2006年08月13日
Black Friday / Steely Dan 1975/6/21
Black Friday
Steely Dan
1975/6/21
本日の「完璧なシングルを讃える会」は
黒の金曜日
鋼のダンの1975年のシングル曲です。
74年6月「リキの電話番号」最高位4位の大ヒットからほぼ1年後75年6月に37位で登場、
翌週も37位で消えて行ったつうウルトラ大ヒット
ブラック・フライデイ
何でまーそんなに大ヒットしたかつうと、タイトルがよう、株の大暴落した金曜日つう非常に痛いでは無いですか。遭遇して大損ぶっこいた人はまず聴きたくないよ。てなことわかったのはごく最近で当時は何でしょ黒い金曜日って?チンプン状態。初めてリアル・タイムで彼の人たちの音楽に遭遇した曲だったのだ。2週しか聞いて無いはずなのに、脳裏にこびり付き今に至る。ダン風ロックンロールか。シャッフルだもんな、ブルースだよな。前半ストレートに責めて行ってサビで異様なる都会コードの渦に巻き込まれるオハコ・パターンす。
アルバムは4枚目のバッタ・アルバム「うそつきケイティ」から。
メンバーは
ドラムにジェフ・ポーカロ氏
ベースにウォルター・ベッカー氏
鍵盤にデビッド・ペイチ&マイケル・オマーティアン両氏
歌はもちろんドナルド・フェイゲン教授
バック・ボーカルにフェイゲンさんとマイケル・マクドナルド氏(目立つ)
そして
ぐわんぐわん弾いてるギターが、これが、ウォルター・ベッカー氏だっちゅう。ほんとかー!!。確かにこのどうやって育ったんだあんたはのフレーズ選び、ラフさ具合は納得いたしまするけど、上手いよ。それでもなかなか弾かせて貰えぬ、自分で採用せぬ、恐るべきは鋼(はがね)の二人。
「とりあえず僕が弾きます、デモで」ってやったら、その後最後まで残って二人で顔を見合わせて「ニヤリ」かな。
違ったらアホみたいなこと書いてるわ(^_^;)。
だってエイジャ以前はパーソネルを明確に書いてないんだもん。ジャケに。世界各地を調べて、自分の耳と鑑みて信用するかしないかしか無し。
それでは歌詞をば吟味、
♪
ブラック・フライデイが来たぜ
俺はドアに駆け寄って、灰色服ダークスーツの男を捕まえる
ヤツラが14階から飛び降りてくる時だ
ブラック・フライデイが来たぜ
有り金全部集めなければ
友達が俺を見つける前に
旅に出なきゃあいけねえ
ブラック・フライデイが到来した時
俺の頭上にそれがおっ被って来ないように
ぎゃあぎゃごがごぎごぎょー
ブラック・フライデイが来たぜ
俺はマスウェルブルックに飛んで行く
俺の小さな黒いノートからでっかい赤字を拾い出すのだ
嬉しいことだけ何とか見つけて
靴下も靴も履かないで
何もしないでさ
でもカンガルー達には餌をやらねば
ブラック・フライデイが到来した時には
俺はあの丘にいるさ
あんたにだって俺の気持ちわかるだろう
ぎゃーごげぎょぐぎゃぎゅー
ブラック・フライデイが来たぜ
俺は穴を掘って入ります
その中でじっと寝ていようっと
何とかかんとか魂が静まるまで
状況が俺の脇を通り過ぎ
大司教様がきっと俺を清めてくれます
もし彼と会うことが無くとも
しょうがねえや
ブラック・フライデイが到来した時には
俺は文句を言うだけ言って 思うに自分の名前を変えなきゃいかんな
叫びと咆哮のギターソロだがんね
♪
怖いですねえ。
きっとこうゆう状況だったんですわ。
株の暴落特異曜日てのがありまして、金曜日てのは週末は市場が休みですから、とりあえず売って少しでも利益を出そう、もしくは損を最小に抑えようと皆さん売りに出します。
それが特に世界情勢が何やら不穏な時は、まずは情報を早く掴めるプロの株屋どもがドカっと売って、値段がグワっと下がる。
それを見て仰天して個人さんが売りに出す。
下がったと見るや、信用売りと申しまして、売って利益を出そうとする連中が売りに出す。
