2012年12月02日
オーヴァー・マイ・ヘッド / フリートウッド・マック 1975/9/24 Over My Head - Fleetwood Mac
オーヴァー・マイ・ヘッド
フリートウッド・マック
1975/9/24
さあ名実ともに師走入り。
先生走って生徒逃げ出すこの歳末に際し
”完璧なシングル”今再び祭〜〜!!
遠い昔書いてしまった名曲礼賛を振り返り、恥ずかしいまみれになりながらめげないで厚かましく補足いたします。
第一回は
好きって言ったら一億回言ってもまるで足りんほど好きなこの名曲
オーヴァー・マイ・ヘッド
フリートウッド・マック
まずはヴァージョン1記事に引き続いてチャート経緯と、どーぢつうやくをどうぞ。
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V1〜2005.11.05記
今回の「完璧なシングル」は
「ファンタスティック・マックの3枚」(注:この時は無謀にも三枚一緒くたにやってしまった。)、
フリートウッド・マックです。
60年代末にブルース・バンドとして出発したマックが、時代と共にメンバー・チェンジを重ね、
サウンドも人と共に変貌、音楽の充実とは裏腹に念願のアメリカ成功は難航して、ついにたどり着きました。
この地点に。
正にツルっと一皮むけたごとくの大成功。
そのきっかけはもちろん、新加入の若きアメリカ人二人、
リンジー・バッキンガム&スティーヴィ・ニックスの両人、
そして新進気鋭のプロデューサー、キース・オルスン氏です。
そこで何が起こったか。
実録判明さば一つの映画になるほどドラマティックに違いなし。誰か作れ。
ファンタスティック・マックな音がどうやって作られたか。
その一端は21世紀リマスターで少し垣間見ることが出来ました。
新生マックと言えば超ロングランなアルバムの売上げ。
そのどかんな存在をバックにしたシングル3枚。そこにもドキドキするような気持ちがこもっていると思います。
アルバムの発売は1975年7月11日、
ツアーをしながら少しづつ手ごたえを獲得した12月最初のキラー・シングルがTOP40に登場。
「オーバー・マイ・ヘッド」。
クリスティン・マクヴィさん作。
加入以来変わらぬ個性。変わらぬ魅力の曲を作り続けて来たマクヴィさん、
ここで何が変わったか。
アレンジだ。
やっぱバンドは売れないとなりますと試行錯誤の連続となるは仕方が無いところと思われ、
様々に音を入れ、これかこれでは無い、やっぱこれかと。その曖昧模糊がこの以前ウエルチ・マックの魅力だったんですけど、
やっぱそれではヒットは叶わず。
新編成でもうこれで駄目なら清水舞台と腹をくくったのが良かったか、
何よりキースさんの
「絞りましょう絞りましょうこんなに良い曲なんだから裸でも大丈夫。
極め付けの音だけを練りに練って絞りましょう。」
との熱意と確固たる信念の賜物、
そしてキラキラした目の若者二人の新鮮な声とフレーズが化学反応をついに起こしたのだ。
どかーん。
最初のシングルにこの曲を選んだのがまことに含蓄有り。
しかも恥ずかしながらリマスターで初めて聴きましたシングル・ヴァージョン。
それは初期のテイクだと思います。
あえてそれを選んだのは生々しさ故か。
それまでのマックの英国音楽から出発して混ざりに混ざって昇華して最早何のジャンルかわからなくなった妖しさ。
それがギラギラ存在してる。
呪術的空気もたっぷり。
どんどん惹きこまれてしまいます。
歌詞は生まれ変わるに相応しく
「♪貴方は楽園に私を連れて行ってくれる。
そこでまた氷のように冷たく立って。私は飛んでしまった。とってもいい気分よ。」。
(↑注:うわ解釈を間違っている)
超然さんだー。
そして魔法にかかった聴き手はアルバムを買い、
そこで遭遇するのがアルバム・ヴァージョン。フェイド・インで始まり、
さらに氷柱のように慄然と立っている。
漂う霧靄が晴れて青い色の水が見えます。
研ぎ澄まされたフレーズ。
ここで完璧なシングルが完結。
アルバム連動合わせ技の稀代なるもの。
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これが
ファンタスティック・マック紀到来の瞬間、
アメリカにて
1975年9月24日発売、
1975年11月8日初登場91位、
以後
79-69-55-45-(12/13)36-32-27-23-21-(1976/1/17)20-29-45-(2/7)58位。
最高位20位。13週エントリー。
本国イギリスでは翌1976年2月26日発売。
アルバム・ヴァージョンにて。
しかしてまったくもって反応無し。
我が国でも同様。
しかして
この始動の名曲はけして埋もれさすものではなし。
何故なら
これはニュー・マックのニュー・マックたる真宣言なのでございます。
↑欧州盤
Over My Head- Fleetwood Mac
http://youtu.be/yZL4zvZ5vIY
Over My Head [Single Version]
http://youtu.be/Gw-lIt1ILzk
♪
You can take me to paradise,
貴方は私を楽園に連れて行ける
And then again you can be cold as ice
と思ったら氷のように冷たくなったりするの
I'm over my head,
私の理解を超えてる
超えてるわ
But it sure feels nice.
