NPO法人ウルトラ警備団
第10回:超人の事情(2)
「とゆう訳で、お願いできますか?」
「いきいなり”とゆう訳で”って言われても訳がわからんよ。」
「え、前回をお読みになってない。それなら仕方がありません。これこれしかじか。」
「ダンさん、”これこれしかじか”って言われてもわかりませんって。」
「え?そうですか。じゃ改めてまして説明しますと、
例の怪獣出した悪い宇宙人とおぼしきヤツから呼び出しが来ました。
何か会見したいそうです。一緒に来て下さいますか?」
「何で俺たち二人なの?」
「それは来ていただければわかります。」
「団長の許可はとりましたか?」
「あ、まだだった。
団長、いいすよね?」
「あ、いいよ。」
「いいそうです。」
「そんじゃOK!さあ、そうと決まったら早く。ポインターに乗りなよ!」
「場面転換が、絵が想像が出来ないほど急ですわな。」
「いいじゃん。おい、念のため、ビショップも一緒に来ないか?」
「はい。わかりました。」
「それじゃレッツゴー!ダン、言っておくけどその助手席の窓は開かないぞ。
ワイアーが切れてるから(実話。ウチの話だけど。)。」
ぶろろろーーん
「ほんとに予算が無いんですねえ。でも車検は通してるんでしょ。あ、でも今時ガソリン車なんか車検通らないんじゃ。」
「あははは。その点はほれ、水心有れば魚心って言うだろ。特別に見逃して貰ってるの。」
「実はガソリンじゃ無くて代用燃料。私が作ってるんです。えへん。」
「へー。凄いなあ。・・・あ、でもそれならホークで使ってる太陽電池を使えばいいんじゃないんですか?」
「あ!気が付かなかった。そうですよね。はい。そうします。」
「と喋ってるウチにそろそろ・・・この辺がB地区じゃないか。」
「地図によりますとその角を曲がってその先の角を曲がったあたりが死ね死ね壮です・・・」
どんっ
ふおふおおおーー
キーーーっ
「おい。今、何か角から出て来なかったか?」
「そんで、何か轢いちゃったみたいな・・・」
「降りて調べてみましょう。」
ふおふおふお、ごほほごほほ
「あ、お前は忘れもしないバルタン星人!」
「きけろ、ふほほ、まききけろ。」
「あ、それは忘れもしない全く通じなかった宇宙語!
てか、大丈夫か、バルタン。懐かしいなあ。会えて俺は嬉しいよ。」
ふぉふぉふぉ、ふぉふふぉ、ふぉはははー
「通じちゃいました。え、何々、
”私も嬉しいです。また会ったらまたいじめられると思ったのにその優しいお言葉。
涙が出ちゃう。
実は親分から偵察して来いと言われたんですが、そんな気持ちぶっ飛んじゃいました。
安心してください。私はあなた方に轢かれたのではありません。
歳で足元がふらついて倒れちゃって。ごほごほごほ。
ご心配おかけしてすいません。”
ですって。」
「おい、そんな長い言葉喋ったか今?
それより、ほんとに大丈夫か?病院、行くか?
といってもなあ、バルタン星人、診てくれる病院って・・・あるんかいな。」
ふぉっふぉっふぉふぉ、ふぉ
「”大丈夫です。それよりこの先で親分が待ち伏せしてます。
あなた方には思わぬ人なんで、けっして心を許さないように・・・。
と、肝心なことを言わない内に気絶・・・”
だそうです。」
「気絶しましたね。」
「仕方が無い。ほんとに車に轢かれない様に、道端で寝かせておこう。」
「はい。よいしょっと・・・あああ、こんなに軽くなっちゃって。」
ずずずずず
「では、いよいよ。その親分とやらに対面ですね。ここからは警戒しながら歩いていきましょう。」
「おお。」
そろりそろりそろーり
どーん。
「おお、久しぶりだなあ。イデとアラシ。元気だったか?」
「あ、お前は!」
「お前は!!!」
「やっぱり・・・貴方でしたか。」
「え、何の話?それより久しぶりに会えて嬉しいよ。酒でも飲みに行こうか?それよりカレー?」
「何を呑気な・・・何でここにいるんですか?ハヤタさん。」
「そんなこと、どうでもいいじゃないか。と、油断させたところで・・・
行け!ラー!こいつらを叩きのめしてしまえ!!!」
「うほっほー」
「わ、何だこのゴリラ。」
「私が行きます。」
「お、ビショップ。お前、頼もしいなあ。頼んだぞ。」
・・・・ビショップとラー、格闘中・・・・
「わ、いかん。何だ何だ。おい、セブン。お前、一人で来いって書いただろう。約束破りやがって。」
「え、そんなこと書いて有りませんでしたよ。」
「うっそー。」
「ほんと。ほら。これ見てください。」
ダン、矢文を見せる。
「あ、ほんとだ。書き忘れた。俺も歳だからなあ。こんなことしゅっちゅうで。
すまん。」
「そんなことより何でこんなとこで悪役みたいなことやってるんですか?」
・・・・ビショップとラー、格闘中・・・・
「それを今、話すのか?長いぞ。えーい。落ち着かん。ラー、格闘中止!」
「うほっほー。(勝手なことばっかだぜ。)」
「何か言ったか?」
「ほ。(別に。)」
「あそう。ではでは皆さん、こうなったら仕方が無い。ほんとに一緒にゆっくり話しましょう。」
「じゃ、どっかその辺の喫茶店でも入って・・」
「え!駄目駄目。お金が無いから。俺の部屋にどうぞ。白湯でもご馳走するから。」
「シけてるなあ。ではでは。」
つづく。
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2009年09月29日
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