
The Snow Goose
Camel
1975
キャメルです。
キャメルを極める。なんつて。
1975年プログレがグレかかってたその時代にあろうことかノン・ボーカルのトータル・アルバムをぶちかました
それがこの
スノー・グース
白雁

けっして白雁視してはいけません。
キャメルと言えばフィリップ・マーロウ。

作家レイモンド・チャンドラー氏が生み出したニヒルなハード・ボイルドだどの探偵さん。彼の愛飲するタバコがキャメル。

ラッキー・ストライクと並んでいかにも肺が真っ黒になりそうなやつ。憧れまして昔吸ってはゲホゲホ言ってました。美味いんだこれが。そ
んなハードな味をけっして表に出さず裏の心で抱いているのがこのバンド、キャメルです。
英国カンタベリー族に属すよな。たしか。
イギリス南カンタベリー族のプログレ村に生息するバンドさんたちは、キャラヴァンを筆頭に(当社調べ)習性でやたらややこしいことをしたりなさるけどとても優しい肌辺りの、そうです今の時期です、欲しいのはラクダのシャツ&ももひき、そんな音楽をしてくれます。
キャメルはその筆頭。その中でも特に世に名をはすアルバムがこの白雁。
何が有名かって映画の「ポセイドン・アドベンチャー」の原作者だっちゅうポール・ギャリコ氏と申す作家さんが1941年に発表した同名小説に触発されて作ったとゆう。
白い雁が豪華客船に降り立ったとたん沈没してさかさまになってアーネスト・ボーグナインのおじさんに焼き鳥にされてしまったって話では・・
多分無い。
「第2次世界大戦下の南イングランドを舞台に書き綴ったヒューマニティあふれる珠玉の」小説、一羽の雁を通じて画家ラヤダーと少女フリスの友情を描いた・・らしい。
読んだことも聞いたことも無いのです。
それでこのアルバムを理解できるのか?てめえ。
理解できてるかどうかはわかりませぬが、堪能、感動はできるぜベイビ。
音楽は音楽だからよ。

↑ロンドンロンドン愉快なロンドン。
フルフリークエインシー・ステレオフォニック・サウンド!
果たして文学作品を音楽に出来るか?
「言葉はすでにギャリコが彼の言葉で表現している。ぼくたちはミュージシャンだから、ラヤダーとフリスの心の交流をすべて音楽で表現することにしたのだ。」
あらゆる作品は世に放たれたとたんに作者の手を離れる。
鑑賞者のものになるのだ。
なんで、このアルバムは「白雁」を通じてのギャリコ氏とキャメルのガチンコ勝負となっております。
舞台となった土地に自ら出向き、曲想を練ったつう覚悟たるやそのまま音として聞こえる聞こえる。
優しい手触りの奥の狂気の熱情、アントニオ猪木vsタイガー・ジェット・シンorラッシャー木村叩きのめし事件の絵を思い浮かべてもけっして罰は当たらないであろう。無理して思い浮かべる必要はありませんが。
インストで感動作品を音にする。
主題メロディを各楽器がたおやかに奏で、裏では白玉でストリングスとかメロトロンがぞわー。さあ泣け、盛り上がれこのー
つう非常にやばい状況への誘惑が常にあると思われます。
それは安易だ。
俺はそうゆうxxxロードみたいなのは嫌いだ。
パンクだぞメタラーだぞ。きー。

そんなんじゃありません。そんなんにしてたまるかって気迫充満です。
何しろ愛して愛して愛した作品、それに恥じる音を作ってたまるものかって気持ちあろうぞ。
練って練って練り上げた渾身の音粒。
ライブでも一語一句違わず演奏される模様。
これぞミュージシャンシップってものだと思います。
本気で作られた音楽はいかなるものでも尊敬いたす所存。
今度はキャメルの白雁と我々がガチンコ・セメント対決する番だ。

(山)2006.12.18
ろっくすキャメルのページ
でかいジャケットのページ
入手先参考、日本盤、アマゾン
入手先参考、試聴可能です、US盤、アマゾン
白雁動画
Camel - Excerpts from the Snow Goose
http://www.youtube.com/watch?v=NVJklh5GzGQ
Camel - Snow Goose Excerpts
http://www.youtube.com/watch?v=ZTVnCyDoQlQ
The English translation page : here.
アーネスト・ボーグナインのおじさんにこの技をきめられ、白雁料理されたのね、グスン(泣)
キャメルってこんな音楽でしたのですね。勉強になります。
「雁」という屋号の中華料理屋は僕のいとこがやってます。美味しいよ!
チャーシューメンとチャーハン食べたいっす。
あと春巻も。
あとオコゲはアンをかけないで持って来て下さい。
自分でかけてジューって言わせますんで(^0^)。