2009年12月03日

サバイバル・オブ・ザ・フィッテスト・ライブ/テッド・ニュージェント&ジ・アンボイ・デュークス 1971



サバイバル・オブ・ザ・フィッテスト・ライブ
テッド・ニュージェント&ジ・アンボイ・デュークス
1971


うおー、こんなん見つけちまったい。
ペラペラと行きつけレコ屋さんのTの中古レコ棚をめくっておったら突然。
つるつるのお顔をしたテッド兄貴の尊顔がぁ。
まるでビバリーヒルズ高校白書のスティーブみたい。
性格含めてそっくり?
いったいこのブツは何じゃらほい。
裏を返せば米国へオニギリ抱えて

「ボ・ボク、感動しました。絵、絵を描きます。」

と山下清画伯が描いたとおぼしき(おぼしくない)貼り絵の混沌が展開。



書いてある字を見ますと

「このアルバムはライブでレコーディングされた、イーストタウン・シアター、デトロイト、ミシガン、7月31日、8月1日、1970年。
ジ・アンボイ・デュークス−そりゃもうすげーライブ・グループ、20000人のデトロイト人がぜってーそうだと言ったぜ。」


イエス!
アンボイー・デュークス!

権蔵で凶悪、軽率で家族思いの世界一引き倒しギタリスト

テッド・ニュージェント兄貴がソロになる前、ひたすらロックしていたバンドのライブではございませんか。
もちろん買う。買った。
CD出てない。CD化されとらん。ポリドールめ、この罰当たり物。こないな熱いブツを闇に葬る気かえ。

許さん。
世界各国に残されたこのレコの溝が減りきったらどないするにゃ。
まさかマスターテープ、紛失してたりはしてねーだろな。

と罵る時間は勿体ない、ので。

時は1970年。
ニュー・ロックの嵐吹き荒れ、マグマの如く暗黒の地底よりわらわらと巨大音量のデカロックが登場していた時代です。
若きテッド君、御歳22才。60歳の今でさえギンギラギンですのに22才。野獣みなぎってます。
思う存分やらかす。本場地元デトロイト・メタル・シティで。

ロックを。

名前はまだない。でかい音のロック。同時進行で一斉にハードに吹き出した。
地の底のマグマですから、地獄の暗黒の目をしてます。善悪すべてくわえ込む。
放っておきますと大抵はどよよーんと落ち込み感満載のものになることになってる。
何しろポップてな概念は毛頭ございませんから。
が、
そこはロック界のスティーブ・サンダース。スカッと爽やかニュージェント。炭酸泡どばあの明るさ光で、

Ted Nugent + The Amboy Dukes - Survival of The Fittest (Live)
http://www.youtube.com/watch?v=r-OXs67lZp8


いやー楽しい。

裏ジャケ貼り絵を見ると既にあのドデカイ・ギター、ギブソン・バードランド使ってるな。
我が国で人気がずーーーーっと出なかった原因であります。フルアコエレキってカッコ悪いよーって。
が、
何故にそれを使うかとゆーと、フィードバック音をギンギンに出す為。
ギターが己の出した音を再吸収して収拾無く吼えさせる為。
それ以外何が要るとゆうのか?否。



まだ人気は・・・それほど無かったのか?単にオーディエンス音を小さく録音したのか、客の反応が地味。
それでも演奏は激熱。煽られて熱くなる前にてめえらが既に沸点に達してる模様でございます。

papa's will by ted nugent and the amboy dukes
http://www.youtube.com/watch?v=9IeYQwgJxLY


で、
ここで証明されてるは、ロックは音楽であると同時に、運動で有ったつこと。
運動部でした。スポーツで、武道。体力勝負のぶつかり慶子。違うわ。それじゃ松坂。稽古。
そして
デュークスのバンドの連中も兄貴に負けず燃焼してます。
ぶりぶりぶりぶりのリズムセクションはもちろん裸、で、
特に鍵盤のアンディ・ソロモンさん大活躍。リード歌で吼え、サックスで吼え、オルガンで唸り、
そのひゃあひゃあ弾き倒すはジョン・ロードさん真っつぁ青。

