2007年10月11日
ライブ・アンド・オン・ザ・ムーヴ!! /ジェイムス・コットン・バンド 1976
ライブ・アンド・オン・ザ・ムーヴ!!
ジェイムス・コットン・バンド
1976
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Live & On the Move
ろっくす特製でかいジャケットのページ也。
http://rocks.studio-web.net/boogie/cotton/live.html
James Cotton - Harp Instrumental & Rocket 88 (1979)
http://jp.youtube.com/watch?v=wo3RVbwecvc
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「判決を処す。尻ハーモニカの刑。しかも7本!」
「うわ、半ケツすか?7本もー。しめて25000円。ええい負けてもらって24800円。お前やれ。」
「冷たーい。」
「冷たくは無ーい。ホットでコールドなのじゃ。」
のジャケのこのアルバム、
”スーパー・ハープ”シューパーーはーぷこと
ジェイムス・コットン氏率いる、
ザ・ジェイムス・コットン・バンド、1976年の快作
ライブ・アンド・オン・ザ・ムーヴ!!
ライブそしてどくどく言ってる!!
”あめーらブギーの用意はええかー?”
”いえーーー”
”ここに御紹介いたしますは、東海岸で今日一番ハードなバンド、ブッダ所属芸人、ザ・ジェイムスコットンばーんど!!”
”ぶえーーーーー”
始まるぞ始まるぞブギタイム。
70’sのリアルなブルースです。JGWことジョニー・ギター・ワトソン兄さんと並ぶ70’sホッテストな親父、
それがJC!!スーパー・ハープ!
ハモニカ吹きです。1935年いつからこのパフパフ棒を吹き始めたか覚えとらんがな。物心付いた時にはラジオに齧り付いてぱふぱふしており
街角で吹いておったらしい。そのラジオの番組は「キング・ビスケット・アワー」、必死に真似しとったは、
サニー・ボーイ・ウイリアムス2世。
(愛妻家)
ガキの熱情留まること知らず、9歳の頃にはそのお師匠さんの下に駆けつけ、弟子にして貰ったとよ。
以来、「ウーロンっ」と言われれば全力疾走、「メロンパンっ」と言われればホフク前進の丁稚奉公始まる。
全然吹かせて貰えないじゃん。
チャンスは、師匠がヘベレケに酔っ払った最終ステージで。客もほとんど泥酔して聴いとらん。
「おめ、俺の代わりに吹け。」
「へーい。」
「ぱふー」
「違ーーーーう。」
「ぱふう」
「違う。」
「ぱふぱふぱふぃ。」
「とんでも無く違う。」
の日々です。優れたお師匠さんは指導などいたしません。気分で「違う」って言ってくれるだけでござる。
さすればその理不尽さに、少年、頭と全身を持って考え、てめえの音を作り出す。
「おめ、もう邪魔っ。どこへでもいけ。」
「へーい。」
独立して、こっそり手を廻してくれたお師匠さんのツテで仕事にありつきます。1955年、成人のおりあのマディ・ウォーターズ・バンドに。
モージョーおおな日々を過ごす。ライバルは何てたって大リトル・ウォルターおっさんだからそりゃ大変。
していよいよ自分のバンドを結成したは1966年だと。恩歳30歳。
ブレークしたは1974年、ブッダと契約してファンキー・モンキー・パンキー・スインギー・ブギーをおっぱじめてからだ。
恩歳40歳。ブルースの道は険しいなあ。
それまで吸い取った悪魔どもの血を一挙に吐き出し、さらによりによってその俺らの血を吸ってウケてやがるホワイト・ボーイども、許さん、
さらに血を吸ってやるでとブギー、そして巷で流行っとるぞファンク、そしてそりゃソウル、ええい、お客様の望む音は俺らの音だ、
いかがっすか?
”いえーーーー”
尻に挟むは、ホーナー社製マリン・バンド也。音がぶっといど。私はブルースだからブルースだよなって単純に思って「ブルース・ハープ」って
のを持ってます。最初は安いからトンボのを吹いたんすが、これがホーナー製のを買ったら音がいいのなんの。
こりゃグレコの3万5千円のテレキャスとモノホン・フェンダーのとくらい違うわと感動しました。
皆さんも吹きましょう。ギターならとんでもない金額の差がありますが、ハモニカなら数千円であの音が!!
吹き方はこうじゃ。
ぱふう。
吸いが主体です。吹きじゃなくて。そりゃブルーズだからよ。ベンドつうてチョーキングみたいな、しかし音を下げる技も出来ます。
でも、こればっかは口で教えても口のことだけど教えられへん。
師匠にムチで百回「違ーーーーう」って言われなければ。体で覚えるのだ。命がけ。
もちろんお手本が無ければなりません。この盤です。凄いよ。千70回、ぱーふーぱーふー同じフレーズ吹きなんつう荒業も。
息を吸うのもハモニカ吹くのも同じです。人間ハープ・ウイルコ・ジョンソンです。
いつもより70回多く吹いてま。これでウケなかったらおめーら人じゃねえ。
そして、も一人、猛獣が!!
バンマスのマット・”ギター”・マーフィー氏!!!
ギター、マーフィーの法則を編み出した方。アンド、そうです、この方はあの
ブルース・ブラザースで、愛嬌のあるおっさんしてた方です。
このジェイムス・コットン・バンドのライブそのまんまをBBに持ち込んだぞ。
ほれ、同じ曲やってます。
「アイ・ドント・ノウ」!それって有りですかい?と訊いたら、答えました。
「アイ・ドント・ノウ。」
ブルースは絆。誰のものでも無い。伝えてやられて生き続けるもの。
パクられたコットンさん、怒ってたかって?
なわきゃあ無い。何たってこの盤、中身はこんなにウケてるのに売上げはさっぱしだった。
白い息子どもの、やんちゃのおかげで、酒とご馳走にありつけるわいと喜んだでござろう。
それが芸人なり。
しかし、その後合流しなかったのもまた芸人根性だ。
お互いに一言もこのことは口に漏らさず。
(山)2007.10.11
資料(英語)
English Here
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