2017年09月24日
明日なき暴走 / ブルース・スプリングスティーン 1975/8/25 BORN TO RUN - Bruce Springsteen
明日なき暴走
ブルース・スプリングスティーン
1975/8/25
ニュー・ヨークからハドソン川を渡ったニュージャージー州を南に少し下った海岸沿いにある都市、
ロングブランチ。
18世紀後半から海岸リゾート地、
19世紀になると東海岸の「ハリウッド」としても高名となり
数々の大統領を始め俳優有名人がこぞって来訪、
歴史的建造物、大邸宅が多数建設され、
20世紀にはイタリア人、アイルランド人、ユダヤ人の移民が流入、
農園は次々と郊外型住宅地となり栄えるも
カリフォルニアのハリウッドに映画産業が移動、
ガーデン・ステイト公園道路が作られリゾートは南に移動、
衰退の道をたどって
1960年代、市民の不安が隣接するアズベリーパークでの暴動に発展し
海岸都市の住民の多くが海浜より西の郊外町に逃げちまった。
荒んだ過去の街・・・
そこに1949年9月23日生をうけたは我らがブルース・スプリングスティーン兄貴。
このクソッタレなとこでウェンディ、サンディと共に生きいつかは脱出するのがテーマ。
72年、8年の艱難辛苦の末CBSからデビューするも
スカウトしたくせにどうやって扱ったらええかまるでわからん恩師プロデューサー、マイク・アペル師
有り余る衝動と制作意欲をどう制御したらええか惑う兄貴自身
不遇をかこつニュージャージーの仲間ミュージシャンらを引き立てたい気持ち
がないまぜになった言わばノンプロデュースなとっちらかったアルバム2枚
それはそれでそこが魅力なんだがの
プレスには評判上々売上は悲惨となり
さすがにしびれを切らしたCBS、
次のアルバムでコケたらクビだと宣告、最後の勝負として大予算を与えて本人責任の元、命運を託す。
さて兄貴、そをうけて賭けたは
まずは
1974年初頭に書いた
明日なき暴走
BORN TO RUN
自宅でベッドに腰掛けてギターを引いてる時に着想、
ドライブインシアターで観た何かの映画のタイトルだったかBORN TO RUNつう言葉が浮かんで
そうだこれは映画みたいじゃないかと頭に次々とメロと歌詞が浮かんで
ツアー中の5月にニューヨークはブロベルトの914サウンド・スタジオで録音開始、
プロデュースは自身、そしていちおうマイク・アペル師匠。
メンツは
Guitar, Vocals – Bruce Springsteen
Saxophone – Clarence Clemons
Keyboards – David Sancious
Organ – Danny Federici
Bass Guitar – Garry Tallent
Drums – Ernest "Boom" Carter
このスーパーな曲で何とかブレークする為に奮闘するも
録音は難航、
そこで登場は
1974年5月22日発売のボストンの新聞、リアル・ペーパーにて
「私はロックン・ロールの未来を見た。その名前はブルース・スプリングスティーン。
あの夜、私が若い気持ちを必要としてた時、彼は私をまるで最初に音楽を聞いた時のような気分にさせてくれた。」
と書いてくれた音楽記者のジョン・ランドー師。
親しくなって勇気づけられ助言を得て
火の玉フィル・スペクター・サウンドとロイ・オービソン師式歌唱を獲得
そして
友人のギタリスト、スティーブン・ヴァン・ザント師にスタジオで聞かせて
あのイントロにブリッジに出現する必殺のデュアン・エディ式エコー・ギター・フレーズを発見
1974年11月に初期ヴァージョンのをアペル師がフィラデルフィアのDJに感触を確かめるべく渡し
流したら1週間もたたぬうちに東海岸中で大評判となり
さらに磨き上げて実に開始から6ヶ月かけて完成。
ジョン・ランドー師、プロデューサーとして本格参戦、
ピアノでロイ・ビタン師、ドラムでマックス・ウェインバーグ師参戦、
サウンドはさらにビタン師を中心としたものになりガラリ一変で
さらに8ヶ月かけて
ついに
3作目アルバム
明日なき暴走
Born to Run
1975年8月25日発売。
アルバムは
1975年9月13日84位初登場、
9月20日現在8位。
http://rocksblog.seesaa.net/article/453404247.html
最高位3位。110週。
1回目タイトルカットとして
↑オランダ盤
8月25日発売。
↑ドイツ盤
米国チャート
1975年9月20日68位初登場、
http://rocksblog.seesaa.net/article/453583327.html
以後
58-51-(10/11)30-28-26-(11/1)23-(11/8)23-42-47-(11/29)58位。
最高位23位。11週。
↑米盤
http://rocksblog.seesaa.net/article/8486338.html
https://youtu.be/f3t9SfrfDZM
♪
In the day we sweat it out on the streets of a runaway American dream
昼、俺らは必死に踏ん張る消え果てたアメリカン・ドリームの街ん中で
At night we ride through mansions of glory in suicide machines
夜、俺らは走り抜ける栄光輝く大邸宅の狭間を自殺マシーンに乗り
Sprung from cages out on Highway 9
高速9号の檻から忽然と現れ
Chrome wheeled, fuel injected and steppin' out over the line
クロームのタイヤ、燃料ぶち込みぶっ飛ばす制限時速超え
Oh, baby this town rips the bones from your back
ああ、ベイビイ、この街は骨を切り裂くのだお前の背中から
It's a death trap, it's a suicide rap
それは死の罠、ハマれば地獄行き
We gotta get out while we're young
俺らは抜け出さねばならない若いうちに
`Cause tramps like us,
俺らのような宿無しは
baby we were born to run
ベビ、逃げ回らなきゃいけない星の下で生まれちまったんだ
yes, girl we were
そうさ、ガール、俺らは
↑イタリア盤
Wendy let me in, I wanna be your friend
ウェンディ、開けてくれ、俺はお前のダチになりたい
I want to guard your dreams and visions
俺はお前の夢と未来を守りたい
Just wrap your legs round these velvet rims
お前はこのベルベットの後輪カバーにまたぐだけでいい
And strap your hands across my engines
そして俺のエンジンにお前の両手でしがみつくんだ
Together we could break this trap
二人なら俺たちはこの罠をぶち破れるかもしれない
We'll run till we drop, baby we'll never go back
倒れるまで走ってやろう
ベイビイ、俺たちは二度と戻らない
Oh, will you walk with me out on the wire?
