2008年05月07日

ヴィサージ/ヴィサージ 1980/11/10

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ヴィサージ
ヴィサージ
1980/11/10


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Visage

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ろっくす特製でかいジャケットのページ也。

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visage - moon over moscow
http://jp.youtube.com/watch?v=73SynUkxnTk


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1回手放してしまって後々まで悔やむことになるレコが有ります。
我が家の第一次氷河期、バンドしか頭に無かった80’s、ライブノルマにスタジオ代、楽器やらMTRやら出て行く金は出て行く一方、
対して入って来るのはバイト代だけでして、頼るは○井のキャッシング、自転車操業、
いやもう今考えると無茶なことを。
それでも何とか多幸症でやってたのは、希望と若さだったからだよなあ。今は第2次氷河期真っ只中ですが、もうしんどい。
借金を抱える気力も無いすから。
そんな20うん年前、第一次氷河期に泣く泣く売ってしまったこのレコがつい先日帰って来ました。
これは何かの因縁か。
思えば収入、あの時と今と同じくらいだっちゅう恐ろしき事態で。しかし優しい値段で帰って来てくれたんです。
すっと探していたんだよ。

ヴィサージ

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1980年11月10日リリースの1stアルバムです。
今になってわかる事実有り。当時は流行りに乗っかった大軽薄盤だと思ってた。
それでも、おわわーと聴いてノリノリ、こりゃ大名盤だと思っていたけど。
何とこん人が最初の最初だったのだ。
首謀者はスティーヴ・ストレンジと申すいかにも胡散臭い名前の男。
1959年5月28日南ウエールズのサウスブリッジ生まれ。一年先輩だぜ。
何でも学業ではえらい劣等生だったらしく、早々に学校飛び出てロンドンに。17歳の頃。アット・セヴンティーン。
そんでバイトしたところがあのマルコム・マクラーレンの店だったとな。学業ではあかんでも才能は出せるところでは出せる。
メキメキ頭角を現してポスター製作やらヴィデオ製作やら、果てはクラブ経営まで。当時のシーンのど真ん中におったと。
バンドも当然やります。フォトンズとゆうバンドで歌手やりの、すぐに辞めの1978年、
出会ったのがかねてよりお友だちだったグレン・マトロック氏のバンドのドラマー、ラスティ・イーガン君、そしてギター・歌手のミッジ・ユーロ君。
そのバンドはリッチ・キッズ。シングル・ヒット出したけど崩壊しちゃってちょい暇そうな時に、
「ねえねえねえトラでいいからバンド手伝ってくれない、ねえねえねえ。」と食い下がり、ヴィサージュ誕生となったぞ。

何をやりたかったのか?

同年9月に「システム・オブ・ロマンス」を出して崩壊したウルトラヴォックス!の音の継承だ。
このサウンドは今の音に違いないと確信した。
そして曲を書き、さらに助っ人を呼ぶ。デビューしたばっかのマガジンから
ギターのジョン・マクガフ氏、鍵盤のデイブ・フォーミュラ氏、ベースのバリー・アダムソン氏、
そしてウルトラヴォックス!から三顧の礼をもって迎えたシンセのビリー・キューリー氏。

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うお、何と、マガジンとウルトラヴォックス新旧の夢の共演となったでは無いか!!

しかして各自、自身のバンド有りますから、それにストレンジ君もクラブ経営有りますからけっこう録音もたもたしてしまいます。
78年から始めて、79年、80年と三年がかり。その間、あのギャリー・ニューマンちゃんのチューブウエイ・アーミーに先を超されて、
ミッジ氏の髭ウルトラヴォックスもデビューし(明らかにこの盤の録音が縁)、
それでもただでは済まさない時の目を持つ男、ストレンジ・・・
デビッド・ボイ氏80年の超絶シングル”アッシュズ・トゥ・アッシュズ”のヴィデオを見てニュー・ロマンチックちゅう概念思い付く。
最後にその思い込めて満を持して出しましたのがこの1stさ。

だからこないに堂々としてたのか!

吹っ切れまくりの音楽です。確信もありあり。一聴してわかる名手たちのあの独特の音また音。
時代の空気をたっぷり腹いっぱい吸い込んだツボをつくメロディ。
キツネ目男、ジョン・フォックス師の後を見事に継ぐストレンジ君の歌いっぷり。その切れと薄情さはミッジ氏の髭ウルトラヴォックスを凌駕する。
よって当然の如く、4曲の必殺ヒット・シングル輩出。
そして何よりもあの曲が有る。

モスクワの月

インストです。ジンギスカンとYMOのモロ合体。そのあまりの軽薄さに気品さえ感じてしまう有様で。
もう楽しくって楽しくっていかなる悲惨な場面でも、ほいほい踊りたくなります。千人のたらこキューピーと一緒に。
マッドネスのターザン・ナッツに匹敵するオバカインストの名品なり。

そしてラストは、この時代の象徴、
ウルトラ耽美な泣き叫ぶシンセ・インストで〆。
いささかの深みも無く。

うーん、28年経とうかっつう今でもやっぱこりゃ名盤だ。
当時は、これはこの一枚だけ、一枚だけだからこそ、このぶっ飛びだと思ってました。
だからヒットを受けての2枚目は買わなかった。

はて、それが正解だったか・・・・もし目の前に優しい値段で出たら、今度は買うかもしれない。
その時に結果はわかるな。


(山)2008.5.7

ろっくすヴィサージのページ

資料

英語資料



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