2010年06月04日

溢れる愛/ニコレット・ラーソン 1978/11/4 Lotta Love / Nicolette Larson



溢れる愛
ニコレット・ラーソン
1978/11/4


♪ぱっぱぱああ、ぱーろぱわああん。
ぱっぱっぱーーん、ぱーろぱあわんぱあ、く、くるしい♪


「ご苦労様、おいちゃん、サックスですか?」

「お、坊主、ちわー。そうよ、口サックスよ。2回目の音程上がるとこが相当苦しい。」

「バリトンなら楽なんだけどね。アルトやソプラノだったらそりゃキツイわ。」

「お、おまえ・・・サックス、吹いたことがあるのか?」

「ううん、全然。」

「何か最近お前がおっさんに見えてきたわ。」

「そう?サンキュー。」

「って、礼を言うか。おっさん、いいのか?」

「わっはっは。ハチベエ、この人達、面白いのう。」

「はい、ご隠居。面白いや。」

「おいおい、また変なの出てきたぞ。誰だこいつら?」

「わっはっは。気にするで無い。ワシはただの田舎ジジイじゃ。そのまま続けなさい。」

「続けなさい。」

「そうですか。何か、やりにくいな。」

「ワシは忍びの身。今回の一件はけして表沙汰にするものではない。そのままそのまま。」

「いや別に表沙汰にしてもいいんすけど・・」

「おいちゃん、これ以上いぢらないほうがいいよ。ややこしくなるから。」

「そうだな。では

はい、皆様お待たせいたしました。毎度おなじみ80’sのレコ屋でござーい。



そして毎度おなじみ呆気無く70’sのレコ屋にへんしーーん・・・

とん。で、本日持ってまいりましたお宝はあああ

溢れる愛
Lotta Love
ニコレット・ラーソン
Nicolette Larson




1978年11月4日発売。
1952年7月17日モンタナ生まれのニコレットさんのデビュー・シングルでございます。
1stアルバム

愛しのニコレット
Nicolette




に収録。
子供の頃から歌を歌うことがとにかく好きだったお嬢さんが歌手を夢見てサンフランシスコに上京、
昼はレコード店の店員をしながら仰山のオーディションを受けてチャンスを待ち続け、
ついにエミルー・ハリスさんとのお仕事で彼女とお友達になりました。
で、エミルーさんからリンダ・ロンシタッドさんを紹介されてリンダさんともマブダチになり、
リンダさんのお家に近所の汚ぇ兄さん、ニール・ヤングさんから電話がかかってきたよ。

犬”もしもしリンダさんですか。僕のアルバムのバックコーラスしてくれませんか?”

ドコモポイント”もしもしニールさん。あいにくワタクシはスーパースタアになってしまったことよオホホホホ。
何てジョーダンよ冗談。やってあげるわよ。ついでに今度ダチ公になったラーソンちゃんを連れて行くわ。”


ニールくんてばびっくりです。何故ならその日、そのラーソンさんの名前を別な人から5回も聞いたからだよ。」

「わっはっは。ハチベエ、この人達、面白いのう。」

「はい、ご隠居。面白いや。」

「ご、ごほん。
てなわけでニールくんの”アメリカン・スターズンバーズ”アルバムのセッションに二人は参加しまして、
次のアルバム”カムズ・ア・タイム”にもラーソンさんは引き続き参加、返す刀でワーナー・ブラザースに紹介して、
見事デビューです。何かトントン拍子です。びっくりです。」



したたかな野郎だな。」

「わ、坊主。そうじゃないだろが。多分、人格温厚気さくなニコレットだったからじゃないの。多分。
でね、先のスターンズンバーズ・アルバムのセッションの時、
ニールくんが運転する車に一緒に助手席に乗っていたニコレットさんがこの”ロタ・ラブ”のデモ・テープ・カセットをカーステでかけたんだって。
そしたらニールくん、何を思ったか

”そんなに気に入ったのなら、この歌、あげるよ。”

はい、これはニールくんの作った歌です。いい忘れたけど。
”しめた!よっしゃあ!”と心で手を打ったかどうかは知らんがね、お見事この歌はデビューを祝して祭唄になったのだ。
でもさ
ニールさんてばカムズ・ア・タイム・アルバム10月2日発売でしっかり自分ヴァージョンもやりまして、