ああ、俺と一緒に有刺鉄線の向こうで手を取って歩いてくれないか?
`Cause baby I'm just a scared and lonely rider
何故って、ベイビイ、俺はただの臆病者なんだよ、寂しがり屋のバイク乗りなんだ
But I gotta find out how it feels
だが俺は知らねばならない
それでどんな気持ちになれるのか
I want to know if love is wild, babe,
恋が夢中になれるものかどうか知りたいんだよ、ベイブ
I want to know if love is real
恋がリアルなものかどうか知りたいんだ
Oh can you show me?
ああ、教えてくれないか?
はっだっむっも
サックスぼえ
↑スペイン盤
Beyond the palace hemi-powered drones scream down the boulevard
大邸宅を越えクライスラー製ヘミエンジンの唸り声が大通りを駆け抜け叫んでいる
The girls comb their hair in rearview mirrors
娘はバックミラーを見て髪の毛をとかし
And the boys try to look so hard
男子はそいつを必死になってガン見
The amusement park rises bold and stark
遊園地は立派なもんだが閑散としており
Kids are huddled on the beach in a mist
ガキどもは霧の中、海岸で身を寄せ合ってたむろ
I wanna die with you, Wendy, on the streets tonight
俺はお前と死んでしまいたいんだ、ウェンディ、今夜この道で
In an everlasting kiss
永遠のキスを交わして
はっ
ベースぶろろろろー
1, 2, 3, 4
The highways jammed with broken heroes on a last chance power drive
ハイウェイは最後のチャンスに力振り絞り敗れ去ったヒーローたちで押し合いへし合い
Everybody's out on the run tonight but there's no place left to hide
誰も彼もが逃げようと今夜飛び出るも隠れる場所は無いのだ
Together, Wendy, we can live with the sadness
二人なら、ウェンディ、俺たちは悲しみにまみれたって生きていけるさ
I'll love you with all the madness in my soul
俺はお前を愛する
俺の魂の中にある狂気全てをぶち込んで
Oh, someday girl, I don't know when,
ああ、いつかは、ガール、いつになるかはわからないが
we're gonna get to that place
俺たちはあの場所にたどり着いてやるのだ
Where we really want to go and we'll walk in the sun
俺らが心底行きたい場所に
そして太陽の下、二人で歩こう
But till then tramps like us
だがその時まで俺らのような宿無しは
baby we were born to run
ベイビイ、逃げ回る星の下に生まれついたんだよ
Oh honey, tramps like us,
おおハニー、俺らのような宿無しは
baby we were born to run
ベイビイ、逃げ回る星の下で生まれちまったんだ
Come on with me,
さあ俺と一緒に来るんだ
Tramps like us,
俺らのような宿無しは
baby we were born to run
ベイビイ、逃げ回る星の下に生まれついたんだよ
うおおおおおー
んーんんんー
お、おっおっ
おーおーおおー
おっおっおっおっおーおー
んーんんんー
うおーおーおおー
うおーおーおおー
うおっおっおっおっおーおー・・・・・
♪
↑米盤
当時、音質とゆうより盤質最悪静電気発生しまくりの薄っぺらいレコードがさらにぺんらぺんらになるほど聴き倒したる。
あの時も
思ってた。
この曲だけ他のとは感触が違うと。
実に41年後、
本気で調べてその理由が判明。
歌詞の背景も垣間見る。
(山)2017.9.23
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ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
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ろっくすブルース兄貴のページ
資料
英語資料
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僭越ながら
ウチのバンド、Lovers Holidayの曲です。
お聞きくだされば幸いです。
http://www.youtube.com/playlist?list=PL3A8FE17D2271FEAA
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