2014年01月31日
サン・オブ・マイ・ファーザー / ジョルジオ/チッコリー 1971/1972 SON OF MY FATHER - Chicory Tip / Giorgio
↑ユーゴ盤
サン・オブ・マイ・ファーザー
ジョルジオ/チッコリー
1971/1972
♪てめえたたっ斬るぞ、えいっ!どばっ、血だ、ぐえええ♪
「何やってんだまたまたこいつらは?」
「にゃ」
「きゅうん」
「わんわん」
「チャンバラゴッコだって。小トロが黒駒の勝蔵でタラが清水の次郎長で犬が犬だって。」
「お前ら、そんな極道遊びしてるとロクな大人になれねえぞ。」
「にゃん」
「きゅん」
「わんわん」
「いいんだって。みんなお父ちゃんみたいなパンクになるんだって。」
「どんな父ちゃんやそいつは。
とにかくだな。
子供の頃、おふくろによく言われました。
”お前、大きくなったらなんになる、 なんになろうと構わないが、
世間様に笑われないような良い道を見つけて歩いておくれ”
って… それが、胸に突き刺さるのでございます
お母ちゃんはそう言ってるぞきっと。」
「鶴田浩二の”男”の受け売りかい。」
「いいじゃん、鶴田浩二好きだもん。別なの歌おうか?
何から何まで真っ暗ヤミヤミぃ・・」
「いいから。先に進みなさい。」
「あ、はい。
長らくお待たせいたしました。毎度おなじみ義理人情の板挟みレコ屋でござーい。
今日の人の道に正しいお宝はーーーーー
↑イタリア盤
サン・オブ・マイ・ファーザー
ジョルジオ/チッコリー
↑オランダ盤
もっこり。」
「何ですかそれは?」
「ご説明いたしましょう。」
「当然来るわな。説明兄トロが。」
「えーこの歌を生み出したのは何と後年、ドナ・サマー、スパークスで元祖ビコビコ・テクノ王となりの
ドイツの巨匠、ジョルジオ・モロダーとピート・ベロッテの両巨匠なのです。
自らジョルジオつテキトーなバンド名を付けて同名アルバムを制作し
1971年9月にシングルにして世界中でヒットさせました。
そうですジョルジオなのです
ジョルジオなのです。
↑ドイツ盤
ジョルジオなのです。
↑フランス盤
ジョルジオなのです。
↑オランダ盤
ジョルジオなのです。
↑ブラジル盤
ジョルジオなのです。
↑スペイン盤
ジョルジオなのです。
↑スペイン盤
ジョルジオなのです。」
バコン!
「痛〜。何するんですか。」
「いや、壊れたのかと思って。」
「ジャケットを貼るために繰り返しただけです。
そしてそのヒットの兆しにいち早く目をつけたのが英国のロジャー・エスタービイというスタジオ経営者。
彼は速攻で英語版を録音します
そこで目をつけたバンドがチコリー・チップ。
1967年結成。
メンバーは
歌でピート・ヒューソン〜Peter Hewson
ギターにリチャード・リック・フォスター〜Richard "Rick" Foster
ベースでバリー・メイガー〜Barry Mayger
ドラムスにブライアン・シアラー〜Brian Shearer
キーボードとギターでロッド・クロウト〜Rod Clout
バンド名はバリーくんがコーヒーのボトルで見たものを採用とか。
スコットランドのメーカーので風味付けにチコリー入りなのだとか。
元の名前はソニックスっていったんですって。
で、CBSと契約してちょぼちょぼヒットを出した後
先のロジャーさんと知り合ってサン・オブ・マイ・ファーザーの英語版コピーを出すこととなりました。
プロデュースはロジャーさんと相方のデス・チャンプさん。
肝心かなめのムーグ・シンセサイザーを弾いたのはエンジニア担当のかのクリス・トーマス氏。
↑アルバム
1972年年明け早々リリース。
時はグラム黎明期、Tレックスのみがその世界を跋扈していたその領域にエリマキトカゲのごとく
ちんまりとグラム・ポップ第一号の汚名を着さられ大ヒットするのです。」
「汚名なのかよ、おめえ。」
「間違えました。名声です。もしかしたら第一号はベイ・シティ・ローラーズの”朝まで踊ろう〜Keep on Dancing”かもしれませんが
だいたいのとこでチコリーも一号です。
そのヒット成績たるや
↑スペイン盤
英
1回目のヒットで、
1972年1月29日30位初登場、
以後
11-2-(2/19)1-1-1-3-4-12-16-25-30-(4/22)32位。
何と罰当たりにも2週1位のTELEGRAM SAMを蹴落として
最高位1位、通算13週。
ジョルジオ版はヒットせず。
↑ドイツ盤
米では、
ジョルジオ版が
1972年3月4日78位初登場、
以後
62-60-55-50-(4/8)46-48-(4/22)68位。
最高位46位。8週。
↑ノルウェー盤
北米では”チコリー”名義の版が
1972年3月11日92位初登場、
以後
(3/18)91-(3/25)91位。
最高位91位。3週。
↑アメリカ盤
日本洋楽チャート唯一のヒットで、
両者一緒くたにカウントされて
6月12日TOP20内12位初登場、
以後
6-7-(7/3)3-3-4-11-(7/31)16位。
最高位3位2週。
何と日本でもテレグラム・サムよりウケたつう
実は元ネタが
スピリット・イン・ザ・スカイ
ノーマン・グリーンバウム
http://youtu.be/AZQxH_8raCI
だっつう
空恐ろしい空前の大ヒットを記録したアホな歌をお聞きください。
↑フランス盤
SON OF MY FATHER - Giorgio
http://youtu.be/8pFiM0-gpYU
↑英盤
SON OF MY FATHER - Chicory Tip
http://youtu.be/Q-TggE2FdeE
♪
Mama said to me we gotta have your life run right
ママが僕に言いました
私達はあなたがキチンと人生をおくれるようにせねばなりません