NEil Young " LOTTA LOVE " Live film 1979
http://www.youtube.com/watch?v=W3om-CJIfZ4


そりゃ話が違うじゃん
と思われますでしょうが、それは違いますってば、
おそらくラーソン版のヴァージョンを聴かれたからかと思います。
それであえて裸の自分ヴァージョンを出してお祝いね。」

「ハチベエ、そのレコードをかけてみなさい。」

「はい、ご隠居、ただいま。」

「あわわ、おい、あんたら。そんな勝手な・・・あああかけちゃったよ。」



Nicolette Larson - Lotta Love.
http://www.youtube.com/watch?v=YmkTbgiWqmg


るんるん

たんととと

そう、溢れる愛が必要
この感じを何とか変えるために
そう、溢れる愛が必要
じゃなきゃ私たちは辿り着けない

だから貴方がもし私の方を見ても
私たちは目と目と合わせることは無い
私のハートは守って貰わなければいけない
そして私だってそう・・・・

んぺえ

そう、溢れる愛が必要
私たちが夜を乗り越えるため
そう、溢れる愛が必要
物事がマトモになってもらうため

だからもし貴方が待って外にいるのなら
すぐに出て来て欲しい
私のハートには安らぎが必要
孤独なんかじゃなくて

サックスぶろう

そうあるべき数多の愛
そうあるべき数多の愛あーーい

サックスぶ

そう、溢れる愛が必要
この感じを何とか変えるために
そう、溢れる愛が必要
じゃなきゃ私たちは辿り着けない

そう、溢れる愛が必要

そう、溢れる愛が必要

そう、溢れる愛が必要・・・・

そう、溢れる愛が必要・・

そう、溢れる愛が必要・・・・・


るんるん

「1978年12月23日に5週目で全米TOP40に41位から何と27位で初登場、
以後17-16-15-13-11-10-8-8-9-12-24-37位。最高位8位の大ヒットなり。
英国では・・・ニールくんだって全然ヒットせんのだから当然ヒットせず。
日本では翌1979年2月25日に34位で初登場、
以後33-27-32位。最高位27位でした。

で、
さて、
えらゲームいことですわ。」

「何が?」

「お前、今、唄、聴き比べただろがあ。
はい、
もの凄い変身ぶりです。
ワーナー・ブラザースもねえ、そんなお金儲け第一の会社じゃけっして無いんだけど、
業界の七不思議、

”何でリンダさんのあとに、それに続くお姉さん歌手が成功しないのか?
このままじゃ季節が終わってしまうじゃないか。”


に業を似やしたのか、えらい気合の入りようで。
エース・プロデューサーのテッド・テンプルマン氏の号令のもと、
何とファンキー、何としかもディスコ、サックスぶろろろおお、フルートふぇろろろー、
その上に糞真面目の上にクソが乗ったようなニコレットさんの大根ヴォーカルがどーん。
初めて
聴いたときはねえ。
さすがにちょい引きまして・・・・
なんじゃコリャあって。
ちょいとやりすぎなんじゃないかー。どう聴いてもオリジナルの方が自然・・・」

「とか言って、お前さん、チャート帳では色変えて目立つように記録してたじゃろ。」

「ぐ。」

「とか言って、お前さん。もっと上に上がれもっと上に上がれってラジオ聴きながら思ってたじゃろ。」

「ぐ。」

「そんなもんじゃ。音楽はの、そんな単純に白黒でわりきれるもんじゃないわい。
それでよいのじゃ。これはこれでこのちょいとした違和感が心のヒダに喰い込んでヒットしたんじゃろ。
それもロングランのな。それに今改めてお前さんも聴いて気付いたじゃろう。
な。
ではハチベエ、それがわかったところで・・・

そろそろ行くかの。」

「はい、ご隠居。」

「次、来る時はカワイイ孫の姿が拝めるじゃろうて。かっっかっっかっっか。」

「行っちゃったよ。」

(山)2010.6.4

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愛しのニコレット

Nicolette

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ろっくす特製でかいジャケットのページ也。

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資料(英版)

English Version
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