2007年07月09日

晩餐 / フード・ブレイン 1970

0-070709-01.jpg

晩餐
フード・ブレイン
1970


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
00000-1.jpg

2007/3/14発売のCD新譜が¥ 1,300 (税込)、中古は¥ 1,000からで、送料で行って来いです
お店でもそれくらいみたいで、見つけたらラッキー。


中古LPは見たことありません。調べたら42000円だって。ぐお。

00000-2.jpg

ろっくす特製でかい画像ページ也。


00000-3.jpg

辿って探した動画です。90’sのスーパー親父たち。
MOJOS with JOHNNY,LOUIS&SHINKI
http://jp.youtube.com/watch?v=v51Ydtub15E



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

セッションです。
音楽演る人が集まって、やあおはようこんにちわ何かやろうぜ。まだバンド組むまでの知り合いでは無く、名前も知らなかったりする時も有る。もちろん旧知の仲で、今宵限りの晩餐おっ始めようとする場合も。
バンドやってた方は1度は経験なされたかと。
大抵は何やろうかとなると自然にブルースとなります。

コード進行を知らないヤツはいない。犬

で、大抵はでれでれとなってソロ廻して、おいおいいつ終わるのか状態となる。これがアマチュア。
「ブルースでもあろうぜ。」と”でもブルース”。
ブルースにとっては迷惑な話で利用された上に”でも”扱いなんてひどいわ。
では、そんなセッションで禁ブルース令を出したらどうなるでしょうか?
ロックの場合、全員凍ります。
その状態に耐えられず、誰かが「ジョニー・B・グッド」やろうぜとか言い出したら、袋叩きになるか、もしやり始めちゃった日にゃあ、それは最早セッションではなく、知ってる曲をただコピーしてるだけで、それでもソロ廻すのか?6人ぐらいいるギターがーー。ドラムスさんベースさんげんなりや。

ジャズの場合は、セッション=ジャズですから。テーマとなる一応全員で揃えるメロディ決めて、後はジャズする。へぼな場合はへぼに。天才な場合はヘボか天才に。

戻ってロックの場合。ブルースも禁で、ジョニビも禁で、ましてやテーマも禁となったら・・・・

そんなこと出来るのかーーーーー。出来てるのが有った。しかも我が大和の国で、1970年、

晩餐
フード・ブレイン


0-070709-02.jpg

メンバーは
鍵盤で、柳田ヒロさん
ギターで、陳信輝さん
ベースで、加部正義さん
ドラムスで、つのだ☆ひろさん


0-070709-05.jpg

まるで存在も知らなかった盤を或る日知った。ジャケ見りゃあ尋常じゃねえなこれと、それだけは有るカンが働き買う。
CDだよ。噂で中古LPは家賃くらいすると聞いて。
うまいことに今年発売の廉価盤が有るってば、こりゃラッキーくっきー。1300円なら新譜も買える。

0-070709-03.jpg

はい
聴いてぶっとびました。これはエクスペリエンスだ。
多分、最初にこんな感じで企みたいんだけどって首謀者がリフの一部なり、言葉なり、空気なりを音か舞踏か説得かで示したのち、5秒後に全員でぶっ飛ばしたのでありましょう。
即座に目的は合致して見える音カン有り。
それに向かって、上手を探り下手を探り張り手をかまし腕をたぐり時には狂気と凶器を持ち出し丁々発止する。
それは音が試聴できへんから、つたない例えで申しますが、例えば

1曲目の「ザット・ウイル・ドゥ」は
70年なのに第2期パープルの皆さんがジミ・ヘンドリクスさんとキース・エマーソンさんとジョン・ウェットンさんと出会ってキンクリ・アースバウンド状態となりヘルター・スケルター汁を頭から被って風速40mの嵐の中で演奏してるがごときです。
ぐほ。
よく最後まで無事に。

2曲目の「禿山」は、やばいよもう頭の上にちょんと乗ってるだけだよのチョンマゲを想像しかかった時に終わる。

3曲目の「M.P.Dのワルツ」は、ワルツをしようとしてワルツしてる。ただし鍵盤は謎の円盤UFOが飛び飛んで飛んで捕まえようとするのですが捕まえることが出来るわきゃねえ。あ、書き忘れました。

全部、インストです。

楽器だけだから、言葉飛び越えて世界とガチンコ勝負。実際勝った。勝ったことは当時はごく一部しか知らなかったらしい。弾圧が有ったか。
こんなんが極東の島国で有ったらやばいって。

4曲目「レバー・ジュース販売機」は、加部さんベース大爆発。陳さんギター破裂。あとはタイトル通り。肝臓ジュース(何のだ)を飲みましょう。
即座にアッパーになって宇宙空間行きです。ばーん。

5曲目「カバとブタの戦い」は、”あなたのお名前なんてーの?”

LPではB面だとゆう

6曲目「目覚まし時計」。ハチロク・リズムで目が覚める。ジャズ・ロックって書きたくない。一言で形容したら立ち直れない罰があたりそ。
全楽器が有線のシールドでアンプに繋がってそれは各人の指と直結してます。爪の垢でも舐めろさせられるわけで。

7曲目「片想い」。あ、白いホワイト・アルバムの文字がチェンバロで一筆書き。

8曲目「穴のあいたソーセージ」。どこにあいているのだろう。どこの世界の音楽だろう。前記のメンツにオーネットさんやらマイルスさんやら隣の恐ろしい顔をした人たちが乱入してきて、ほたるの光やら、もうお陀仏やら。
これはもうロバのフリップ親分は羨ましそうに見るでしょう。ザッパ大明神はただただ黙って握手するでしょう。

最後「バッハに捧ぐ」。捧げられたバッハさんは頭痛薬の宣伝の顔になって、終わり方は聴いてのお楽しみ。

これ、一枚でロックな貴方の欲しい全宇宙が提示されてます。
正に奇蹟の瞬間。

わたしゃもしえばってる青い目のロック野郎に出会ったらまずこの象ジャケと音を口に捻じ込んでやろうかと決意し、こしタンタンと待機中。
やな面ばっか最近目にし耳にしやられてるけど

この国の住人で良かった。
ああ、美しい国。

静かに奪い合いとなってる模様ですので、お安いうちに是非どうぞ。


(山)2007.7.9

資料(加部正義さん)


The English translation page : here.



この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

▲ページの先頭へ