そうです。これが不思議。どこでドウ伝わったか、同じ志を持つディープ・パープル、ブラック・サバス、グランド・ファンク等々、
すべてのハード神の音がここに。思いのヴァイブレーションが瞬間伝達奇跡の瞬間がここにそこにあそこにすべてに。



数々の悪業の数々がここに刻まれ、白眉はラストの

”Prodigal Man〜放蕩男子”

21分20秒。
プログレでも無いのに。何の迷いも無くこの長尺をぶとっばす。
既に
テッド兄貴、リッチー・ブラックモア氏、顔色真っ黒になる速弾き完成させてます。我慢出来ないその速さ。

たまらん。

終了後観衆唖然。

現在、あろうことかこのスタイルのロックは完全死滅してます。
私だってまたやりたいけどさ。
体力がついていかない。

若くなければ出来ないこともござる。
時代が許さねば出来ないこともある。
悔しいがこれ事実。
せめて精神にこれ叩き込み、しぶとく生き残るのに使わせていただこう。
その意味でも

この瞬間のみに輝いた
極めて貴重な試合です。これは。

皆さんも発見したら、レコプレーヤー無くともまずは家に連れて帰ってあげて下さい。
昨今、油断すると塩ビは産業廃棄物にされちまうですから。
お値段はウチが買えるほどですから、悲しくも嬉しいことに激安です。

(山)2009.12.3

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00000-1.jpg

ローデッド・フォー・ベアー/ベスト・オブ・ジ・アンボイ・デュークス

Loaded for Bear: The Best of Ted Nugent & the Amboy Dukes

00000-2.jpg

ろっくす特製でかいジャケットのページ也。

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ろっくすテッド兄貴のページ

資料

英語資料


English Version


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posted by 山 at 08:35| Comment(6) | TrackBack(0) | ギター屋兄貴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めてコメント付けさせていただきます。
Euro5と申します。
ジャケット裏などの写真も載せた資料性と興味深い文章を楽しみに見せてもらっています。

90年代初め頃に店頭でCDを見かけ、その時に購入しそびれた事から、AMBOY DUKESの中期作は長年注視しておりました。
その甲斐あって3年ほど前、このタイトルのCDを入手。どうやら未だ廃盤にはなっていないようです。

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=915450&GOODS_SORT_CD=101

お節介ご容赦下さい。
Posted by Euro5 at 2009年12月04日 00:01
Euro5さん、はじめまして。

いつもありがとうございます。

おお、ほんとだ。出てますねえ。

Black Roseってレーベル、イかした名前!

やっぱ出したい人は出すんだと、嬉しくなりました。
Posted by 山 at 2009年12月04日 09:17
こんにちは、タイトル検索していたらここに着きました。

このアルバム当時のLPは持ってますが、
もうレコードプレイヤーが無いので、
CDが欲しかったのです。

CD出てたんですね。
早速タワーレコードで注文しましたが、
メーカー廃盤で在庫無し、キャンセルになりました。
いろいろ検索したらフランスの通販サイトに在庫があったので取り寄せ中です。

Euro5さん、山さん、情報ありがとうございます。

Posted by Dino at 2010年06月02日 11:48
良かったですねー、手に入れられそうで。
聴いてギンギンしちゃってくださいましー。
Posted by 山 at 2010年06月02日 23:14
CDは無事に届きましたー
けっこう早かった。
初めての海外通販でした。
Posted by Dino at 2010年06月08日 17:33
おお、祝!無事到着!!

そのお気持ちわかります。
私も初めて海外注文した時は、不安やら楽しみやら・・・

生涯でそれ一回だけでしたけど。

その盤とは

http://www24.big.or.jp/~great/topfiles/frame.files/main.files/topfile/sp/va/70s/70shaveadecade-1.htm

ろっくすを始めたきっかけBOXでもありました。
Posted by 山 at 2010年06月08日 21:17
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