2006年05月21日
Go Your Own Way /Fleetwood Mac part 2 1977/1/22
Go Your Own Way
Fleetwood Mac
1977/1/22
part 2
*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
オウン・ウエイ
フリートウッド・マック
わはは、パート2です。何か忘れたと思うたら、音を讃えさせて貰うのを忘れた。徹底的に。理由も有るんで。
まことにスカっと聴ける曲なれども、最初からちょっと妙だなーと感じてました。
まずイントロはエレキの普通の8ビート・ダウン・カッティングで導入。
も、途中から絡むキンキン音質の生ギターが、これが、裏から入って来ます。この時点で複合ビートで16ビート感突入。
歌が入り、ドラムが、こちらはあろうことか生ギターに合わせて入る。ロネッツのビーマイ・ベイビーの変形パターンのように。ミックさん、頭悩ましただろうかと。この頭でどうゆう風に合わせるか。
で、ベースと言えば、マクヴィ氏はエレキの方に少し遅れて同様のフレーズでダウン・どどど。3つのリズムが交錯してるぜ。
コードは極めてシンプルにCとD、CとG。メジャーなくせにマイナー感有り。
♪Loving you isn't the right thing to do ジャジャジャ、ジャジャンジャーン
この各センテンスの後ろの「ジャジャジャ、ジャジャンジャーン」でビートは一瞬頭打ちになります。まるで迷いを吹っ切るかのように。
で、またしても
♪How can I ever change things that I feel
と迷って、「ジャジャジャ、ジャジャンジャーン」で吹っ切る。3つのビート交錯もその気持ちを増幅させる効果有り。
練って練って作られた結果だと思うけどこりゃすげーや。
そして
さー皆さんご一緒に・・のコーラス部分では、コードは何とEm C D / / Em C D G / とマイナーになる。
そのくせ、ビートは完全ストレートになって力強く。ハイハットは16。
♪You can go your own way, (go your own way)
普通後ろの(go your own way)の部分はリンジーさんじゃなく他の人に追っかけて歌って貰いたいとこを、ここは自分で歌います。
念を押しているのだ。しかも誰も同意しない。コーラスはダーっとまとわりつくように。
2番コーラス終了後の第一ギター・ソロ?。ソロつうか、3番に行ってもいいんだけど、貯めて貯めてのエレキ・フレーズ。ステレオで。左右で会話するように。
コーラス。
ドラムス・スネアはモータウンお得意4つ打、愛はどこへいったの、行進前進感たっぷしなものに変貌して。
そのまま第2ギターソロに。
これでやりとおすわいのワイルド。
後ろで空虚なコーラスが鳴る。
フェイドアウト。
何が斬新ってこれこの通り。生ギターでロック。ビートを食ってる。これが頭の中にこびりついて離れませんでした。
で、いきなし蘇って来たのは、時を経て1982年。XTCのイングリッシュ・セトルメントを聴いた時。
うお、これだ。やっぱし出来るんだと作りましたのが
拙作曲
「私あなたにむちゅう」でして、何を思ったか、オウン・ウエイ思ったら。♪ドラ猫くわえた黒猫追いかけて〜のサザエさんの曲を連想してしまって、さらにライ・クーダー氏のテックス・メックス(これは闘牛の風景連想して)とリトル・フィートのウイリンが出て来て間奏はスライド・ギターで。コードは完全3コードで。もちろんリズムは食いで。
それまでガチガチのニュー・ウエイブ・ファンクとかメタルの曲ばっか作っておったのが、この曲で一挙にPOPが出来るようになったんす。生ギターとエレキ合体のロック。ま、ネオアコってことか。
で、その後、5年はヤクザなバンド稼業が延長になっちまったんで、その意味でも、オウン・ウエイ。
罪な曲だわさ。そこに16ビート絡ませる技はさすがに出来なかったけど。
そりゃしゃあない。当たり前で、相手はマックだもんな。狂いそうに凄い曲だわオウン・ウエイ。
正に道を行かされちゃったよ。
(山)2006.5.21
ろっくすマックのページ
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デラックス日本盤(同)
試聴はこちらで(US盤、同)
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