2006年05月27日

Don't Leave Me This Way / 1 Man 1Woman & 1 Gay 1977-1986

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Don't Leave Me This Way
1 Man 1Woman & 1 Gay
1977-1986


*本日の「完璧なシングルを讃える会」は
ドント・リーブ・ミー・ジス・ウエイ
一人の男(正確にはグループ)と女人とその中間の人が歌った曲です。

かのダ・ヴィンチ先生も肉体と霊魂の謎を探るべく生涯に渡って研究に勤しんだつうことですが、げに不思議なるはその二つの関係。果たして化学的に完璧に人の体を再生出来たとして、それだけで生きて立ってしゃべることが出来るか。腕組みしてうーむと考えても、かの天才がわからなかったものがワシなんかにわかるはずも無し。しかし、何となく何か一押しが無ければ肉体が人にならんのじゃないかつうことは感覚的にわかっているような。どうなんだろ。
音楽だってそうです。ある人が曲を書き上げた。でもそれだけじゃ存在しているのか。作った人か、もしくは誰かが演奏、そして歌わねばならぬわ。そして肝心なのは聴く人がおらねば。人間だってこと”存在”ってことになると、誰かもう一人いなきゃあかんわな。

人間の肉体には大抵一つの霊魂が宿り、一つの個性になるって相場が決まっております。しかし音楽となると、曲があってそれを歌わば、様々な個性が存在するって魔法が出来る。性だってそうだ。同じ曲を違う性が歌えば全く違ったものになり。
この
ドント・リーブ・ミー・ジス・ウエイ
がそうです。
作はケニー・ギャンブル&レオン・ハフ両氏。
最初に歌ったのは
ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツの皆さん。
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フィラデルフィア・ソウルの代表グループです。私もスピナーズと並んで2大大好きフィリー。歌うはハロルドさんかと思えば、さにあらず、内山田洋とクールファイブ0-0-0-aaa0dont-1le.jpgのように前川清ならぬ、シオドア・ペンターグラスさん、
後にテディ・ペンダーグラスと変身し、全米中の女子を夢中にするわ、マーヴィン・ゲイちゃんの彼女を歌うわ、ぶりぶりだった男。彼が見出され育ちスタアになったのがブルーノーツ。その独立前最後のアルバム「ウエイク・アップ・エブリバディ」に収録されてる。これでグループを去るってのがミソでそれで「こんなふうに行かないで」って曲をこともあろうに自分で歌う。英国では1977年の1月に登場、最高位5位のヒット。本国ではコケちゃった。
その訳は

直後にこの女人が歌ったからだ。
テルマ・ヒューストン嬢
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1943年生まれ。ゴスペルどっぷりで育って、フィフス・ディメンションのマネージャー氏の目に止まり69年にダンヒルからデビュー。一枚のアルバムとシングル残して71年にモータウンに移籍、出す曲出す曲コケにコケる。実力持ち頑張ればいつかチャンスは到来せり。時は1976年、アルバム「エニ・ウエイ・ユー・ライク・イット」。製作者のハル・デイヴィスさん(かのダイアナ・ロス氏完璧ラブ・ハングオーバー為した方)がとあるパーティでブルーノーツ・ヴァージョンをいち早く聞きました。「おお、これだ。」と直感、あの魔法のラブ・ハングオバーと同じ手口でちゃかぽこディスコにしようと画策、テルマさん歌う。
曲の魂は女性に。
「こんなふうに行かないで」
イギリスでブルーノーツを追いかけるように2月に。最高位13位となり。本国では何とナンバー1に。
同時期同じ曲でどうしてこんなに違うのか。知名度はメルヴィンさんたちのほうが圧倒的に上。実力だってさ甲乙付けられるものか。
そこに宿った霊魂の「悲しみ」と「力」の違いか。

そしてさらに
時は経ち再び命が吹き込まれる。今度の性は男でありながらいささかややこしい立場の人。芸は身をたすくの
コミュナーズ
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歌うは人間顔ストーカー(映画です)人、ジミー・ソマービルちゃん。
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英国ながらひどく東ヨーロッパな音楽をやる。ドナ・サマー嬢のカバーもし、グロリア・ゲイナー嬢も、このテルマさんのも。女性のばっか。しかもくしくも同時期にブレークした3人。黒い女子ながら欧州の香りがする。ディスコは発生当時からミュンヘンに何故か根を張っていたのだ。やる人間がいたってこと以前に。
踊ることの為にある場所、と退廃の街。退廃の土地。古く、残されたものはむき出しの・・・って勝手に雰囲気感じるよ。
86年8月にイギリスで最高位1位獲得。


とにかく答えは歌に有り。
この歌を三つの性が歌います。


うーむふーむうーうーうー、あああーあーは、あーあはー
こんなふうに私を置いていかないで
私は生き残れない 生きてなんかいけない
あなたの愛無しでは おーべいび
こんなふうに私を置いていかないで オーノー
私は存在出来ない 貴方の優しいキスをほんとに失ってしまうの
こんなふうに私を置いていかないで

あああベイベ 私のハートは愛でいっぱい そして貴方を求め
今来て するべきことをして
この炎を燃やし始めて 今見えないの それは燃えて制御不可能
来て 満足させて 私の欲望を
貴方の最高の愛だけが私を自由にしてくれる

いかないで こんなふうに私を置いていかないで のー
理解できないの 貴方の命令下に私はいる
こんなふうに私を置いていかないで
私は生き残れない 生きてなんかいけない
あなたの愛無しでは おーべいび
こんなふうに私を置いていかないで

あああベイベ 私のハートは愛でいっぱい そして貴方を求め
今来て するべきことをして
この炎を燃やし始めて 今見えないの それは燃えて制御不可能
来て 満足させて 私の欲望を
貴方の最高の愛だけが私を自由にしてくれる

/ちゃかぽこ軍団登場
右手からハトを出します 水槽から脱出します 花をぱっと咲かせます レッド・スネイクかまん/
静かに退場

思わずテルマさんヴァージョンで訳してしまった。
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一番強いのはやっぱ女性だよなあ。ああああーーー。

(山)2006.5.27

ブルーノーツ盤(試聴可能、アマゾン)

テルマさん盤(同)

コミュナーズ盤(同)

テルマさん動画

コミュナーズ動画

テディちゃんとはこんな男、の動画


The English translation page : here.
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