ほとんど弱いものいじめの世界。売りが売りを呼んで瓜売りが売り。
それがブラック・フライデイ。
日本でもライブドア・ショックてのが、先日ありました。
も一つ、ブラック・マンデイてのも有る。これは週末に何かが起こった時で。初っ端からどかーんと。
「友達が俺を見つける前に有り金全部集めなければ」ってのは
信用買いしてたのね、きっと。信用買いてのは、自分の持ち株とかある程度の保証金を担保にして、持ってる財力の数倍の株を買うことです。
株が暴落しますと、担保の株の価値も下がりますので、保証金を追加して払わなければなりません。
俗に言います「追証(おいしょう)」ってヤツで、サンプラザの中野さんもライブドアの時に遭遇したらしい。
現物(自分の持ってるお金だけで株買うこと)だけだったら下落した分だけ損するんだけど、信用買いの時は数倍の損抱えることになりまして
オマケに追証。
それこそ
「穴を掘って隠れたい」。
容赦無く取り立てされちゃうぞ。しかも株で損しても破産宣告とかは出来ません。孫子の代まで。
おー、怖。
とゆう歌です。
正に現代のアメリカン・ブルース。コードだって
E7 / : / A G6 F#7 G6 Ebdim7 A7 B7 - / E7 /
こんなになるわな。
ただ、そんな株なんかに関わらなければ、笑い話。ざまーみろ・・・かと思わば
こうゆう時は、キチンとやってる会社の株も一緒になって押しなべて暴落します。
株が下がれば、会社の資産も減って、給料も減るは激務もっと要求されるわ、下請けは単価削られるわ、連鎖倒産するわ
たまらん。
逆に大暴騰てのも有る訳でその時は大儲けする野郎どももある。
でっかく上げる為には下げる必要がありってんで
だから株価下げる為に戦争起こしたり、テロ誘ったり・・・・してるかもよー。
力有るヤツは先に売っておけばいいんだから。
これでいいのかーって思うのは至極当たり前だと思うが。
もしかすると自分も儲けられるんじゃ無いかって夢で消されます。
アメリカン・ドリームってやつだ。
で、「幻想の摩天楼」となる。
潰れた共産主義も腐った結果そうなったけど、残った資本主義が正しかったって証明じゃねえと思うよ。
より悪かった方が先に潰れたとすれば。
制度がいくら原則正しくとも古くなりゃ、ズルを皆し出して、腐臭を発して来るわけで。
21世紀に新しい何かを編み出さなけりゃヤバし。
経済学者さん、何とかしてくで。科学に比べて何と進歩無きことよ。
いや、もしかするともう有るのかもしれません。
蛍光灯が発明された時に、電球が売れなくなるってんで、暫し握り潰されたように。
一斉に文句言わなきゃ変わらないことは確かで、これは来るべき時が来たら来ると思ってます。
ただし恐らく、悲しいことに・・沢山の屍を残した後で。
ちなみに
現物の株だけを持ってる方はブラック・フライデイに遭遇しても
「その中でじっと寝ていようっと
何とかかんとか魂が静まるまで」
が良いそうです。例のライブドアの時も、まーあそこの株持ってた人は別として、他のを持ってた爺さん婆さん達は結局得をした人が多かったんだって。
理由は年寄りはネット株なんてしないし、大きな気持ちで待ってられるので、その後上がった時に売れたつう。
過去それだけの値段になった株は、それだけの何がしかの理由があったってことだな。馬と同じか。
なんて、ことを歌で書けるのはスティーリー・ダンだけ。他にこんな歌作った人いねえや。
(山)2006.8.12
ろっくすダンのページ
入手先参考(US盤ダブルなベスト、試聴可能です、アマゾン)
ブラック・フライデイ動画
The English translation page : here.
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