
In Trance
Scorpions
1975/11
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今週の特集は1975年11月発表
RCA移籍第2弾、通算3枚目、日本では1stアルバムの
イン・トランス〜復讐の蠍団
です。何やらややこしく・・それで復習の蠍団か。自慢じゃないが学生時代予習復習やった覚えありません。それでこの始末。じゃなくて「復讐」。
誰に復讐するんだー。
ジャケには電線マンに変わって女人登場。
よいこらしょ疲れたから椅子に座りましょ。って、椅子じゃ無いし。しかもコードじゃ無くて蛇だし。きゃあ、と何か懐かしいなあ三村ツッコミです。

前作発表後、ドラマーのヨルゲンさんが脱退してしまいました。変わってルディ・レナーズ氏が加入。初の国外ツアーに出発。さーやったるでモードの中劇的な出会いが。75年の夏にディーター・ダークスとゆう人物とドイツ新橋のガード下ラーメン店で。「え、あなたレコード・エンジニアなんすか。僕らロックバンドやってるんすが。あ、知ってます?スコーピオンズての。今度の盤の製作お願いできませんか。いやあ自分達でやってると誰かのせいに出来なく・・・いや、冷静に判断出来なくて。ははは。」とゆう会話がめぐらされたどうかは知りませんが、この何気無いお誘いがこの後とんでもない事態に発展していくことに幕府幕閣、公方、及び譜代外様大名はまだ知りませんでした。
このディーターさんこそが小蠍団を大蠍団キングへの道に導く、6人目のメンバーだったのです。どっかーん。
さて、早速レコーディングに突入、完成。ディーター親方、メンバーけんけんがくがくの協議の末、勢いで選んだ1曲目は
ダーク・レイディ
うおー、ウリ坊の曲だ。歌もウリちゃん。マイネちゃんとゆう豪腕歌手がおるのにー。確かに1曲目としてぶっ飛ばすのにこれほどカッコイー曲は無く。ウリちゃんが歌えないサビではマイネさんが叫ぶつう鳥肌リレー。
えー、最初はルドルフ氏、マイネ氏がマイケル弟の紹介で三顧の礼でもって迎えたウリさんに気を使って、どうか時々好きにやって下さい状態かと思ってたんですけど、最近は、もしかして他のメンバーがウリ坊の大ファンだったんじゃないかしらとか思えて来ました。
「ひゃー、かっこいー。もっともっとやってー。凄い凄い最高ウリちゃん。」
「いやー諸先輩方を差し置いて歌ったり出来ません。どうか気を使わずに。」
「いいからいいから。やってー。最高。」
みたいな心温まる情景を想像した方が楽しい。
その間、ルドルフ、マイネ両氏は演歌の道を究めるべくご精進なさる。その成果がいきなし最高な形で出来ましたのが
2曲目
イン・トランス
でござんす。パープルのチャイルド・イン・タイムの道を歩んで為した曲かと思えど、こうなると演歌、ド演歌にしか聞こえません。俺の耳がどうかしてるのか。どうでしょうか。なもんでこの前紅白で八代さんに是非などと書いてしもた。しかしいい曲。歌いてー。

