月が笑う、ロンドン急行、太陽の町と担当なされ。
グルーヴィを降臨さす。

と、ふれてない方々ももちとんでもねえ人々で、
だが、
それにはまったく意識せずともけっこう毛だらけな陽水節アルバムとなってるのは、
もちろん個性の味が濃厚とんこつ味だからです。

言葉わからずとも現地のおっさんたちを、ぱーぷパープでお茶でもどうですかーの部屋に誘う。
無理やり陽水ブギでノらせて、悪魔を憐れんじゃう夕立にずぶ濡れにさせ、
誕生日歌の歴代名曲ベスト10に入るもの爆発、

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何よりも相変わらず、聴けば、”ぶ”っと吹き出しちゃう歌詞、

野イチゴ”は、今の我が家のテーマ曲、

で、結局わからないのは、ジャケットが2種類有るのか?
何で2種類なのですか?

二色の独楽だから?

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(山)2009.8.31

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二色の独楽

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ろっくす特製でかい画像ページ也。

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夕立
http://www.youtube.com/watch?v=Fl_lFqqyOUA


御免
http://www.youtube.com/watch?v=_c8kl96HFB8


ロンドン急行 井上陽水
http://www.youtube.com/watch?v=HtzrapMdxiw


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ろっくす陽水氏のページ

資料

英資料


English Here


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この記事へのコメント
なんでえ?そのアルバムってこんな凄いメンツで録音されてたんだ?

恐ろしい!
Posted by hidekichi at 2009年09月02日 13:25
何でもレコード会社の担当さんの勧めでこうなったとか、英文のウィキッペにたしか書いてありましたけど・・・
1ドル360円時代(そうだよな)に、この贅沢には私もマジでびっくりしました。
しかも陽水さん、星さん、まったく彼らの名前に負けてないっ。

こないだの五輪さんの盤もそうでしたけど。

凄いな諸先輩方!
Posted by 山 at 2009年09月02日 22:12
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