NPO法人ウルトラ警備団
第26回:世界大戦争(3)翌日

「あれええ・・・おっかしいなあ。昨日のこと、何にも載ってないぞ。」

「どうしたんだ、イデ。朝から騒いで。」

「いやあ、新聞ですよ。ほら、昨日の為替の異常事態。当日のTVでもやらなかったでしょう。
さすがに今日の新聞には載っていると思ったんですが・・・」

「あら、載ってるじゃない、そこ。」

「え?あら、ほんと・・・何々、
”取引時間中一時的なシステムトラブルにより売買が混乱したが、数分後に修復、正常に戻った。”
これだけ?をかしくない?」

「そりゃそうですよ。兄貴。そんな大事が起こったなんて世間に知れてござんなさい。
ただでさえ不況続きで市場に参加する素人さんが少ないとゆうのに、一巻の終わりじゃねえですか。」

「誰、この人?」

「あ、お前は・・・あの時の・・・」

「クジラとマグロを喰うな運動船、実は密漁船のシxxxxの殺された船長!」

「おっとそこまで。あの時、死んだんじゃねえかっていいたいんでしょ。
殺されても死なない、殺されても翌週いけしゃあしゃあと蘇るのが俺らの商売でね。」

「ほんと、しぶといヤツだなあ。それにしても何でここに来た?」

「いやあ、生き残ったはいいが、仲間にね、あの時、おあ兄さんたちと一緒にいたでしょ。
裏切ったんじゃないかと何と疑われてね。居心地が悪くってしかたがねえ。
ならいっそのことってね、
どうです、隊長さん。俺みたいな小悪党雇ったら、先々何かと役に立ちますぜ。どうです?」

「何と図々しい。まさか団長・・・」

「まあまあ、騒ぐな騒ぐな。面白いじゃないか。ここには真面目なヤツラばっかりだからなあ。
一人ぐらいヤサグレたのがいてもいいじゃないか。
給料は安いぞ。それでもいいのかね?」

「ええ、そりゃもう。しばらくかくまってくださりゃそれで。さすが隊長、いや団長さんか、
話がおわかりになりなさる。」

「で、名前は何というのかね?」

「いやいや名前なんて大したものは別にいいんですけどね。エヴァとでもでも呼んでいただければ。」

「あーあ、また団長の気まぐれにも参ったものだよ。」

「何か言ったか?」

「ごほん。いや何にも。
えー、それにしても昨日の騒ぎで世界中の悪徳証券会社どもは大損しなかったんですかねえ。」

「そんな損するわけないでしょ。だいたいヤツラは何時だって反対売買って同時に売り買いして大損しないようにしてますから。
ましてや今回の騒ぎは、連中のPCもグルで使われてたんでしょ。何か起こる訳はねえでがす。
まあ、六本木の高いビルからマヌケな成金FX個人が鼻毛まで抜かれて267人ぐらい身投げした程度でしょ。」

「でも、それじゃ利益だって出ないじゃないか。」

「わかってないねえ、兄貴。証券会社なんてのは手数料で稼ぎゃいいの。誰かが得すりゃ誰かが損するのは承知の世界なんだから。
本気で博打打ちするヤクザはいないでしょ。胴元になるのが一番よ。」

「ふーん、そうなんだ。だから投信で儲かったって話、あまり聞かないんだな。」

「そのとーり。ほら、あっしだって役に立つでしょ。裏社会のことならおまかせあれー。
たまにデタラメ言うかもしれないけど。」

「そうだ。そうと決まったらエヴァちゃんの為に、入団祝いしなきゃ。
宇宙人たちも呼んで、みんなでバーっとやりましょ。」

「そうだな。」

「うしし、うまくいったいった。」

「何か言ったか?」

「いえ、何も。いやこんなあっしのために・・泣けちゃって・・
びえー。

」

「まったく大袈裟なんだから。」
一同爆笑
つづく。
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