NPO法人ウルトラ警備団
第7回:怪獣出現(2)
「ベータ号、発進します。」
「発進!!」
「あ、ちょっと待った・・・」
ぐおーーーっと垂直上昇。
どがん、ぐりぐりぐり〜
「わ、何だ何だ!」
「ほら、言わんこっちゃない。止めたのに・・・。
屋根に当たったんですよ。」
「何だよ、自動で開かないのか、ここは。」
「当然でしょ。キヌタラボラトリーは払い下げ古倉庫なんだから。」
「何だ。そのキヌタ・・何とかってのは。あ、その前に下降。」
ずーん
「この倉庫の新しい名前。新しいホークが有るのにカッコいい名前が無いと変でしょ。」
「そりゃそうだが、何とかならんのかこの屋根。」
「予算がありません。」
「ええい、無駄話してないで、早く発進せんか。」
「はいはい。じゃフルハシさん、早く外に出して。」
ごごごごごー
「では、改めて発進。垂直上昇!」
どーーん。
「目的地、東京B地区。」
・・・・・・・・・・・・
「B地区到着です。」
「目標を確認せよ。」
「レーダーによりますと、右前方に・・・あ、いました。」
「うーむ、確かに全長30m。」
「あれーーー?何か色が変だぞ。」
「ほんとだ。普通はTV用にお定まりのグリーンなのに今日はオレンジだ。」
「それに何かマークが入ってる・・・あ、あれはまさか!」
イデ、フルハシ同時に
「ありゃ科特隊のマークだ!!」
「はっぴおかえしなし。はて、何であのマークが、むにゅむにゅに入ってるの?」
「・・・やっぱり。あの噂は本当だったか。」
「何か言った?ダン?」
「いや、こっちのことで。それより町を破壊しながら進んでますよ。早く破壊しなきゃ。」
「よっしゃ。じゃ、プラズマ光線で一挙に・・・」
「ちょっと待て。ここじゃいかん。この先に城南大学のグラウンドがある。そこで処理するよう命令が来てる。
誘導するんだ。」
「あ、そうか。街中じゃ攻撃出来ないんですっけ。じゃ、例の手で?」
「そうだ。進行方向に野苺大量噴射!」
「何ですか、それ?」
「むにゅむにゅは、野苺の臭いが嫌いなの。自分が臭いからいい匂いが苦手なのね。」
「へえ。」
ばらばらばらばら
「よしよし。グランドに向かってますよー。」
「では先回りして、ダン、アンヌ、ビショップ、イデ、フルハシは地上攻撃。空陸2段攻撃する。」
ごーーーーーー
「こちらイデ、こちらイデ。むにゅむにゅはグランド内に侵入しました。頃合を見計らって高周波光線お願いします。」
「了解。アマギ。いいか。狙いを外すなよ。大学施設に当たったら弁償せねばならん。そんなことになったら・・・
ああ、もうお仕舞いだ。」
「大丈夫です。目標がでかいから。では、行きますよ・・・・発射!」
ビーーーーーーー
じょわーーーーーー
「あ、命中。わはは、蒸発してる蒸発してる水分が。成功です。」
「わ、臭。たまらないわ。レディの体にこんな臭いがつくなんて。」
「くさらないくさらない。これも任務ですよ。あ、そろそろ干乾びます。」
「干乾びるのはいいけど、このあとどうするんだ。こんなでっかいヤツ、どこに運べばいいんだよ。」
「うーん、確かに。そこまでは考えて無かった。」
「わかりました。僕が変身します。」
「変身って30秒しかモたないんだろ?」
「はい。何とかやってみます。アンヌ、頼みがあるんだが。」
「なーに?アイツに触る以外だったら何でもするわよ。」
「僕が変身した直後にカプセル怪獣を出してくれ。3匹とも。」
「3匹とも?いいわよ。」
「頼んだぞ。それでは皆さん。お初。人の眼前で変身!」
じょわっ
どーーーーーん。
「わ。ああやって変身するのね。って、早く出さなきゃ。
ミクラス、ウインダム、えーと、それとなんですっけ?」
「アギラじゃなかったか。」
「あ、そう。アギラ、出てらっしゃい。たーっ。」
どわわわーん。
「わ、いきなしセブン、よろよろしてんじゃん。」
「カプセル怪獣もみんな杖ついてる。あれでいったいどうするってゆうの?」
ばっ
「セブンが三匹に何か命令してる。」
「あれー、もしかして三匹にむにゅむにゅを持ち上げろって言ってるのかな。」
「やってるけど・・・全然、持ち上がらないじゃない。」
「残り時間あと15秒。万事休す。」
つづく。
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2009年09月08日
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