2011年10月17日

HOSONO HOUSE/細野晴臣 1973/5/25 HOSONO HOUSE- Haruomi Hosono



HOSONO HOUSE
細野晴臣
1973/5/25


ついに邂逅。
日本の不機嫌大王、
世界のボソ声、
細野さんの1stと。



アナログ中古のあまりに高額に腰は引け、
CDではなかなか出現せず、
断片をベストで聴いたものの、これにて全部聴ける。
1973年5月25日発売。
奇しくも私が洋楽と出会った頃に出た日本の宝石ロックと
一回りも二回りも遠回りして戻ってきたような気持ちです。
聴き終わるに一瞬にしてあのかけがえのない年、
73年に
バック・トゥ・ザ・フューチャーし、その感慨は溢れんばかり。
少なくとも言えますは、もし当時これと出会ってたら・・・
そうだなあ、
洋楽にのめってて日本のロックに偏見抱いたその小さな根性を叩きのめされ、
そしたら芋づる式にユーミンさんや小坂忠さんなんかと出会ってたわけで、
あとで自分で音楽始めるにあたって、まるで違ったものを作ったかもしれません。
思い込みで世界の半分を逃した。
うーむ。


えらい遅刻して今、聞く、その失われた
残りの半分の世界をこれから始める。
残りの半分の人生で。
前の半分を背負いながら。
たっぷしと濃密に過ごせて、それはそれで嬉しくてたまらんのだ。

負け惜しみじゃないよ。



さて
この記事を書くにあたり、
拙文だけで思い伝わるはずもなく
いつものようにチューブで試聴音源を探したわけですが、
あらら
奇特な方がおるもんで全曲UPなされてるではありませんか。

がく〜(落胆した顔)いかん早まった、ロハで聴けるなら買うことなどなかったわつがく〜(落胆した顔)

と地団駄踏むかと思わば
これがまた全然そんな気持ち起こらず。

何と申しますか
データとして聞くのと、馬券買わずに身銭を叩き
自分チに来てもらって聴くのとはまったく別物だ。
自分がくたばったあと、どうなるもんか知らねえが、地獄までお伴して貰うで、
ご本人が自分の顔を見てるようで恥ずかしくってしゃあないと申すこの盤。



埼玉県狭山のアメリカ村と呼んだ当時の米軍ハウスの自宅に機材を持ち込んで
したいことをありったけやり申したとゆう
バックはこれで出来立てキャラメル・ママの面々、
ドラムスに林立夫さん
鍵盤は松任谷正隆さん
ギターは鈴木茂さん
スティールギターに駒沢裕城さん、
そしてベースはもちろん
唄にマンドリンにカリンバにピアノは

細野晴臣さん。



CDはすり減らないかな?
今一度聴かせていただきます。



A面

1. ろっかばいまいべいびい
http://youtu.be/ZhTTy3nZEsE

アコギターによる非フォーク歌。ハマっていたというJTジェイムス・テイラー氏ともまた違い、
遥かロスアンゼルス・バーバンクの香り、
むしろランディ・ニューマン師とホワイト・アルバム香ります。
当時、細野さん26歳。フィンガーピッキング上手いなあ。
わたしゃすぐ52だけどいまだこんな風には弾けず、じっと手を見る。
同じA型なのに。血も見る。じっと。

Alan Price Set - Simon Smith & his amazing dancing bear 1967
http://youtu.be/N8zI5xjwKYw

2. 僕は一寸

http://youtu.be/WPkRqgcuBXg


出ました。HOSONO HOUSEとのタイトル見て、洋楽バカが直行で思い出すはBIG PINK。
あのザ・バンドの1st。同様に民家にて録音為された日曜朝の音楽の。
あのかけがえのなさはハリーさんにとってもやっぱかけがえがなくて、
世界中のパブ・ロッカーと同様に憧れで大好きだってことが胸かきむしるほどわかる。
そしてその思いを持ったその場所も。

The Band - Lonesome Suzie
http://youtu.be/J94nes9gaf0

3. CHOO CHOO ガタゴト
http://youtu.be/PjXoVG33EDc

そのザ・バンドだって憧れの場所はあるわけで、そこは遥かなニュー・オリンズ。
まるで悪魔か魑魅魍魎か、どんな天国場所か、あんな魔法のようなグルーヴなファンクがあるとこって。
それがどうしたものか
好きも極まっての耽溺の挙句か
そのまんま埼玉県に移動。時期的にほぼ同時。アラン父さんも聞かはったらびっくりするで、きっと。

The Meters - Cissy Strut
http://youtu.be/4_iC0MyIykM

4. 終りの季節
http://youtu.be/mUyQSgTGuoE

好きは北米大陸を巡り、再びLAには、はっぴいえんど時代に思いの果てに共に仕事を為さった
ヴァン・ダイク・パークスおじさん。
同じとこを見てるパラダイス芸人の。出会って音楽観が180度変わりなさったとゆうそこが
染みるように今ではわかります。
私だっておじさんの音楽には前の半分人生でグソグソになるまで浸かったもんで。

