2007年04月25日
ひこうき雲/荒井由実 1973秋
ひこうき雲
荒井由実
1973秋
荒井さんです。
1973年秋に発売の1stアルバム
ひこうき雲。
荒井さんとゆうとちょっと前までは荒井注さんがまず想起され、
ヒコーグモと申しますとちょっと前までは逃げるお馬さんを想起してた身ですが、リリース24年目にして我が家にやってまいりました。よく知ってるつうか知らされてたつうかなのにまるで知りません
不思議な気分です。
まずやってきたのが、おう不二家のノースキャロライナの歌だーてんで、それも激安だったんで買ったミスリム。ついで入手の東芝のコンピLP箱「フォーク&ロックの歩み」の中に入っていた、はい「ひこうき雲」。やばいです。さすが日本全国1億人を魅了した御仁。いささかの抵抗もむなしく引き釣り込まれてしまったじゃないか。ご出身が八王子ってんで、やや地元だし。
しかたがない。出たら買うっきゃありません。待つこと数ヶ月。出たよ。どばっと。中古LP500円って値段まで後押ししやがってどうしても聴くさだめですかい。
70’s初頭は音楽の神様大活躍でした。ばんらばんらと魅惑の音の精を数々を地球(ちたま)に降り注いだよ。もちろん我がジパングにも。
けど、音の精の中でもある種のブツは2年ほど遅れてやってまいりました。
それを受け止める巫女さんがまだこんなだからだったのです。
この写真を見させていただくと、こないなこと書かせていただいてよかとですか、何の因果か親御さんが由美かおるの「由美」では無く「由実」と名付けたのが納得出来たりしまして。その「美」と「実」の間で荒井さんは天才す。これが同じくその種の音の精を受けたイギリスのリンジー・ディ・ポール嬢のように男モテ・キャラでしたらもしかしてこんなにブレークは適わなかったんではないか。同じ音楽為しても。同じ音楽にならなかったでしょうが。
まずもって同性への音楽でしょうから。妬み嫉み謗りは怖いよ。
どんなスタアさんも、1stアルバムでは無名です。ですからとてつもなく貴重。
ましてや、まだ10代だったって。
地味で内気な呉服屋の嬢さん、当時ナウでぱっちぱちの場所飯倉片町のキャンティってレストランに出入りするってさすがお金持ちだ。
そこで出会ったは音楽出版社アルファ・ミュージック社長の村井邦彦氏。どこでどう自分の曲を聴いて貰う機会が有ったか、曲作家としてかわいがられたと聞きます。自らデビューのきっかけはこの「ひこうき雲」。最初は雪村いずみさんで吹き込んだとか。それがうまくいかず、デモで充分いいんだから本人でやっちゃおうと。最初からやらせようとは思わなかったのかー。そのあたりエルトン・ジョンに経緯が似てるぞ。と思ったら・・・
そうだ
荒井さん。その得意なケロケロ声。オールディーズの空気も有りの・・・その声はエルトンさんに似てる。類が。
エルトンはバーニー・トーピン氏とゆう仲間がおって辛い局面もお互い励ましあう環境にござったが、荒井さんは一人。この間、どのような気持ちで過ごされたのでしょうか。女の方だからなあ。ストロンガー、どーんと来るべき時待っておりましたか。
英国プログレとグラムとツェッペリンとボサノヴァがお好きだったそうです。そこからどうこの曲群が生まれるのか謎。ボサとプロコルハルムがやっぱ鍵か。そしてバックを担当なさったキャラメルママの面々。とてつもなくアメリカーン。己の趣味を壊せるはずも無くも、この恐るべき少女の歌を壊さぬよう、実に慎重に気を配ってアレンジを考え演奏してる様が聴けます。物凄く上手いとしか言えぬ演奏。
そんな年上の余裕ぶっこいた趣味の違う兄さん達を相手に小娘は突っ張っらざるを得ないではねえでしょうかよ。
デビュー・アルバムの1曲目としてこれほど強靭なものはあるかいなの
ひこうき雲
奇しくもCMになり得ない歌詞の。もし現在どこぞのやばくなってる航空会社がCMで使ったらそりゃもうびつくりするで。
突然声がでかくなるとこでビビります。
♪
舞い上があるそらーにー
♪
のとこから。鉄の歌唱を持って為す荒井さんが1stだからこそ爆発した瞬間。あんたいくつや?
すべての元はこの曲に有り。プロコルハルムを聞いてハルムして時間をさかのぼって同時にハルム出来たって、何やそれ。
この時から、ジェスロ・タルのイアンおじさんや、ジャクソン・ブラウン兄さんやエルトンさんみたいに、♪ほかの人にはわからない♪己天才の修羅の道に入ったのでしょう。
この曲、前半は至極納得出来ます。こう行ってこう来るんだろうなって。問題はキメの部分に向かう過程で、♪空に憧れてー♪からほんと空に行ってしまい♪ひこおきぐもー♪のとこで空にちゅうぶらりんになる不安定さ。これが常人には出来ぬ呉服屋さんメロディとコード。郊外つながりでスティーリーのダン思い出しちゃったよ。
そして
金太郎飴で何が悪いんじゃいの連続。そこから飛ばして魔法をかけて静かに煽るはキャラメルの兄さん達。時々チェックしてこれだと指示をした村井さん。「きっといえる」の西条さんとゆう方のサックスは社長の指示だったとか。これがまた色っぽいサックスでまた。
ジャズは日本だ。
待った時間が理由の有る実を生んで
1stでこれだけ完璧に曲があり、ってのは驚嘆です。それ以外何が言えますかい。
のちと違うのは、壊れそうに突っ張った荒井さんの岩歌唱。
添付のブックレットがこれまた・・・これ見たら、中にこの音が入ってるとはまるで想像出来ぬジョイ・ディビジョン世界で。
恐るべき少年たち・・少女か。想像出来ぬ情念入りなのかもしれませぬ。それを現在に至るまで出し続けてるてか。
まいる。
(山)2007.4.25
ろっくす荒井さんのページ
でかいジャケットのページ
資料
入手先参考、アマゾン
ヒコーキグモ動画
Yuming with Tin-Pan-Alley−雨の街を from mid 70's TV show.
http://www.youtube.com/watch?v=_YU9T0xls0Q
紙ヒコーキ
http://www.youtube.com/watch?v=tIt-JQinNWg
Arai Yumi - Hikoukigumu 1973
http://www.youtube.com/watch?v=QQzGArBxsqc
Arai Yumi - Ame no machi wo 1973
http://www.youtube.com/watch?v=2ziyUNlVPo8
The English translation page : here.
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