庭の楽しみ
ラスト・ポエッツとバーナード・パーディ
1977
基本は真似したくなる。
己も顧みずに。
と思いませんか。音にヤラれちゃったら。
とは言え
度合いはあるけど無条件に聞いたら全身エア状態になっちまうのっつうとそうはありません。
私にとってそんなミュージシャンの一人が、
バーナード・”プリティ”・パーディちゃんです。
人間爆裂ドラム人間。
1939年生まれのアメリカの黒い人でして、米ファンクの重鎮、産んで育てて孤高の方。
スティーリー・ダン”Aja”でのプレイで白黒股にかけ世界の人となりました。
まー、とにかくこのおっさんの叩きっぷりと来たら、
快楽原則の1から167まですべて網羅しちょりまして、
はい聞きますとエアドラム開始しちゃいますで。
出来ませんが。
出来ないったら。
嘘だと思われますならそこのドラムで叩いてみてください。
3秒後にはうつむいて自分の腿にスティックを突き刺してます。
その出来ない度と言ったら白の化物ジョン・ボーナム氏に匹敵するな。
困ったことに
二人とも聞いたらやたらやりたくなるんです。
出来ないほどスゲエからそうなんだよ。
一方、
俺も俺もとやりたくなる真似したくなるで20世紀末から現在に到るまで世を席巻したのは
ラップ
しっかりとお皿にかけて電子レンジで35秒
そんな半端な時間わからねえよ
それはサランもしくはクレ。
私の言ってるのはおしゃべりラップ。
ブロンクスの黒ガキどもの罵倒合戦から流布されたと申します
罵りを音楽に乗せたらカッコいいだんべ。
何しろビートに合わせてしゃべるだけでカッコよくなれるってんで、音程抜きだしさ、
あっとゆうまにみんなラップってるよ。
実際はそんな社会でも確実に優劣が有りまして、そもそもしゃべるだけでそんなカッコよくなれるんだったら
円楽は星の王子さまだよ。あ、星の王子さまか。
はい、実に難しいものであります。
で、そのラップ。ブロンクスのガキどもだけが始めたのではけっしてなく
誰だか知らないけど大昔からやってただな。
史実で判明しますラップ直前の存在にポエトリー・リーディングってのが有り。
叫んで歌う詩人の会。
その会の重鎮としてギル・スコット・ヘロン氏と共に君臨していたのが
ラスト・ポエッツです。
らしい。
誰やねん?
です。何しろそんなプレ・ラップは日陰のモヤシもんでしたから全然知らん。
1968年に結成、デビュー・アルバムはビルボードのチャートでベスト10に入ったらしい。
マルコムXの誕生日に結成されたって言いますから、ブラック・ムーヴメントの高まりの中、
その主義主張を高らかに主義主張する流れの中、高まった意識の表れだと言えよう。
と
聞いたふうなことを抜かして意味不明な記述はともかく
私は最初は彼らととんでもねーとこで出会いました。
ポップ・グループの2ndアルバムでです。
For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?
俺達はあとどれくらい大量虐殺をしなきゃ気がすまねえんだええ?
1980年作。
業火で焼き尽くされる音の群れの中、
THE POP GROUP A3
One Out Of Many
http://www.youtube.com/watch?v=UFhx6RRkVbw
と言う曲で突然「貴方のお名前ナンテーの。」なしゃべり登場。
誰が誰してナニしてるかさっぱしわからん盤ですからそこで血管浮き出させて吠えてるのが誰だかわからんかったよ。
しかし後年、それが判明いたします。
このアルバムに出会って
庭の楽しみ
Delights of the Garden
1977年作。
何ーーーバーナードとっつぁんのドラムスがうねるストリート・ジャズ・ファンク幻の名盤復活!!
だとーー。
との再発日本盤帯叩きで買ったのだ。
そしたら
おおあの声では無いか。
と同時に嵐のようなグルーヴ巻き起こり踊りだし。
its a trip
http://www.youtube.com/watch?v=rsYxBImkIDc
こりゃ尋常じゃ無しカッコいいと呆ける。
三人のアジり倒し連中vsパーディ・ドラムス、セメントの対決。
遠慮するも何も互いに倒すか倒されるかやり倒し。
今なら同時にブルース・リーさんの動きと共に聴けます。
BS−NHKで放送中。
オススメです。アチョー感両者とも満載ですから。
オマケにこの1曲目、
後半速度が加速度します。ブラックホールに激流と共に喰い殺される気分になる。
のがそれだけで勘弁されるはずもなく
THE LAST POETS delights of the garden
http://www.youtube.com/watch?v=D8fF7tKMAsg
アルバム一枚分たっぷりと続く。
THE LAST POETS be (be. yond .er)
http://www.youtube.com/watch?v=qBAFEwRblw8
しかしまあ
しゃべり、叩きの両者も化物すが、
それに絡むベースとギターも・・・
担当は
Mann
誰だ?まさかマンフレッドのマンさんじゃないだろう。シェリー・マンでもないよな。
覆面レスラーだとは思うがこんな猛者がそこら中にこんなうろついてるとは
さすがメリケン。寒気がいたす。
言葉、一切わかりません。この中古盤歌詞カードがどっかぶっ飛んでたんで。
もともと無かったのかもしれない。聞き取れない。
だがこの言葉は何であれ感情突き刺し用違いない
そのプリプリは聴いてるだけで存分だない。
原始のラップ内
何も違いは無い。
むしろ縛り無い
自由闊達なのだ。
いえー
で、思ったのだが
ポップ・グループの若造共は、この盤を聴いたのだな。
間違いなく。
つるんでる時に。
そんでこうゆうふうにやりたかっった。
が、
何しろ初心者なもんで出来ず、あんな風に1stはしちまいました。
そしたら怪我の功名で有名になったので、2ndではご本家を罰当たりにも呼んだ。
連中、誰が呼んだんだ、誰でもえーよと吠えられるんだったらと吠えながら渡英して吠えた。
より有名になったのがまるで出来なかった方ってのも
音楽の因果でございます。
が、そんなこたあ気にする方々じゃないよな。
逆境は結成当初から覚悟と思われ
風の如何に問わずポエッツは今でもどこかで唄う詩人。
再結成PGと共演するのでありましょうか?
(山)2010.7.28
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Delights of the Garden
ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
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資料(英版)
English Version
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