Van Dyke Parks - Clang Of The Yankee Reaper
http://youtu.be/2VvsWDjZvlc

5. 冬越え
http://youtu.be/tqdclmBho30

天国のくせにやけに真っ暗な場所のニュー・オリンズへ再び。
呆れ果てるは、73年でしょ。あのリトル・フィートがここを目指した時と同時期。
えらくゆったりとした時間と、濃密で一日中身が三倍は有ったかと思う時間のおかげ。
たしかにその流れ方は今とは違ったのだ。
何故、こんなにやけに無為に速く時が刻むようになったのか?
それがわかればもう一度、三倍は生きれるようになるに違い有りません。
早く気が付かねば。
と急く思いが既に違うのかもしれん。

Little Feat - Fat Man in the Bathtub
http://youtu.be/SL1B6XeBmwU

B面

1. パーティー
http://youtu.be/hvbaZAsby7A

ヴァン・ダイク・パークスおじさんとランディ・ニューマン父さんの場所に再び座る。
おっさんたちが関わったバーバンクのマジカルな連中に、ハーパース・ビザールとゆうバンドが有ります。
ヴァン・ヘイレンのプロデューサーとかワーナーの主戦スタッフ、テッド・テンプルマン兄さんが、
お子ちゃま声で唄ってたバンド。何故今まで気付かなかったんだ青い鳥の身近アメリカン夢音楽をやってまして、
あの空気が埼玉県狭山に降臨。

Snow
http://youtu.be/hdiUgGXG1oE

2. 福は内 鬼は外
http://youtu.be/Gl_Wh8_zPe8

カリンバ炸裂。夢のどこぞの南国、どんな妖怪が住んでるかな?ヴードゥーの魔女がおるかな?
怪しい呪文でコビトの精霊を呼ぶのだ。ほれ、これを聞かば貴方の膝にもピンクの象の大名行列が歩き出すよ。

van dyke parks four mills brothers
http://youtu.be/zWFKO20lnyo

3. 住所不定無職低収入

http://youtu.be/9CReE8KzwUk


フェイバリット!
今こそ私のテーマソングに。
何と素敵なメロディ、何と素敵なリズム、何と・・・これは唄うには難しい。実は。
やってみんしゃいな鼻歌で。
で、その結果
世界に誇る打倒市場原理主義くそくらへ人はこれがハッピーなんだ声明に。
これが腹に入れられる方々は真の金持ちになれます。

the Band The W.S. Walcott Medicine Show
http://youtu.be/FLeLHBi1-sU

4. 恋は桃色



http://youtu.be/EY9epnfIDEU


シングルカットはこの歌で。
もう・・・旅のお供に各駅停車で、腕時計をはめずに、駅弁喰いながら
聞きたい。
風来坊ふたたび。誰にも出来ませんこればっかは。

風来坊
http://youtu.be/6qwWRQln5_0

5. 薔薇と野獣

http://youtu.be/8OS6HN4CrI8


オーラス前、とんでもねえハイパー・ファンク登場。
仰け反るベースと突き刺さるハイハット!
凄い録音だよ。すぐそこで炸裂させてくれてるかの如く。これはチューブ音源では伝わらず。
別物。
ウチのCDでは特に凄い。
マジで町内全部に響き渡ります。
思うよ
これがロックの求める究極の音質で
それこそハード・ロックだって全部これを目指せばよろし。
しても
このウルトラテク、本場だって知ってたら呼びたかったでありましょう本場超えのこれは
どうやって獲得為さったか?
出来もせんのに強烈にベースを弾きたくなります。指で。
指の腹がさぞかし気持ちよかろう。

I'll Take You There - The Staple Singers (1972)
http://youtu.be/xO0Q3192Jrs

6. 相合傘
http://youtu.be/JAE4gauKDfQ

これで始まった終わりの始まりのオマケ。
ベースはともかく、細野さんって自分の歌声と唄にえらいコンプレックスを持ってらっしゃると思い、
それでもやらにゃあやらずにはおれんからやってるで、
ひとしきり終わると一挙に赤面が襲いかかるか。
それゆえの照れ隠し〆。

でもさ
あたしゃ
コンプレックス持たないようなロックで音楽には一切興味ありませんから。
そんなもんに何で惹かれるかね。
何でかって
完璧なものほど完璧でなく
つまらんもんは無いから。
自分の弱点込み
肉体に縛られたこの音こそ、無限な夢世界なんです。
これで
充分
これでいいのに
かき乱す邪魔モノが溢れて溢れて溢れかえって、
わかってるつもりのわかんないで
どうにかしちゃってると思うよ。
イマドキ。
それが進化とか発展とかじゃないってことは
今こそ
わかりすぎるほど了解。
そもそも
進化や発展=いいこと
じゃないのだ。

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(山)2011.10.17

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HOSONO HOUSE

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ろっくす特製でかい画像ページ也。

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資料

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この記事へのコメント
ネットを見ててたどり着きました。

HOSONO HOUSE レビュー素晴らしかったです。

細野ファン、HOSONOHOUSEが刷り込まれているファンにはめちゃめちゃわかるblog記事でした。

細野さんも影響を受けたであろう洋楽寄りの解説も、よくある音楽評論とちょっと違う視点があって納得しましたし面白かったです。

突然のコメント失礼いたしました。
Posted by ターンダウン at 2015年01月12日 04:51
ターンダウンさん、はじめまして。
褒めて頂き恐縮に恐縮を掛けてド恐縮です。
ありがとうございました。
励みにいたします。
Posted by ヤマ at 2015年01月12日 09:42
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