Off you got to school where you can learn the rules there right
あなたが正しく規則を学べる学校を卒業しても
Be just like your dad lad
お父様の若き日の頃のようになりなさい
Follow in the same tradition
同じ伝統を引き継ぐのです
Never go astray and stay an honest lovin' son
けして堕落してはいけません
正直者でいるのですよ、愛する息子よ
Son of my father
お父様の息子
Molded, I was folded, I was preform-packed
型にはめられ、僕は折りたたまれ、箱詰めにされました
Son of my father
お父様の息子
Commanded, I was branded in a plastic vac'
しつけられて、僕はプラスティックの真空パックの中でブランド品にされました
Surrounded and confounded by statistic facts
統計的データによって取り巻かれ、あっちこっち戸惑いながら
シンセびよ〜〜ん
シンセびよ〜〜ん
びよ〜〜ん
びよ〜〜ん
シンセびよ〜〜ん
Tried to let me in but I jumped out of my skin in time
中に入れようとしました
けど何とか間に合うように僕は跳んで出たのです
I saw through the lies and read the alibi signs
嘘を見透かしてゴマカシを悟ったのです
So I left my home I'm really on my own at last
そして僕は家出しました
ついに正真正銘自分自身になれたのです
Left the trodden path and separated from the past
決められた道から離れて過去と決別したんです
Son of my father
お父様の息子
Changing, rearranging into someone new
変身して新しく何かになるのです
Son of my father
お父様の息子
Collecting and selecting independent views
独立した物の見方を探して選びます
Knowing and I'm showing that a change is due.
わかってます、見えているのです
来るべき時が来たんです
Son of my father
お父様の息子
Molded, I was folded, I was preform-packed
型にはめられ、僕は折りたたまれ、箱詰めにされました
Son of my father
お父様の息子
Commanded, I was branded in a plastic vac'
しつけられて、僕はプラスティックの真空パックの中でブランド品にされました
Surrounded and confounded by statistic facts
統計的データによって取り巻かれ、あっちこっち戸惑いながら
♪
「おお、何と丁寧なグラムでパンクなのだ。」
「にゃ」
「きゅん」
「わんわん」
「花買ってください。」
「花買ってください。」
「そうだそうだ。大人の言うことなど聞かないぞ。
花買ってください。花買ってください。
だそうです。」
「あそう。じゃそうすれば。」
「なお何が不満だったのか英国に限らず
ドイツでもドイツ語ヴァージョンが1971年に
Nachts Scheint Die Sonne(In the Night Shines the Sun) - Michael Holm
http://youtu.be/x0NLumKKmTw
ダニーちゃんによりフィンランド語ヴァージョンが1972年に
Maantieltä taloon(From the road to the house) - Danny
http://youtu.be/1_sYriJrG4s
出ました。」
「よりいっそうチープにアホっぽくなってますね。」
「そんなこと言うか。」
「なお念のため、チコリー盤のB面は
↑ユーゴ盤
chicory tip - pride comes before a fall
↑英盤
http://youtu.be/Mo2HA-CrKQs
です。」
「何といい曲はいい曲だけど・・・」
「全然グラムじゃないね。英歌謡だ。」
「うーん。もしかしたらまだ誰ももグラムが何だとか認識してなかったのかもしれませんねぇ。」
(山)2014.1.31
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ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
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英語資料
English Version
。
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閲覧ありがとうございます。
僭越ながら
ウチのバンド、Lovers Holidayの曲です。
お聞きくだされば幸い、CM込みで見てクリックしてお聞きくださりませればお駄賃になりましてなお嬉しです。
よろしくお願い申しあげます。
http://www.youtube.com/playlist?list=PL3A8FE17D2271FEAA
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