♪
あい、朝起きたら太陽が輝き始めました
昼が夜を越してにじり寄って来たのね
僕は君の顔を見、自分を見
ちょっとばっかし生きてる喜びを噛み締める
しばらくの間
でも僕は恍惚の人
へい、べいび、僕の呼ぶ声が聞こえるか教えてくれ
僕は恍惚さん
土曜の夜にちょっとやり過ぎる
へええーいほ
へい、べいび、僕の呼ぶ声が聞こえるか教えてくれ
恍惚やで
この時を止めてみたい
とても悲しい落ち込んでいます
ラジオでは音楽が鳴っている
あの娘と恋に落ち とっても素敵な気持ち
目を閉じて今日のことを思い それは酒おちょこ一杯よりいいわ
しばらくそいつを噛み締めよう
でも僕は恍惚の人
へい、べいび、僕の呼ぶ声が聞こえるか教えてくれ
僕は恍惚さん
土曜の夜にちょっとやり過ぎる
へええーいほ
へい、べいび、僕の呼ぶ声が聞こえるか教えてくれ
恍惚やで
この時を止めてみたい
(ギターソロー!お願いします)
でも僕は恍惚の人
へい、べいび、僕の呼ぶ声が聞こえるか教えてくれ
僕は恍惚さん
土曜の夜にちょっとやり過ぎる
へええーいほ
へい、べいび、僕の呼ぶ声が聞こえるか教えてくれ
恍惚やで
この時を止めてみたい
ああああ、ああああ、あーああー ああああ、ああああ、あーああー
(たまらん、ギターお願いします)
あああああー、ああー、あああー あああああー、ああー、あああー
♪
多少歌詞に矛盾発見されまするがそれが人とゆうものじゃき。無情の瞬間沙羅双樹の花の声。
でさ、次、3曲目で来るのがまたド演歌。タイトルが
人生は川の如し
てんだから。弁解出来ないっすよ。
♪
(悶え狂うギターイントロ、ずんどこすっとんとん)
年月は過ぎ去り 静寂が君の友に訪れる
貴方には世界がまるで違ったものに映り
齢重ねること恐れることなかれ
人生はいまだ喜びに溢れている
そして過去の美しさは貴方の心の中で今再び喜びを
日々があまりに短い時
冬が訪れる
人生が少しづつ落ちて 落ちていく
川の流れのように広がっていく
世界はその声を失ってしまった
貴方は自分の嘆きが果てし無き海に注がれることを記憶する
(ギターー!!)
日々があまりに短い時
冬が訪れる
人生が少しづつ落ちて 落ちていく
川の流れのように広がっていく
世界はその声を失ってしまった
貴方は自分の嘆きが果てし無き海に注がれることを記憶する
人生は川の如し 山上から流れる
人生は海の如し 果てし無き
人生は川の如し 山上から流れる
人生は海の如し 果てし無き
(ああ、ギターっ、泣いてください)
人生は川の如し 山上から流れる
人生は海の如し 果てし無き
人生は川の如し 山上から流れる
人生は海の如し 果てし無き
♪
いやー、まさか演歌にやられる歳になるとは。しかも思いもよらず蠍団に。油断してたので避けられなかったよ。ははは。
嬉しいです。
4曲目はハード、「トップ・オブ・ザヒル」。しかしまた泣くやつ。許してくれー。たまらぬ。もちろん、ルドルフ&マイネ作。
5曲目は、わはは、またド演歌だ。題して
生と死。
訳してー。しかし「日々があまりに短い時」だよ。お仕事の時間がひたひたと。
いつも最初に力入れ過ぎて終盤駆け足になるのが自分でも情け無かーー。
6曲目は、ちょいとスマッシュ・ヒットしたと聞きます
ロボット・マン
サビ、コーラス部のキャッチーなこと。既にその技はしっかり会得だに。
そして7、8とウリさん作ショーの時間。
7.「日暮れ時の風」
はマイネさん歌唱。しかるに合体蠍団の最強となる。うマイネー。
8.「掌中のお日様」
はウリ氏歌います。3連ブルースなり。やくざな空気たっぷりです。後半の仲良くトゥイン・リードで丁々が発止。
9.「炎を求めて」はルドルフ兄とウリ坊の共作。で歌がうマイネさん。気が合うような合わないような、切っ先の探りあい。壊れるーって一歩手前。
ラストはロス・ウリさんのギター高らかに鳴るインスト。何故かフィル・マンザネラ氏思い出す。801ぽいのだ。
この盤を引っさげての英国ツアーで最初のブレークを得たと聞きます。大いに納得。先の「電撃蠍団」とこの盤中曲やられたらもう。
飢えていたはずだし、みんなハードロックに。それが最高の形で欧州からやって来た。
でも、アメリカではまだ無理か。
何故なら訛ってます、私でもわかるくらい英語が。
日本なら大丈夫。チャダの演歌だってバッチシだったでは無いか。

(山)2006.7.6
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