2006年06月02日
Stand in the Fire / Warren Zevon 1981
Stand in the Fire
Warren Zevon
1981
*見つけてしまった。感謝盤でやらせて貰うの諦めかけていましたこのアルバム。
炎のL.A.
ウォーレン・ジボン氏、1981年発表の実況録音盤です。
つうても何でだ、何でこれだけずっと廃盤?未CD化なのだとエキサイトしとったぞ。出してくれたのは日本の宝再発レーベル、MSIさん。「限定1000枚。アメリカでのCD化の予定はありません。」だって。ルーモアの時もそうだったけど、チャレンジャーやなあ。独自リマスタリングしたんだろうか。権利の問題もクリアせんならんだろし。神ジャケで、2835えんx1000=283万5千円か。採算合うのだろうかとか大きなお世話なこと思ってしまうよ。あ、そうか今やCDは世界が相手で売れるから、あっとゆうまに行っちゃうか。と思ったら4月に発売以来、まだ在庫有るみたいす。ああ、素敵な会社、社員にしてー。でも、給料安そう(^0^)。頑張って下さい。銭金抜き情熱感服いたします。
さーその問題の問題作。CD化されないのは内容がヤバイのかー。ヤバイと言えばヤバイ。L.A.が炎だからよう。
1980年8月17日〜21日まで5日間連続でロスのロキシー・シアターで公演した模様を納めている模様。
製作はご本人とグレッグ・ラダニー氏。スタジオ盤で打ち揃う、恒例のLA豪華ゲスト陣は無く、ツアー・バンドでのガチンコ勝負でござる。ジボンさん、見た目は大人しそうであります。UCLAの学食でサービスランチ配食のバイトしてそう。しかしながらその業務用ユニフォームを脱ぐやいなや、夜は凄いんです。歌うサム・ペキンパーに変身、LAの野坂昭如氏と呼ばれる。
言葉こちとらわからんからよう、ただボーっと聴く分には「おお西海岸SSWサウンド、でも声低〜。」だけんども、気付かば歌詞がよう、怖いよう。曲は何ともキャッチー、コーラスの掴みはいつだってOKすから、カバーされる方も多し。特にリンダのロンシタッドさんの「私はついてない」有名ある。あまり怖くないのをやっぱり皆さんカバーするある。じゃがーみっく、ご本人のライブだとそうは行きませぬ。大衆の面前で披露するのは・・・そりゃわかってるファンばかりだろうけど・・・勇気いるだろなあ。
世にロック・シンガーってのは、その人の主張を絶対歌にしてると思ってる人多し。
同じくLAの凶暴派、ランディ・ニューマン氏も「ショート・ピープル」を筆頭に、ばっしバッシ、バッシングされちゃったよ。
お二人とも歌の作家ある。感じ入ったある風景を歌にしてある。小説や映画を作るように。
その語を聴いて、思うは、聴く人それぞれに委ねられる訳で。そりゃ悪役を時代劇やザ・ガードマンでやってる方が、本当に悪い人じゃねえすって当たり前のことあるよ。
こんな歌歌います。「完璧なシングル」カットされてないけど(多分)完璧なシングル、駅埼玉ボーイ、否
「エキサイタブル・ボーイ」
♪
はい、彼はディナーに出掛けます 一張羅日曜用ベストを着て
すぐキレちゃうガキ そう皆が呼ぶ
で、胸いっぱいに焦げたマリ花こすりつけ
すぐキレちゃうガキ そう皆が呼ぶんです
はいさ、彼は正にすぐキレちゃう子
彼は午前4時にクラークにてショーを敢行
すぐキレちゃうガキ そう皆が呼ぶ
で、女をレイプして殺す、それから家に連れて行く
すぐキレちゃうガキ そう皆が呼ぶんです
はいさ、彼は正にすぐキレちゃう子
10年もの長い年月の後、何かが彼を呼んで、家を出る
すぐキレちゃうガキ そう皆が呼びます
で、彼は、彼女の墓を掘り起こして、その骨を入れるカゴを製作
すぐキレちゃうガキ そう皆が呼ぶんです
はいさ、彼は正にすぐキレちゃう子
お、おーお、彼はすぐキレちゃう子
お、おーお、彼はすぐキレちゃう子
彼は正にすぐキレちゃう子
♪
ご覧の通り、ご意見も何も無くそうゆう子がおるよって歌。これを非常に軽快な愛らしいリフでやりますから。つい鼻唄っちゃったりして。現地でやったら大変。怖さも百倍。
イングランドのマザーグースなりトラッドなり、我が国のわらべ歌なり、常なる残酷事件歌で、わざとPOPにして歌い継がれるようにってことかと。
人の怖さをも知るべし、知るべし。
愛の歌もそりゃけっこうだけんど、その対岸の歌も選ばれた人が演る。何の因果かそれがジボンさん。
形は違えどこりゃ相当なハードロックでメタル。メタルじゃねえな。ハード・ブラッド・ロックだ。
その生のとんでもねえ有様が聴けるアルバム。
最後はボ・ディドリーのボ・ディドリー。こいつは音が凶悪。です。
(山)2006.6.2
でかいジャケットのページ
入手先参考(日本盤、アマゾン)
直接MSIさんなら
試聴はこちらで(ライブではないけんどBOX、同)
ジボン氏歌う動画集
Play It All Night Long
Splendid Isolation
Roland The Headless Thompson Gunner
The English translation page : here.
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