おおお
でもそれって素敵なのも確か
You can take me anytime you like,
貴方は好きな時に私を連れ出せる
I'll be around if you think you might
love me baby,
そばにいるわよ、貴方が思ってるなら
私を愛してるって
ベイビ
私の理解を超えてるし
And hold me tight.
きつく抱きしめて
Your mood is like a circus wheel,
貴方のムードって曲芸の輪のよう
You're changing all the time,
いつでも変わるの
Sometimes I can't help but feel,
時々、私は感じざるを得ない
That I'm wasting all of my time.
自分の時間すべてを無駄にしてるじゃないかって
私の理解を超えてる
Your mood is like a circus wheel,
貴方のムードって曲芸の輪のよう
You're changing all the time,
いつでも変わるの
Sometimes I can't help but feel,
時々、私は感じざるを得ない
That I'm wasting all of my time.
自分の時間すべてを無駄にしてるじゃないかって
Think I'm looking on the dark side,
私が暗いとこばっか見てるとでも思っていいわ
But everyday you hurt my pride,
でも毎日、貴方は私のプライドをズタズタにしてる
I'm over my head,
私の理解を超えてる
超えてるわ
But it sure feels nice.
おおおお
でもそれって素敵なのも確か
I'm over my head,
私の理解を超えてる
超えてるわ
But it sure feels nice.
でもそれって素敵なのも確か
I'm over my head,
私の理解を超えてる
超えてるわ
But it sure feels nice.
でもそれって素敵なのも確かね
♪
この他の国でのチャート記録はカナダにて最高位9位があるのみ。
それって
アタシの理解を超えてるわ。
B面に採用は
何とアルバム終曲、
リンジー氏作の
↑米盤
アイム・ソー・アフレイド
I'm So Afraid
説明できんからって只の中道バンドとみなすことがいかに愚か者よこのクソあんぽんたんめが
な
壮絶です。
↑英盤
http://youtu.be/tVT5ka5E2Yk
♪
I been alone
俺は一人だった
All the years
ずっと
So many ways to count the tears
涙の数をかぞえることはかり知れず
I never change
俺はけして変わらない
I never will
そのつもりもない
I'm so afraid the way I feel
俺は恐ろしくてたまらないんだ
自分のそんな感じ方が
Days when the rain and the sun are gone
雨と太陽が去ってゆく日々
Black as night
夜のように漆黒の
Agony's torn at my heart too long
苦痛があまりにも長く俺のハートで引き裂かれている
So afraid
とても怖いんだ
Slip and I fall and I die
滑りだす堕ちてゆく俺は死んでいく
ギタア・・・
I been alone
俺は一人だった
Always down
いつも凹んでいた
No one cared to stay around
気にかけてくれるものも周りに誰もおらず
I never change
俺はけして変わらない
I never will
そのつもりもない
I'm so afraid the way I feel
俺は恐ろしくてたまらないんだ
自分のそんな感じ方が
Days when the rain and the sun are gone
雨と太陽が去ってゆく日々
Black as night
夜のように漆黒の
Agony's torn at my heart too long
苦痛があまりにも長く俺のハートで引き裂かれている
So afraid
俺はとても怖いんだ
Slip and I fall and I die
滑りだす堕ちてゆく俺は死んでいく
It's how I feel
それが俺の感じ方
Days when the rain and the sun are gone
雨と太陽が去ってゆく日々
Black as night
夜のように漆黒の
Agony's torn at my heart too long
苦痛があまりにも長く俺のハートで引き裂かれている
So afraid
俺はとても怖いんだ
Slip and I fall and I die
滑りだす堕ちてゆく俺は死んでいく
ギタア・・・
♪
人はこの恐ろしさに耐えかねてアルバムを買い、
月曜の朝でホッとし
またこの曲で終わられ
再び頭から聞き直し
そのようにして
どんどん
ファンタスティック・マック化していったのであった。
(山)2012.12.02
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ファンタスティック・マック(リマスター&ボーナス・トラック・エディション)
Fleetwood Mac
ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
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ろっくすフリートウッド・マックのページ
資料
資料(英版)
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