NPO法人ウルトラ警備団
第34回:世界大戦争(11)
聖なる戦い前編
「現在、目標に向かって飛行中。本部、応答願います。」

「はい、こちら本部。どですか?塩梅は?」

「お、エヴァちゃんじゃん。団長はどこに行ったの?」

「はいはい、団長はおトイレ。歳とると近いそうですはい。」

「えーー、困ったな。じゃあさ、伝えといてほ」

「はいはい、今戻ってらっしゃいました。」

「こちら本部。どうだ?上手く飛行機借りれたか?」

「いやあ、少々無理やり。その辺の後始末どうかよろしく願います。ラジャー。」

「了解了解。ま、ほっといてもこの非常事態だからいっか。
で、
どんな飛行機に乗ってるのか?」

「二人乗りで飛行席が前後独立してそれぞれに風防が付いてるジェット練習機ですはい。」

「練習機か。それじゃ攻撃は出来んな。」

「はいはい、無理ですはい。」

「それで攻略計画は?」

「こちらダン、こちらダン。計画はイデさんの後ろの席の私からお話します。
このまま目標旅客機に向かって飛びますと、あと15分くらいでランデブー出来る模様。
そしたら旋回して隣にピッタシ付けて並行飛行しまして、
えー、僭越ながらこのワタクシがウルトラセブンに変身いたしまして、
旅客機に飛び乗って侵入、機内で核爆弾の信管を外しまして、爆発しないようにして
操縦して塩梅がいい飛行場に着陸する予定。ラジャー?」

「了解了解。作戦の成功を祈る。
おい、ダン。お前さんにゃ簡単な作戦だろうが、油断するなよ。何たって東京の運命がかかってるんだからな。」

「はいはいはい。わかっております。どーかおまかせ。
団長、そのへんはヌカりありません。どうかご安心を。」

「わっはっは。そうかそうか。では、作戦中はイデがその模様を逐一こちらに伝えるように。」

「はい了解。」

「と話してるうちに・・・・機内レーダーで目標捕獲。
フルハシ機、フルハシ機。そちらではどうですか。」

「こちら前の席にビショップ、後ろの席にフルハシのフルハシ機、ってお前らには説明しなくてもいいんだよな。
はいはい、写ってるぞ。当たり前じゃんか。」

「はい、念のため。では時間を少しでも確保するために全速前進!!
ど
びゅーーー」
がた
がたがた
どがーん
「超ハイパー燃料ウルトラエナジー65のせいでマッハ超えちゃったよ。」

「イデさん、今何か機体からぶっとびませんでしたか?」

「何しろ超音速で飛ぶように作られて無いからなあ。」

「イデ機イデ機、応答せよ。そちらの垂直尾翼がぶっ飛んだよ、ラジャー。」

「わ、だよってそんな呑気な。尾翼ぶっ飛んだら飛べないじゃん。」
どがどがど
いがいがい

「いかん、制御困難。墜落しそう。」

「だけどここで墜落したら話が続かないから、何とか持ちこたえてます。」

「前方に目標旅客機発見。」
ぴ
ゅーーーーーん
「今、すれ違いました。から、旋回してランデブー作戦開始。」
ごごご
がごんごが

「イデさん、イデさん。何かまた凄い音しましたよ。」

「無理やり旋回したからなあ。何しろ無理やり旋回するように作られてないから。」

「イデ機イデ機、応答せよ。そちらの水平尾翼がぶっ飛んだよ、ラジャー。」

「わ、だよってそんな呑気な。水平尾翼ぶっ飛んだらますます飛べないじゃん。」

「勢いで飛んでしまいましょう、この際。」

「この際って。アンタいくらロックサイトのえー加減な小説だからって、あまりに科学考証無視すると天罰が下るんじゃ。」

「大丈夫だいじょうぶ。天罰が下る前に終わってしまいましょう。」
つづく
「ぎゃ、続くって・・・終われないじゃん。その”つづく”ちょっと待って。」
つづく。
「いけず。」
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