
バーン・ザ・サン
エルフ
1975/6
今でこそユーチューブなんてえもんがございまして、アルバムを大枚はたいて買う前に試聴出来まするが、
ほんのちょっと前まではベストセラー盤以外は滅多にラジオでもかかりませんから、
日本盤が出てれば、その帯のタタキを読み、雑誌のレビュー文章からどんなもんか必死に音を想像し買うしか無かったのであります。
で、勇気を振り絞って買って、針を落とすその緊張感たるや。ほとんどマゾ。
針を落として、くそやられたー、俺の2500円返せー、なんて経験をロックおっさんたちは一度や二度や三度や四度は経験してる

へー、よくそんなことするなーと若い衆は申すかもしれんけど、本来、音楽はそうゆうもんだ。
身を削ること無くして真の幸福を得られることなし。など強がりを言ってみる。
あ、もし今、それを経験したかったら競馬の新馬戦の馬券を買いましょう。まったく同じ感触を得られます。
すすめていいのかわからん。
いいのだ。

が、しかし、やはり青少年にとってアルバム1枚2500円は大きい。
月に一枚買えるか買えないかの世界だに、もし失敗しちまったらもしかするとそれで音楽から離れることになったりして。
人生に関わる問題だ。

このアルバムは、もしかするとの盤だったのです。
何しろあのハードロック・ギター神、リッチー・ブラックモアさまのレインボーの前進バンド。
21世紀の今、ヘヴィメタ七福神のお一人となったロニー・ジェイムス・ディオおっさんのいたバンド。
アルバム・タイトルは
バーン・ザ・サン
〜Trying to Burn the Sun
バンドの名前は、エルフ。
プロデュースはディープ・パープルの良心、ロジャー・グローバー氏。
ジャケットはディオちゃんの、どーだこらあの図。
そりゃ誰だってパープルみたいなハードロックやってると思うべな。
ましてや日本盤の帯のタタキがひどいよ。これなんか、

「レインボー・リード・ヴォーカル・ロニー・ディオ、炎の熱唱を聞け!」
はい、ここまでは合ってます。
「リッチー・ブラックモアが参加したと言われる伝説のセッション、
・・・・・とすると、これは第一期リッチー・ブラックモアズ・レインボーだ。」
”だ。”と断定されてはねえ。”とすると”の文字を見落としてしまううっかりさんのうっかりハチベエさんはうっかりしてしまいます。
全国8万2千4百12人のそこまで買ってしまったレインボー・ファンを落胆させてしまった憎いヤツ。
1975年6月発売。バンド3枚目のアルバム。

これはもうじぇんじぇんレインボーではありません。”とすると”の仮定成立せず。
ユー・チューブで発見される曲を聴いてもまだ信じたい貴兄に身もフタも無い形容をいたしますと、
ドゥービー・ブラザースにディオさんが参加して、俺ってここで歌っていてもいいのかと疑問すら持たずやってるロックです。

ほれ、だってもう1曲目は”ぶらっく・スワンピー・ウォーター”。タイトルで正直にバラしてるじゃん。
そりゃ出来ればブリティッシュでイカしたのハードやりたかったのはバンド全員承知していたかもしれず。
しかして全曲の作曲が鍵盤のミッキー・リー・ソウル氏。
このおっさんてば体の真までアメリカンだよ。無理ないよ、アメリカ人だもん。
ホンキートンク・ころりんころりんピアノが大得意です。
しかもブリティッシュしようとすればするほど逆目に出てしまう困った才能らしい。
さて
もっと困ったのがこのバンドを贔屓にして可愛がっていた製作のロジャー・グローヴァーさん。
1曲目は、無理やりパープル調にしてます。ギターのスティーヴ・エドワーズ氏も、リッチー氏と3秒くらい誤解されそうなプレイで頑張る。
が、結果は、チャイナ・グローブに。ドゥービーの。わはは。
この妙な感じがたまらん。

2曲目なんてもう開き直ってすっかりドゥービー。まったくもう・・・
この妙な感じがたまらん。

いかん。このままではどんどんドツボにハマって離れていく。
ロジャーさん一計、画策します。
そうだホンキートンクとハードロックの接点と言えば・・・・
ディオちゃんの歌いっぷりもそう言えば似てるし・・・・・
クイーンにすればいいのだ!!
オペラ座の夜!!
この時点でディオちゃんの顔の造作をすっかり忘れてます。
そしたら何とか成功したぞ。
3曲目”When She Smiles”なんかクイーン通り越して10ccにまで到達しちゃった。
ストリングスとか入れて苦労した甲斐が有ったよと泣く。
これで大丈夫、A面最後の”Good Time Music”など思う存分ホンキートンクさせましても、
もうオペラ座です。そう思え。実際、何も言わないで聴かせたらクイーン・ファンの百人に13人はクイーンの未発表曲だと思うぜ。
思え。

思えましたらそのままの不自然な体制のまま、B面に突入してください。

あらー、楽しいわ。
若干の疑問は、とことん打ち消しまして、どんどん行きましょう。演奏は激ウマですし何の問題もありません。
ワンダーワールドなど名曲だぞ。中世の”ちゅ”の字も無いけれど。有るか。思い込めば。
そしてここまでくればもうあと1曲。
最後はブルースですから。問題有りません。誰だってブルースはやるものです。
そうじゃないですか?
直後にリトルフィートみたいにもなってるし。俺はフィートもドゥービーも好きだし。
しかし
これはもうじぇんじぇんレインボーではありません。
求めるものは報われず。
ましてやリッチー氏がこのアメリカンなセッションに参加するわきゃ無い。
してたらヘソで茶沸かして校庭を逆立ちで三周するわ。
とゆうことで
あとはお任せいたしますのでどうかよろしく。

(山)2009.10.22
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The Elf Albums

ろっくす特製でかい画像ページ也。

Elf (Ronnie James Dio) - Black Swampy Water
http://www.youtube.com/watch?v=b2FEhFuEXuU
Ronnie James DIO Elf- Wonderworld
http://www.youtube.com/watch?v=CkeR8mUGvsU
Elf (Ronnie James Dio) - Streetwalker
http://www.youtube.com/watch?v=-COMOic2sjo
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資料
英語資料
English Version
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