
Magic Christian Music
Badfinger
1970/2/16
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

マジック・クリスチャン・ミュージック(紙ジャケット仕様)
Magic Christian Music
中古LP英盤は、ある事情で800円で入手しましたが、まっさらなのはいくらするのでしょう。

ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
http://rocks.studio-web.net/ppop/badfinger/magic.html

Badfinger - Maybe Tomorrow
http://jp.youtube.com/watch?v=36Ugcwcymvs
BADFINGER - CARRY ON TILL TOMORROW
http://jp.youtube.com/watch?v=wiY-R-r2Ot0
BADFINGER - Rock Of Ages 1970
http://jp.youtube.com/watch?v=2_dcjOQaQAs
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ロックの世界で弟子ってのは有りかってことだ。
演歌では、上京して北島先生の自宅の前に座り込んで三日三晩、そんなになりたいのなら仕方が無い、苦労するぞ、それを覚悟なら弟子にしてやると、
ウーロン運びの付き人10年、ようやくデビューさせてくれましたとゆうのは聞きますが。
ロックでそれをやったらもう若者では無くなっちゃうよ。困る。
バッドフィンガーは、ビートルズの弟バンドと呼ばれてます。そうかそうか弟バンドか、うんうん・・って、納得出来ますかい?
何なのだ、弟って。
アップルにデモ・テープを持っていってしまったのが運の尽きで、それも無茶苦茶な状態のレコード会社で、ご存知の通り、元の名前はアイビーズで、
諸事情でデビュー・アルバムは英米発売無しって半お蔵入りで、そうだよ私はそのアルバムは聞いたことがありません。
諸事情がこんずほぐれつして、このバンドは只者では無いのだから我が社のエースです、だから何としてでも出すのです。
ってのがこの再デビュー盤、
マジック・クリスチャン・ミュージック

アイビーズでのデビュー盤の曲も捨てることは出来ません。入れます。そして映画「マジック・クリスチャン」での曲も入れないわけにはいけません。
それも別にサントラ盤があります。そして再デビューです。バツが悪いので名前を変えようとゆうことになりました。
何にしましょう。アップルでのオーディションの時、慌てて入ってきたピート・ハムちゃんが、事務所に有ったタンスの角に足の小指をぶつけてしまい、
悶え苦しんでいるのを見て笑い転げたリンゴさんが「そりゃバッドフィンガーだ」って言った・・・てのは嘘です。今作りました。

英語で「バッドフィンガー」ってのはスリの別称で、ビートルズのサウンドを盗みやがったなこの野郎ってんでそうなりました・・・ってのも
嘘です。今作りました。

サージェントの「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」の作った当初の仮の名前が「バッドフィンガー・ブギ」と申したらしく
そこから取ったそうです。
ポール・マッカートニーさんは「ホーム」、ジョン・レノン氏は「プリックス」って名前がいいって言ったそうすが、それもひどいな。
じゃあ、誰がバッドフィンガーに決めたんだよ。そもそも「ウイズ・ア・リトル〜」てばブギじゃ無いし。
謎です。
本人たちの意志はどうだったのでしょう。
とにもかくにも何しろビートルズ肝いりのバンド。最初のシングル、アイビーズ時代の「メイビー・トゥモロウ」は全米で67位とお目見え程度だったものの
次のがポール・マッカートニーさん、人に書く時は油断しまくりの曲、そして油断しまくりの時が一番良い曲書く男すから、その
「カム・アンド・ゲット・イット」、それは「マジック・クリスチャンのテーマ」じゃん、英国で4位、アメリカで7位の大ヒットです。
ほにゃほにゃほにゃーとポールちゃんがデモ作って、そのまんまやんな、そしたらヒットするかんねって油断しまくりで言ったら
根が素直ですからそのまんまやって、その通りヒットした
って
この成功は俺らの力なのかいな????

そんな状況に嫌気が差したのか、古参メンバーのロン・グリフィスさんは、お子さんが産まれたのをきっかけに辞めてしまいました。
69年つうから発売前だな。ヒットの報を聞いてどう思われなさったか。”ディア・アンジー”ってナイスな曲書いてるのにーーー。
ジャケットではメンバー扱いされてません。しかも裏ジャケには3人しか写真が絵に盛り込まれておらず。

思いっきりアップルとその時代に翻弄されました。
その分、思いっきりアップルの魅力を吸い取ってます。これほどリンゴのレーベルに似合うバンドは無し。

そして堂々たるプロの音。
いかにアレンジがトニー・ヴィスコンティ氏名義であろうと、最初にスカウトしたビートルズ・ローディのマル・エヴァンス氏名義であろうと
60’sのそれまで、がんごんにバンドしてたのだ。演っているのはバッドフィンガーであります。
ぱらりんと流麗にテク丸出しで演奏出来ようが、アマの音に過ぎない連中は数限りなくおり、
テクニックなどとは無関係に、その音聴いただけで、「おおおお」プロだ、俺らとは違うと納得せざるを得ない
音楽が入ってる
マジック・クリスチャン・ミュージック。
全身漬かり続けたブリティッシュの音の果てがビートルズの最後とシンクロするのは当然といやあ当然で。

うーんと、感謝の〆は
ともかく、針落とした瞬間からリンゴが宙を舞うんです。いつになろうと。
追伸
うちにある中古英盤には、レーベルとジャケに「HUNT」とペンで書かれており。そのおかげで安く買えたよ。
そんなことしてまで、自分のものだって主張したかったハントさん、何で売る羽目になったのか。
その気持ち思いますと、またもやリンゴが宙を飛び、指に釘刺さる。
(山)2007.8.28
ろっくすバッドフィンガー・ページ
資料
The English translation page : here.
.